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「桃花村の義勇軍」

劉備「私の名は劉備玄徳です 」


劉備玄徳。三国志を知ってる人もそうでない人も名前くらいは知っている人物。


何故なら劉備は関羽と張飛と義兄弟の契りを結び、三度孔明の所に行って孔明を仲間にした人物で蜀の国の王である。


劉備の案内で一刀達は桃花村にやって来た。


桃花村・庄屋の屋敷


庄屋「いやーっ、劉備殿がこの村に来てからというものこの村に攻めてくる賊の数が減りましてなぁ劉備殿には感謝しています 」


劉備「とんでもないですよ庄屋さん、私は困っている人を見過ごせないだけですよ(ニコッ) 」


劉備が笑顔でにっこりすると


愛紗「(ドキンッ!///) 」



鈴々「何で愛紗の顔が赤くなるのだ? 」


愛紗「えっ!?別になにも!? 」


愛紗はすごく動揺していた。


それというのも劉備の顔が愛紗の兄とそっくりだったことが原因である。(愛紗はブラコンであった。)


劉備「しかし最近は我々義勇軍が何とか食い止めているものの賊の勢いが強まってきていてな。どうですかあなた達さえよければ我が義勇軍に加わってくれませんか? 」


劉備が聞くと


愛紗「正義のためですからね 」


鈴々「悪いやつは倒すのだ! 」


朱里「軍略は任せてください! 」


伽留「料理なら任せてよ! 」


義勇軍への参加を決めた愛紗達


だが一刀はというと


一刀「ぐおーっ! 」


未だに寝続けていた。


そしてその日の夜


愛紗「ハァ〜 」


愛紗はため息を吐いていた。


愛紗「いくら兄上に似ているとはいえ劉備殿のことを思うとは武人として情けない 」


スッ


今、愛紗の頭の中は劉備のことを考えていたが


スッ


すぐに一刀の顔へと変わった。


愛紗「!?いかんいかん!なぜ一刀殿のことを考えてしまうのだ!? 」


ブンブンッ!


愛紗が必死に頭を振っていると


劉備「関羽殿、どうされました? 」


劉備が通りかかった。


愛紗「劉備殿!?いや別に何も!? 」


愛紗は誤魔化そうとするが人目見ればバレバレである。


だが劉備は


スッ


愛紗に近寄ると


劉備「顔が赤い関羽殿は素敵だな 」


愛紗「えっ!?/// 」


キザな台詞を言われて思わず顔が赤くなる愛紗


劉備「今宵の月は美しいが関羽殿の前ではその輝きは無に等しい 」


愛紗「なっ…何を言うのです冗談はお止めください!/// 」


武人として生きていた愛紗にとって初めて聞く言葉に愛紗が照れていると


劉備「冗談ではない!私は一目見たときからあなたのことが好きになりました。噂に高い美人、煌めく黒髪、どれをとってもあなたは美しい!あなたさえよければ是非とも我が妻になってもらいたい 」


ギュッ!


愛紗「えっ!? 」


劉備は愛紗の手を握り益々顔が赤くなる愛紗


そして愛紗のとった行動は!?


愛紗「いやーっ!/// 」


ドンッ!!  ドカッ!


劉備「ぐほっ!? 」


愛紗は劉備を突き飛ばすと


愛紗「申し訳ない!/// 」


ダダーッ!


その場から直ぐ様逃げ出した。


劉備「ふっ!照れるなんてかわいいお人だな 」


それから数日が経ち


愛紗「でえいっ! 」


ドカッ!


鈴々「うりゃりゃーっ! 」


ドカッ!


賊達『ぐわーっ!? 』


バタバタッ!


愛紗達が加わった義勇軍はもはや敵なしの状態だった。


鈴々「今日も完勝なのだ〜♪ 」


愛紗「最近の賊は手応えが無さすぎだな 」


朱里「皆さんが頑張っているからですよ 」


賊の討伐の帰り道


鈴々「うにゃっ!? 」


愛紗「どうした鈴々? 」


鈴々「あっちの方になにか気配を感じるのだ 」


ガササッ!


鈴々が気配のする茂みの中に入っていくと


鈴々「あっ!? 」


翠「う〜ん… 」


バンッ!


そこにいたのは頭に大きなキノコを生やした馬超(真名を翠)が木にもたれていた。


愛紗「こいつは馬超殿!? 」


鈴々「頭に大きなキノコが生えているのだ!? 」


愛紗と鈴々がキノコに夢中になっていると


朱里「これってマンダラタケ(架空の毒キノコ)です!?食べると頭からキノコが生えて食べた人の栄養を吸い取るんですよ!? 」


朱里に言われて翠を桃花村に連れていくことにした。


桃花村


翠「(バクバクッ!) 」


朱里の治療によりキノコが取れた翠は飯をガツガツ食べ始めた。


ガチャーンッ!


