「温泉を探せ」
とある麗羽の城
カポーンッ
この城で袁紹(真名を麗羽)がお風呂に入っていた。
麗羽「やっぱり一日の疲れをとるのはお風呂が一番ですわ〜 」
疲れといっても大抵の仕事は猪々子と斗詩にやらせていて麗羽は判子押ししかやっていない。
そんな麗羽がゆったりとお風呂に入っていると
ガラッ!
猪々子「麗羽様、のんびり風呂に入っている場合じゃないですよ! 」
勢いよく文醜(真名を猪々子)が入ってきた。
麗羽「何ですの猪々子?わたくしは今入浴中… 」
麗羽が言おうとすると
猪々子「そんなことより早く見てもらいたいものがあるんですよ!さぁこっちに! 」
麗羽「えっ!? 」
グイッ! ザバッ!
猪々子は風呂に入っていた麗羽を無理矢理風呂から出した。
すると当然のごとく
麗羽「ちょっと猪々子!わたくしは裸ですのよ! 」
ピコピコッ
タオルも身に付けず裸の麗羽を猪々子が部屋につれて歩く(さいわいこの城には男はいない)
猪々子「大丈夫ですってどうせ小説なんだから絵はないんですし 」
麗羽「後で映像化されたらどうしますの! 」
それはあり得ない。
猪々子「大丈夫ですってどうせ麗羽様の裸なんて誰も興味はない… 」
麗羽「いいから止まりなさい!♯ 」
ガツンッ!☆ミ
猪々子「ぐげっ!? 」
猪々子は麗羽に殴られてしまった。
玉座の間
麗羽「それでわたくしに用とは何ですの?つまらなかったらお仕置きですわよ 」
バスローブを身に纏った麗羽が玉座に座ると
斗詩「実は倉を整理していたらこのような地図が見つかりまして 」
バサッ
顔良(真名を斗詩)が地図を麗羽に見えるように広げると
斗詩「この地図によると山の奥深くにお宝がねむっているらしいです 」
猪々子「そのお宝さえあれば日頃の麗羽様による無駄遣いも解消できますよ! 」
ピキンッ♯
猪々子の言葉に麗羽が怒った。
麗羽「誰の無駄遣いですって〜♯ 」
猪々子・斗詩『ひぃっ!? 』
麗羽の迫力に怯える二人
麗羽「まぁお宝あると聞いて黙ってはいられませんわ!早速行きますわよ! 」
猪々子・斗詩『あらほらさっさ〜! 』
そして麗羽達はお宝めがけて旅立っていった。
次の日の朝 道中
華琳「なかなかいい天気じゃない絶好の温泉日和だわ 」
曹操(真名を華琳)が夏侯惇(真名を春蘭)と荀イク(真名を桂花)を連れて温泉に向かっていた。
春蘭「ハァ〜 」
華琳「どうしたのよ春蘭? 」
ため息を吐く春蘭に対して華琳が聞いてみると
春蘭「秋蘭もつれてくればよかったと思いましてね 」
春蘭の妹、夏侯淵(真名を秋蘭)は城で留守番しているのだ。
華琳「仕方ないじゃない我が軍の主要が全員行くわけにはいかないしさ、まぁ秋蘭は帰ったらおもいっきり可愛がってあげるからね 」
ニヒヒッ
不気味に笑う華琳だった。
そして華琳と春蘭が話しているのを見た猫耳フードを着けた荀イクこと桂花は
桂花「ちょっと脳筋(春蘭)!華琳様と長く話さないでよね!♯ 」
桂花は華琳命の毒舌家であり大の男嫌いであった。
春蘭「誰がノーコンだ!♯ 」
何故その言葉を知っている!?
そしてその頃、旅を続ける一刀達は
鈴々「くんくんっ!何だか臭うのだ 」
愛紗「くんくんっ!確かに何か臭うな 」
シャオ「何よこの卵が腐ったような臭いは!? 」
朱里「この臭いは…!? 」
朱里が最後まで言おうとすると
一刀「すまん俺の屁だ 」
ズコッ!
