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「劉備玄徳」

呉の国を飛び出した一刀達は新たに高蘭(真名を伽留牙、通称・伽留(キャル))を仲間に加え旅を続けていた。


そして一行が洞穴で一夜を過ごしていると


愛紗「う…う〜ん 」


愛紗が何やらうなされていた。


愛紗の夢の中


幼い愛紗「兄上、どうしましょう!? 」


愛紗は夢の中で小さい頃を思い出していた。


愛紗の兄「大丈夫だ愛紗、兄上がお前だけは助けてやる!だからお前は寝台の下で隠れてなさい 」


愛紗の兄が言うと


幼い愛紗「兄上はどうするのですか!? 」


すると愛紗の兄は


愛紗の兄「大丈夫、兄上は無敵だから必ず愛紗の元に帰ってくるさ!だから愛紗は寝台の下に隠れてなさい 」


幼い愛紗「わかりました 」


ササッ!


幼い愛紗は素直に寝台の下に隠れて目を閉じていた。


だが


次に愛紗が目を開いた時に見たものは!?


バァンッ!!


幼い愛紗「あ…兄上!? 」


変わり果てた姿となった実の兄であった。


幼い愛紗「兄上、いつものように私を驚かせようとしているんでしょう?もうその手には引っ掛かりませんから目を開けてください 」


愛紗の兄「・・・ 」


幼い愛紗は大好きな兄上がすでに亡くなっていることが信じれなかった。


幼い愛紗「兄上…兄上ー! 」


そしてその日、幼い愛紗は涙が枯れるまで泣き続けたという


愛紗は幼い頃、実の兄を賊に殺されてしまいそれ以来賊を憎むようになったのだ。


愛紗「兄上!? 」


ガバッ!


そして勢いよく愛紗が起き上がると


愛紗「ここは洞穴の中!?そうか、また私は過去の夢を… 」


実は昔はしょっちゅう過去の夢を見続けた愛紗であった。


愛紗「そういえば最後にあの夢を見たのは一刀殿に出会う前の夜だったな 」


スッ


愛紗は寝ている一刀の方を見てみると


鈴々「むにゃむにゃ〜、もう食べられないのだ〜 」


伽留「むにゃむにゃ〜、追い付いてみろよ雪蓮〜 」


朱里「一刀さ〜ん 」


一刀「う〜ん、動けない〜 !? 」


ズッシリ!


一刀の体は三人に伸し掛かられていた。


愛紗「まったくもう一刀殿らしいというか 」


いつもの愛紗なら一刀を殴っているところだがそれをしないのには数日前に原因があった。


数日前


一刀が呉の国を飛び出してすぐのこと


愛紗「どうして呉の国に残らなかったのですか?あのままいれば一刀殿は呉の国王になれたかもしれないのに、それにあなたの大好きな巨乳もあるでしょう 」


と愛紗が一刀に聞くと


一刀「そんなの決まってるだろ!国王なんかでいるよりも俺は愛紗と旅がしたかったからさ♪ 」


愛紗「(ドキンッ!///) 」


鈴々「お兄ちゃん、鈴々は? 」


朱里「はわわ!?私は? 」


伽留「私は? 」


一刀「もちろんみんなとも旅をしたかったからさ 」


だが内心一刀は巨乳は惜しかったな〜と考えてるのだった。


愛紗「(私はどうしたというのだ!?旅をするのは当たり前のはずなのに一刀殿に言われると何故か顔が赤く!?///) 」


今まで恋をしたことがない愛紗はこれが恋心だとわからなかった。


ということがあったのだ。


愛紗「さて、まだみんな寝ているし私も寝るとするか 」


愛紗が再び寝ようとすると


わぁーっ! わぁーっ!


急に外が騒がしくなってきた。


愛紗「何事だ? 」


スッ


愛紗が外の様子を見ようと出ようとすると


わぁーっ! わぁーっ!


外では戦いが繰り広げられていた。


愛紗「こうしてはおれん! 」


サッ


愛紗は急いで穴の中に戻ると


愛紗「一刀殿、起きてください! 」


ユサユサッ!


一刀を起こすべく揺さぶるが


一刀「う〜ん、愛紗〜みんなの前でなんて格好するんだよ〜 」


と寝言を言った瞬間


ゴチンッ!!☆ミ


愛紗に殴られて一刀は気絶してしまった。


愛紗「孔明(真名を朱里)殿、起きてください! 」


愛紗は次に真面目な朱里を起こそうとすると


朱里「う〜ん、もう朝ですか? 」


愛紗「寝ぼけてる場合ではない!外で戦いが繰り広げられているのだ!私は行くから鈴々を起こしてくれ! 」


愛紗が言うと


朱里「はわわ!?わかりました! 」


ダッ!


そして愛紗は偃月刀を片手に持ち、外に飛び出していった。


愛紗「(片方の鎧は義勇軍のものでもう片方は賊の鎧か) 」


愛紗が現場を見ていると


賊「死ねやーっ! 」


ブォンッ!!


賊の一人が愛紗に剣を降り下ろした。


だが


ガキンッ!


賊「なっ!? 」


愛紗は賊の一撃を受け止めると


愛紗「私を甘く見るな! 」


ズバッ!


賊「ギャーッ!? 」


逆に賊を切りつけた。


愛紗「我が名は関羽!黒髪の山賊狩りだ! 」


ババンッ!


