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「桃花村攻防戦」

愛紗達が留守の間に賊の集団が桃花村に攻めてきた。


迎え撃つ朱里と伽留だが二人だけで守れるはずがない絶体絶命の危機に陥るなか数日ぶりに一刀が目を覚ましたのだった。


そして愛紗と翠も劉備の元から立ち去り急いで桃花村に向かっていた。


ドカカーッ!!


賊達『ぐわーっ!? 』


村の入り口では賊の大軍が一刀一人にやられていた。


一刀「(どうやら寝ている間に大変なことが起きていたらしいな、でも)この村には賊を一人たりとも入れないぜ! 」


バンッ!


いつになく強気な一刀だった。


賊「くそっ!なんて強い奴だ!? 」


賊「こうなったら立ち去るしかないぜ!? 」


ダダッ!


一人、また一人と賊が一刀を恐れて次々と逃げていく、


その時


?「びびってるんじゃねぇよ! 」


ドォンッ!


一人の賊の声が賊の大軍に響き渡った。


賊「あの人は『破壊僧』の異名を名乗る煌龍(ファンロン)様だ!? 」


煌龍という金色の龍の鎧を身に纏った大男は他の賊とは違いすごい気を纏っていた。


煌龍「小僧、他の奴の目は誤魔化せても俺の目は誤魔化せん、貴様は気の使い手だな 」


一刀「ということはあんたもかよ 」


実は今まで一刀が大岩を持ち上げたり、遠くまで飛べた理由は気を纏っていたからである。


煌龍「今までは何とかなったかもしれんが 」


スッ


煌龍は首に巻いていた12個の宝玉を一刀に向けると


煌龍「この俺に出会ったことを不運だと思いな! 」


シュシュンッ!


いきなり宝玉が勝手に飛んで一刀に襲いかかってきた。


もちろんこれも気を使うものだからこそ使える技である。


一刀「ちっ!? 」


サッ!


一刀は宝玉を避けようとするが


くくいっ!


宝玉には追尾機能がついているのだろうか一刀が逃げても追ってきた。


そして


めりっ!


一刀「ぐほっ!? 」


宝玉は全弾一刀に命中して一刀の体にめり込んだ。


煌龍「どうだ俺の『龍玉撃破弾』の威力は?今ので数本骨が折れたようだな 」


いくら一刀が頑丈とはいえさすがに今のは煌龍の言う通り肋骨が数本折れてしまったようだ。


だが普通の人が食らえば宝玉が体を貫く威力であり骨折程度でいられただけでもまだましだといえよう


一刀「うっ!? 」


ガクッ


おもわず膝をつく一刀


煌龍「命拾いしたな貴様、普通ならば宝玉が貫いたものの骨折程度ですむとはな、だがしばらくは動けまい。テメェら、今のうちに村を攻めるぞ! 」


賊達『おぉーっ! 』


賊達はもはや煌龍が頭領のような組織になっており門を通ろうとすると


ガシッ!!


煌龍「んっ? 」


倒れていたはずの一刀が最初に村に入ろうとした煌龍の足をつかんだ。


一刀「ここから先には死んでも行かさねぇよ! 」


煌龍「ふんっ!その心意気は買ってやるが… 」


スッ


煌龍が一刀の上に足をあげると


煌龍「いい加減うるせぇんだよ!♯ 」


ブォンッ!!


ドガッ!!


一刀「ぐほっ!? 」


一刀の体をおもいっきり踏みつけた。


煌龍「そんなに死にたいならさっさと殺してやるぜ! 」


ジャラッ


煌龍「『龍玉撃破弾』! 」


シュシュンッ!!


煌龍は一刀にとどめをさすべく再び技を一刀に仕掛けてきた。


すくっ!


だが一刀はボロボロの体で立ち上がると


一刀「まさか久しぶりにこの技を使うことになるとはな 」


スッ!


一刀は木刀を構えると


ゴゴゴッ…!!