全員がずっこけた。
鈴々「もうお兄ちゃんのおならは臭いのだ! 」
シャオ「ちょっと幻滅〜、お兄さんってばこんな卵が腐ったようなおならするんだ 」
一刀「えっ!?卵が腐ったような臭いだって!?すまんが最近鼻づまりで臭いがわからないんだ 」
一刀が言うと
朱里「おならなわけないじゃないですか!この臭いは硫黄ですよ近くに温泉があるんです 」
鈴々「温泉ってことはお風呂が近くにあるのかなのだ!? 」
シャオ「やったー!久しぶりのお風呂だぁ〜! 」
愛紗「仕方がない旅の疲れを癒すためにも立ち寄るとするか 」
一刀「やっほーいっ! 」
一刀が喜んでいると
愛紗「わかってると思いますが一刀殿、覗いたら殺しますからね♯ 」
ゴゴゴッ…!!
冗談ではなく本気の目をする愛紗であった。
そして一行は温泉にたどり着いた。
鈴々「鈴々が一番先に入るのだ! 」
シャオ「ずるいシャオが一番なんだからね! 」
ダダッ!
幸い男湯と女湯に分かれていたので分かれた愛紗達が入ると一番に鈴々とシャオが服を脱ぎ捨てて温泉へと駆ける。
愛紗「こら二人とも!風呂場で走るんじゃない! 」
愛紗が止めようとするが二人は聞かずに
鈴々「そ〜れっ! 」
シャオ「負けないんだから 」
ぴょんぴょーんっ!
温泉へと飛び込んだ。
だが
ドッシーンッ!!
温泉にお湯が入ってなく二人はお尻をぶつけた。
シャオ「何でお湯が入ってないのよぅ! 」
シャオが叫ぶと
鈴々「お兄ちゃんそっちはどうなのだ? 」
鈴々が男湯にいる一刀に聞いてみるが
一刀「こっちにもお湯がないよ 」
男湯にもお湯がなかった。
とそこへ
華琳「あら、どこかで聞いた声がすると思ったら 」
バンッ!
女湯に華琳達が現れた。
愛紗「曹操殿!? 」
バッ!
愛紗は華琳に襲われないように構えると
華琳「あら関羽は相変わらずしっとりつやつやね 」
じ〜
愛紗「ひっ!? 」
ガバッ
華琳に見られていると知りすぐさま体を隠す愛紗だった。
温泉の外
華琳「どうやら偶然我が軍と関羽達が出会ったようね 」
温泉から出た一行は温泉近くの茶店で一休みしていた。
桂花「華琳様から聞いたけど男なんて汚いやつと行動してるってホントだったのね!? 」
ちなみに桂花は一刀達とは初対面である。
シャオ「それにしてもどうして温泉がないのよぅ! 」
シャオが温泉に入れなかったことに対して怒ると
主人「この辺はもう枯れちまったのさ 」
茶店の主人が話しかけてきた。
主人「前はこの辺にも温泉があったんだがこの間の日照りで湯は枯れて、源泉も出なくなっちまったからな。もしかしたら隣にある鉱山を掘れば温泉が出るかもしれないがな 」
主人が言うと
華琳「なるほどね、それならここにいる関羽達と私達とで温泉堀対決をしようじゃないの! 」
華琳が提案すると
愛紗「別に我々は… 」
愛紗が断ろうとするが
シャオ「面白い!呉の姫君として受けてたつわよ! 」
勝手にシャオが勝負を受けてしまった。
華琳「両者同意で決定ね。我が軍が勝ったら関羽をもらうわよ! 」
ビシッ!