翠「ごっそさん!味はともかく腹はふくれたぜありがとよ! 」


愛紗「馬超殿は相変わらずのようだな 」


鈴々「前会った時と全然変わってないのだ 」


翠「うるせぇな!そっちは新しい顔がいるようだけどな 」


スッ


翠は初対面である朱里と伽留を見つめる。


朱里「はわわ!?私は諸葛亮孔明でしゅ!? 」


伽留「私は高蘭よ、よろしくね 」


翠「あたしは馬超孟起だ。よろしくな! 」


翠が朱里達と挨拶していると


劉備「どうやらあなたは関羽殿達の仲間のようですね 」


そこに劉備が現れた。


翠「あれっ?北郷、なんか雰囲気変わったか? 」


劉備を初めて見る翠は劉備を一刀と間違えた。


鈴々「このおじちゃん(劉備)はお兄ちゃん(一刀)じゃないのだ! 」


愛紗「鈴々!お前はまた劉備殿をおじちゃんなどと、せめて劉備お兄ちゃんと言え! 」


劉備「まぁまぁ関羽殿、私は気にしていませんから 」


ホントはすごく気にしていた。


翠「そういえば北郷はどこにいるんだよ? 」


翠が聞いてくると


朱里「それが今眠っていまして 」


一刀はあれからまだ眠り続けていた。


翠「だらしがないなぁ、あたしが起こしてやるよ! 」


スッ


翠が立ち上がろうとすると


劉備「まぁまぁ北郷殿も長旅で疲れがたまっているのでしょう、そっとしてあげなさい。それよりも馬超殿も我が義勇軍に加わってくれませんか? 」


翠の答えは


翠「まぁ飯をごちそうになったし、仲間になってやるよ! 」


ババンッ!


義勇軍に新しく翠が加わった。


そしてその日の夜


愛紗「まったくもう一刀殿はいつまで寝ているというのだ! 」


愛紗が一刀を起こしに一刀の部屋に向かっていると


劉備「おや関羽殿 」


偶然劉備と出会った。


劉備「北郷殿を起こしに行くのならやめておきなさい。さっき私が起こしに行ったのですがまだ眠ってますよ 」


愛紗「起こしに行ったのですか!?すみません劉備殿に余計なことをさせてしまって 」


ぺこりっ


愛紗が劉備に頭を下げると


劉備「構いませんよ。それより夜の散歩に付き合ってくれませんか? 」


愛紗「わかりました。お供させていただきます 」


スッ


愛紗は一刀をほっておいて劉備との散歩に出掛けた。


劉備「(あんな男を起こしに行くわけがないだろう。全てはあなたと散歩したいだけの嘘さ) 」


と劉備は心の中で思っていた。


庄屋の屋敷


翠「うぅっ!?水飲み過ぎちまったぜ早く(かわや・トイレ)に行かないと漏れちまうぜ 」


タタタッ!


翠が厠に向かって急いでいると


翠「んっ!あれは関羽と劉備じゃないか 」


偶然散歩をしている愛紗と劉備を見かけた。


劉備「関羽殿、北郷殿のことは忘れなさい!あんな寝ているだけの男は必ずあなたを不幸にしますよ! 」



愛紗「でも… 」


劉備の言葉にたじろぐ愛紗


劉備「その点、私のように顔もよし!統率力もある私ならば必ず関羽殿を幸せにする自信がある!どうか私の妻になってもらいたい! 」


劉備の二度目の必死のプロポーズに愛紗は


愛紗「今は村を守る方が大事ですから少し考えさせてください!/// 」


ダッ!


愛紗は顔を赤くしながら走り去っていった。


翠「いい展開じゃんかあの二人!おっと、早くしないと漏れちまうぜ!? 」


ダダッ!


そして翠が厠に向かった後


劉備「関羽殿、私はあなたが欲しい!私は欲しいものは必ず手に入れますよ 」



と言うのであった。


そして翠が義勇軍に加わってからさらに三日が経った。


この三日の間も一刀はぐっすり眠っていた。(ただし何故か御飯は食べていた。)


もちろんほっておくわけにもいかないので殴ったり、水をかけたりしたが一刀は起きなかった。


そして桃花村では


鈴々「へくちっ! 」


愛紗「まったくもう!寝苦しいからといって頭から水を被れば風邪を引くのは当たり前だ! 」


鈴々は風邪を引いてしまった。


そんなとき


ガチャンッ!


劉備「皆さん聞いてください! 」


突然劉備が大広間に入ってきた。


劉備「最近活躍中の我らの名を聞いて何進将軍からお声がかかりましたよ! 」



何進将軍は大陸でも有名な人物であり曹操(真名を華琳)よりも位の高い人物なのだ。


劉備「送られてきた手紙によると、『連合軍を倒すために協力を求む』だそうです。何進将軍に目をつけられるなんて今まで頑張ってきた甲斐がありました!もちろん我が軍は参加することにしますがどなたか来てくれませんか? 」


劉備が聞くと


翠「あたしはついていってもいいぜ♪ 」


愛紗「私もついていきたいのだが… 」


ちらっ


愛紗が鈴々を心配そうに見ると


劉備「大丈夫ですよ!張飛殿だって子供じゃあるまいし、もし賊が攻めてきたとしても孔明殿が張った罠で簡単には攻めてこない! 」


愛紗「しかし… 」


それでも鈴々を心配する愛紗


朱里「大丈夫ですよ。私がついていますし鈴々ちゃんの看病と一刀さんの世話は任せてください 」


伽留「私も残るしね♪ 」


二人がそこまで言うのでさすがの愛紗も納得した。


そして出陣の時


愛紗「それでは孔明殿、高蘭殿、鈴々のことを頼みました 」


朱里「任せてください! 」


劉備は愛紗と翠と義勇軍の兵士をすべて引き連れて何進将軍の元に向かった。


だが


賊「あれは義勇軍の奴らだな。どこかに出掛けるならまたとない機会だぜ!お頭達に知らせないとな♪ 」


義勇軍が出掛けるところを一人の賊に見つかってしまった。


そしてその頃、一刀はというと


一刀「ぐおーっ! 」


未だに部屋で眠っていた。


愛紗達が不在の時に迫り来る危機!果たしてどうなるのだろうか!

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