木刀に気を流し込んだ。


煌龍「(何だよこの気は!?俺よりもでかいじゃねぇか!?このボロボロの小僧のどこにそんな力が!?) 」


気の量は体の大きさだけでは分からないもの、体が大きくても気が少ない人もいれば、その逆もありえるのだ。


だが気は強者でしかわからないので


賊「煌龍さん一体どうしたんだ? 」


賊「あの小僧もさっきから動かないしよぅ 」


気を知らないものはある意味幸せかもしれない。


ジャキンッ!


一刀「『俄龍…』 」


一刀は木刀を構えると


一刀「『四神弾(スーシンダン)』! 」


ドゴォッ!!


一刀の木刀から気でできた四頭の龍が飛び出してきた。


ズババーッ!!


賊「何だよこれは!? 」


賊「あの小僧が木刀を振るった瞬間、あっちにいた仲間が切られていく!? 」


力のないものは何が起きたのかもわからずに切られていくのだった。


バキバキンッ!!


煌龍「俺の宝玉が!? 」


そして煌龍の宝玉も一刀の攻撃に打ち砕かれてしまい


ドガガガガガッ!!


煌龍「ぐおーっ!? 」


一刀の出した龍の気は煌龍を攻撃していった。


これが一刀が恋との戦いですら出さなかった本気の力である。ならば何故今まで使わなかったのかというと


ピキッ! バキンッ!!


一刀の気の力が強すぎて木刀が耐えきれないためである。


一刀「ちっ!木刀が砕けちまった 」


バタンッ!


一刀の木刀は砕けてしまったが煌龍を倒すことができた。だが


賊「あんな疲れきった小僧ならば俺達でも倒せるぜ! 」


賊「くたばっちまえ! 」


賊達は一刀が疲れきった隙を狙って一斉に襲いかかってきた。


一刀「くそっ!力を使いすぎた!? 」


これが一刀が普段から本気を出さないもうひとつの理由、今の一刀でも気の量を調整するのが難しいのだ。


一刀「行かすわけにはいかないぜ! 」


バッ!


だが一刀はボロボロの体でありながらも賊の進行を食い止めるべく立ちふさがるが


賊「邪魔なんだよお前! 」


賊「疲れきったお前なんて怖くないんだよ! 」


ドカカッ!!


賊達は疲れきった一刀に攻撃を仕掛けまくる。


賊「とどめだ!くたばりな! 」


ブォンッ!!


賊の一人が一刀にとどめをさすべく斧を振り上げたその時!


ズバンッ! ドサッ!


斧を振り上げた賊の斧が地面に落ちた。


賊「へっ? 」


賊が不思議そうにして手を見ると握っているのは斧の柄のみであり刃先は切り落とされていた。


そして賊達が後ろを向いてみると


バンッ!


愛紗「我が名は関羽、黒髪の山賊狩りだ! 」


翠「あたしは西涼の馬超でい! 」


そこにはようやくたどり着いた愛紗と翠がいた。


翠「おいっ!あそこにいるのは北郷じゃないのか!? 」


翠が門の前で倒れている一刀を発見すると


愛紗「(遅かったか)貴様ら、よくも一刀殿を!生きてここから帰れると思うなよ! 」


ドォンッ!!


賊達『ひぃっ!? 』


愛紗のただならない殺気にびびる賊達


賊「なぁに、相手はたかが二人、こっちはまだ百人はいるんだぜ! 」


数の多さに強気になる賊だが


?「ならば三人ではどうかな? 」


賊達『!? 』


愛紗「お前は星! 」


賊達は星の気配に全く気付いてなかった。


賊「だがたかが三人… 」


この状況でも諦めない賊がいたが


ヒュンッ! ザクッ!


それを言った賊は矢に刺された。


そして矢が放たれた方向を愛紗達が見てみると


紫苑「四人ですわ 」


璃々「違うよお母さん、璃々もいるから五人だよ〜 」


バンッ!