勝手に賞品にされる愛紗
愛紗「ちょっと待て!何で私が…!? 」
愛紗が最後まで言う前に
シャオ「いいわよ!関羽くらい一人でも二人でもあげるわよ!そのかわりこっちが勝ったらあんたのそのくるくる髪ほどいてやるんだから! 」
シャオがまた勝手に引き受けてしまった。しかもシャオの要求は確実に興味によるものだった。
華琳「いいわよ!それじゃあ温泉堀対決開始よ! 」
愛紗「ちょっと待て!私の意思はないのか!? 」
こうして愛紗の意思に関係なく愛紗とくるくるほどきを賭けた対決が始まろうとしていた。
だが一行が向かった山には
麗羽「どこにお宝があるのかしら? 」
宝を探しに来ていた麗羽達がいた。
猪々子「その地図古いですからね〜。地形変わってるんじゃないの? 」
斗詩「文ちゃん、麗羽様のやる気を消しちゃ… 」
斗詩が最後まで言おうとしたその時
斗詩「麗羽様、文ちゃん隠れてください! 」
サッ
斗詩は隠れながら二人に言うが
猪々子「斗詩、何で隠れるんだ? 」
麗羽「かくれんぼしている場合じゃありませんのよ! 」
隠れない二人に対し
斗詩「いいから隠れてください!♯ 」
ドォンッ!
斗詩は顔を大きくしながら二人に怒鳴った。
麗羽「わかりましたわよ隠れればいいんでしょ 」
猪々子「一体どうしたんだよ斗詩? 」
サッ
二人が隠れると
斗詩「あれを見てくださいよ 」
スッ
斗詩はある一点を指差した。
猪々子「きれいな指だな。アタイとは大違いだ 」
斗詩「指じゃなくて指の先だってば! 」
ビシッ!
今度こそ二人は斗詩が指差した先を見てみると
バンッ!
そこには一刀達と華琳達がいた。
麗羽「あれは生意気なくるくる小娘!♯ 」
猪々子「あっちの赤髪のチビ(鈴々)は前に試験を受けにきたやつ!? 」
麗羽「きっとあの人達もお宝を狙ってますのね! 」
実際は違うのだが
斗詩「どうします麗羽様、曹操さんがいるんじゃ勝てませんし、あのおチビちゃん(鈴々)も強いって聞きましたよ!? 」
猪々子「あきらめて帰りますか? 」
しかし麗羽は
麗羽「お黙りなさい!なぜわたくしが帰らなくちゃいけないの!そうですわ、連中が宝を見つけたらあの中で一番弱そうな人を人質にしましょう 」
斗詩「となると軍師の荀イクさんかあちらの金髪おチビちゃん(朱里)ですかね? 」
しかし猪々子は
猪々子「何言ってんだよ斗詩、あそこにいる優男(一刀)が一番弱そうじゃんか! 」
麗羽「確かにわたくしもブ男さんは嫌いですからね猪々子、あの男を人質に… 」
麗羽が最後まで言おうとすると
鈴々「でっかい岩なのだ!? 」
一刀達の通路に道を塞ぐ大きな岩が現れた。
華琳「春蘭、破壊できるかしら? 」
春蘭「すいませんが無理です。足場が悪く跳んだだけでも崖から落ちてしまいます。こんな岩を持ち上げるなんてできませんし 」
春蘭が言うと
桂花「役に立たない脳筋ねぇ 」
春蘭「何だと!♯だったらお前が知恵を使ってどかしてみろ! 」
華琳「やめなさい二人とも! 」
二人は喧嘩を始めた。
スッ
華琳「んっ? 」
そして一刀が岩の前に立つと
一刀「ふんぬっ! 」
ググッ!
一刀は岩を持ち上げようとした。
朱里「はわわ〜!?無理ですよ一刀さん!? 」
シャオ「そうだよこんな岩が持ち上がるわけ… 」
二人は心配するが
ガバッ!
一刀は岩を持ち上げた。
朱里・シャオ『・・・!? 』
華琳達『・・・!? 』
一刀の怪力に驚くほとんどの人達
そして一刀は
一刀「せいやっ! 」
ポイッ!
持ち上げた岩を滝の方に落としていった。
そしてそれを見ていた麗羽達は
麗羽「人質に男はいりませんわ!? 」
猪々子「そうっすね!? 」
斗詩「別の人にしましょう!? 」
一刀の怪力に恐怖を感じるのであった。
桂花「フンッ!実は岩が軽かっただけよ!脳筋が持つのを嫌がったから岩の重さがわからなかっただけよ 」
春蘭「何だと!♯ 」
二人はまた喧嘩を始めた。
一刀の力を桂花は疑っていたが
華琳「(関羽もいいけどこの男もいいかもね♪) 」
華琳は一刀を狙っていたのかもしれない。