愛紗が名乗りをあげると


賊達『嘘つけ!黒髪の山賊狩りはものすごい美人だと聞いたぞ! 』


ズコッ!


賊達に突っ込まれた。


愛紗「えぇいっ!もうどうでもよい!ともかく歯向かう者は偃月刀の餌食になるがよい! 」


ダダッ!


愛紗はそう言って賊の中心に走っていった。


愛紗「ハァーッ! 」


ズバズバッ!


賊達『ぐわーっ!? 』


愛紗が偃月刀を振るう度に吹き飛ばされていく賊達


さらに


鈴々「おりゃおりゃーっ! 」


ドカカッ!


朱里に起こされた鈴々も愛紗と共に戦うため参上した。


愛紗「ではいくぞ鈴々! 」


鈴々「悪いやつは成敗するのだ! 」


ジャキンッ!


武器を構えて背中合わせに立つ二人


だが一刀はというと


一刀「ふがーっ! 」


まだ寝ていた。


朱里「はわわ!?起きてください一刀しゃん!? 」


朱里は一刀を揺さぶるがなかなか一刀は起きない。


そんなとき


賊「おいっ!穴の中に誰かいるぞ! 」


ダダッ!


朱里「はわわ〜!? 」


ついに賊が穴の中に入ってきてしまった。


賊「ちび一人(朱里)に巨乳一人(伽留)と男か、八つ裂きにしてやるぜ! 」


ジャキンッ!


賊達は一斉に武器を取り出す。


朱里「はわわ〜!? 」


伽留「んっ?朝なの? 」


賊達『くたばりやがれー! 』


ザザッ!


賊達は一斉に向かってくるが


ピタリっ


急に進むのをやめて立ち止まった。


朱里「えっ!? 」


伽留「何で襲ってこないの? 」


二人が不思議に思っていると


賊「(何だよこれは!?あの寝ている男を見た途端足が動かなくなっちまった!?) 」


ゴゴゴッ…!!


賊達は動かないのではない動きたくても動いたら男(一刀)に殺されると感じているのだ。


一刀「ZZZ 」


ガタガタッ!?


賊達は一斉に震えだすと


賊「ガキくらい見逃してやるよ!? 」


ダダッ!


一斉に洞穴から逃げていった。


朱里「どうしたんでしょう? 」


伽留「あたしにびびったのかな? 」


二人はまったく一刀から出された覇気に気づかなかったという。


そして外で戦っていた愛紗と鈴々は


賊達『退却〜!? 』


ドドドーッ!!


賊達は愛紗と鈴々の強さには敵わないと感じて逃げていった。


鈴々「あと少しで壊滅できたのになのだ! 」


愛紗「歯応えのない賊であったな 」


逃げ去る賊を見ていると


パチパチッ


二人の後ろから拍手の音が聞こえてきた。


?「助けてくれてありがとうございます 」


くるっ


愛紗「別に礼を言われることでは… 」


愛紗が振り向いて言おうとすると


愛紗「!? 」


愛紗は驚いた。何故ならその男の顔が


バァンッ!


賊に殺された愛紗の兄にそっくりだったのだ。


?「どうしましたか? 」


しかも声までそっくりだった。


鈴々「愛紗、どうしたのだ? 」


愛紗「ハッ!? 」


ようやく鈴々の声で正気に戻る愛紗だった。


愛紗「(兄上に似ているだけで私の心が揺れ動くとはな!?) 」


愛紗が感じていると


?「私はこの先にある桃花村で義勇軍隊長をしているり… 」


男が最後まで言おうとすると


朱里「皆さん大丈夫ですか〜!? 」


ずりずり


朱里と伽留が未だ寝ている一刀を引っ張ってやってきた。


一刀「ぐおーっ! 」


鈴々「お兄ちゃんまだ寝てるのだ 」


伽留「いくら叩き起こしても起きないから大変よ!? 」


愛紗「まったくもう!我々が大変なときに! 」


アハハッ!


愛紗達が騒いでいると


?「あのぅ… 」


男が話しかけてきた。


愛紗「!?失礼したな別に忘れていたわけでは!? 」


今のは完全に忘れていた。


?「構いませんよ、それより見たところあなた達は強いと感じます。庄屋(村長)に紹介したいので一緒に桃花村に来てくれませんか? 」


男が言うと


愛紗「では行きましょう 」


鈴々「久しぶりに暖かい布団で寝られるのだ♪ 」


朱里「旅の疲れも癒せますしね 」


伽留「美味しいもの♪ 」


一刀「ぐおーっ! 」


一刀達一行は桃花村に立ち寄ることになった。


その途中


鈴々「そういえばまだおじちゃんの名前を聞いていなかったのだ 」


?「おじちゃん!? 」


どう見ても一刀より少し年上の外見でおじちゃん呼ばわりは痛い!


愛紗「こら鈴々!お兄ちゃんだろう! 」


愛紗が注意すると


鈴々「ダメなのだ!鈴々のお兄ちゃんはお兄ちゃん(一刀)だけなのだ! 」


男をどうしてもお兄ちゃんと呼ぶことに反対な鈴々


?「まぁ小さな子が言ったことですから気にしてませんよ 」


ホントは気にしまくっていた。


?「確かに私の名前をいっていませんでしたね、私の名前は… 」


劉備「劉備玄徳と申します 」


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