そこには紫苑と娘の璃々ちゃんがいた。


愛紗「黄忠殿まで来てくれたのか!? 」


紫苑「今こそ璃々を助けてくれた恩返しに来ましたわ 」


賊「くそっ!まだ… 」


それでも諦めきれない賊だが


バァーンッ!


急に門が内側から開かれるとそこにいたのは


村人「北郷さんがあんなにボロボロになっても戦っているのにいつまでも隠れてなんかいられるか! 」


村人「俺達の村は俺達が守るんだ! 」


ババンッ!


武装した村人達およそ二百人が出てきた。


これで戦況は百人VS二百人と逆転してしまい


賊達『くっそー!覚えとけよー! 』


ダダダッ!


残った賊達は逃げるしかなかった。


そして


愛紗「大丈夫ですか一刀殿!? 」


ダッ!


愛紗はボロボロにされた一刀に肩を貸して立たせようとする。


一刀「愛紗…みんな…、俺が寝ている間に迷惑かけちまったな 」


愛紗「我々は別に迷惑だなんて思っていません 」


愛紗が言うと


鈴々「その通りなのだお兄ちゃん 」


朱里「眠っていたのは麻酔草が原因なわけですし 」



伽留「一刀が気にすることないって 」


いつのまにか村にいた鈴々達がやってきて一刀を慰めた。


一刀「みんな、ありが… 」


一刀が最後まで言おうとすると


劉備「皆さん、探しましたよ 」


ぼろ〜ん


そこにボロボロの姿になった劉備が現れた。


劉備「関羽殿達が勝手に出ていったせいで我が軍は進軍できずで私は何進将軍から重いお仕置きを受けたのですよ!こうなったら関羽殿と馬超殿には責任として自害して… 」


劉備が最後まで言おうとすると


一刀「あんたがあの有名な劉備か、はっきり見るのは初めてだったな。握手してもらえるか? 」


スッ


一刀は劉備に握手を求めた。


劉備「ほぅ、私の名を知ってるなんて私も有名になったものだな 」


スッ


そして劉備が一刀と握手しようと手を差し出すと


ぐっ!


劉備「えっ? 」


一刀の手はパーからグーに変わり


ドグボッ!!


劉備「ぐぼべっ!? 」


おもいっきり劉備の顔をぶん殴った。


ドシンッ!!


そして三回ほど錐揉み(きりもみ)回転して劉備が落ちてくると


一刀「今のは俺の仲間を苦しめた分だ。それくらいで勘弁してやるからうせろっ!♯ 」


ゴゴゴッ…!!


今、一刀はものすごい覇気を劉備に当てていた。


その結果


じょろろ〜っ


劉備「あああ!?かか様怖いよ〜! 」


劉備はあまりの一刀の恐ろしさに失禁して泣きながら逃げていった。


鈴々「ニャハハッ!大人なのにお漏らしなんてサイテーなのだ 」


翠「うっ!? 」


翠には少し痛い言葉である。


愛紗「それにしても一刀殿、私の分まで劉備を殴ってくれてありがとうございました 」


一刀「別に構わない…よ 」


ヨロッ


気をほとんど使いすぎると力が抜けて眠ってしまうのが気の使い手の特徴だった。


そして一刀が倒れた先は


ぽよんっ♪


愛紗の胸の中だった。


そしてそのまま一刀は寝てしまった。


星「おっ!久しぶりに『何してるんですかー!♯』が見られるのか 」


だが星の考えとは裏腹に


愛紗「疲れたでしょう。ぐっすりお休みください 」



ぎゅっ


いつもなら突き飛ばす愛紗だが今回は逆に抱き締めた。


このまま終わればよかったのだが


一刀「う〜ん愛紗〜 」


一刀の寝言ですべてが崩れる。


一刀「みんなの前で裸で抱きついちゃダメじゃないか〜 」


カチンッ!♯


愛紗「なんて夢を見てるんですかー!///♯ 」


ゴッチーンッ!!


一刀「いってー!? 」


今回の一刀の最大ダメージは愛紗の拳骨だったという。


次回は番外編としてOVAの学園が始まります。

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