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「阻止せよ暗殺計画」

一刀達が宿に着くと


宿の人「あんたにお客さんだよ 」


?「私に客人ですか? 」


その部屋には見事な胸をした美女がいた。


そして愛紗が部屋に入ると


愛紗「我が名は関羽という。昨日は義妹の財布を盗もうとした烏を追い払ってくれてすまなかったなそのお礼にまいったのだ 」


愛紗が言うと


?「わざわざお礼だなんて私の名は黄忠、(あざな)は漢升と申します 」


黄忠(真名は紫苑)が言うと


ガラリッ


愛紗はいきなり窓を開けて


愛紗「この窓から通りがよく見えるものだな、だがこの窓から婿を狙えるとしたら相当な弓の使い手だろうな 」


愛紗が言った途端


紫苑「くっ! 」


ガチャリッ


紫苑は愛紗の偃月刀を手にし、愛紗に向けようとするが


スッ!


紫苑「!? 」


愛紗がいち早く紫苑の持っていた弓・颶鵬(ぐほう)を構えて紫苑の方に向けた。


愛紗「長物(偃月刀やなぎなた等)の扱いは弓よりうまくないらしいな 」


愛紗が言うと紫苑は観念したのか


カランッ


偃月刀から手を離すと


紫苑「申し訳ありませんでした! 」


バタンッ!


突然頭を下げて謝った。


愛紗「貴方のような優しい方が暗殺なんてするはずがない訳を話してくれないか? 」


愛紗が聞くと


紫苑「わかりましたお話しします 」


と紫苑が言った途端


愛紗「もういいぞ鈴々入ってくれ 」


愛紗がそう言うと


ガラッ!


扉の外には鈴々達が待ち構えていた。


愛紗「安心してくれみんなは私の仲間だ。それより事情を話してくれないか? 」


紫苑「わかりました 」


そして紫苑は訳をはなしはじめた。


紫苑「夫を早くに亡くした私は幼い娘の璃々と二人仲良く村に住んでいました。ところがある日買い物から帰ってくると娘は預かった返してほしけりゃ指定の場所に一人で来いと書かれていたので私は向かったのです 」


紫苑がはなしていると


一刀「(じ〜っ) 」


一刀がいつになく真剣な目付きで紫苑を見ていた。


愛紗「(一刀殿も珍しく真面目に話を聞くのだな) 」


愛紗は感心していたが一刀の目線を見てみると


ドォーンッ!


一刀の目線の先には紫苑の爆乳があった。どうやら一刀は紫苑の爆乳を見ていたようだ。その事に愛紗が気づくと


ゴッチーンッ!!☆ミ


愛紗「大事な話の最中に何を見ているのだ!♯ 」


一刀「すみませんでした 」


シャオ「ちょっと!シャオの婿を殴らないでよね!♯ 」


鈴々「いつからお兄ちゃんはお前のものになったのだ! 」


朱里「はわわ〜!?皆さんお静かに〜!? 」


一刀達が騒いでいると


紫苑「あのぅ、話を続けてもよろしいですか? 」


紫苑が聞いてくると


愛紗「すまない続けてくれ 」


と愛紗は一刀をボコりながら答えるのだった。


そして紫苑は話を続ける。


紫苑「私が指定された場所に行くとそこには一人の男がいて、『娘の命を助けたければある街の婿を暗殺しろ!さもなければ娘の命はないと思え!』と言われて仕方なく私は暗殺を引き受けたのです 」


ほろっ


紫苑が涙を流すと


愛紗「人質をとるとは許せない奴だな。黄忠殿、ここであったのも何かの縁だ。我々も娘の救出を手伝わしてもらおう! 」


愛紗が言うと


鈴々「悪い奴は見過ごせないのだ! 」


一刀「協力させてもらうよ 」


一刀達が次々と言い


紫苑「皆さんありがとうございます 」


紫苑はお礼を言うのだった。


シャオ「でもさぁー監禁場所が分からないんじゃあ救いようがないじゃん 」


シャオの言う通りであった。


鈴々「ところでこの落書きは何なのだ? 」


みんながどうしようかと考えている時、鈴々が机の上にあった紙に興味をもった。


紫苑「それは誘拐犯が娘が無事な証にと娘が書いた絵です 」


一刀「どれどれ 」


一刀達が紙を見てみると


朱里「あれっ? 」


朱里が一枚の紙に興味をもった。


朱里「皆さんこの書かれている人に見覚えありませんか? 」


朱里が聞くと、紙にはどこかで見たようなおじさんが描かれていた。


一刀「この絵は団子屋のおやじ!? 」


シャオ「道理で人相が悪いと思ったら悪人だったのね! 」


あわれな団子屋のおやじ


だが朱里は


朱里「違いますよ。犯人がわざわざ仲間の似顔絵を送るなんて居場所を知らせるようなものです。これはきっと黄忠さんの娘が見たものを書いたんですよ 」


朱里が言うと


鈴々「そういえばあの店の近くに古い建物があったのだ!? 」


愛紗「そうとわかればいくぞ! 」


ダダッ!


愛紗達が外に出ようとすると


紫苑「娘の居場所に心当たりがあるんですか!?ならば私も一緒に! 」


紫苑も出ていこうとするが


朱里「ダメですよ黄忠さんは顔を知られてますからここにいてください! 」


ダダッ!


出ていこうとする紫苑を何とか引き留めて一刀達は宿を出るのだった。


一刀達が去って数分後


男「黄忠、そろそろ出番だから準備しろよ。もししくじったら娘の命はないからな 」


男がやって来て紫苑に宣告してきた。


紫苑「(こうなったら後は頼みますよ関羽さん達) 」


もはや紫苑にできることは愛紗達が成功するのを祈ることだけだった。


さてその頃、愛紗達は


鈴々「あれっ?お兄ちゃんがいないのだ 」


いつの間にか一刀の姿が消えていた。


愛紗「ほっておけあんな奴がいなくても我々だけで何とかなる! 」


だが愛紗は一刀をほっとくことにした。


団子屋


男「あの兄ちゃんからもらった髪飾り早く売りにいかないとな 」


団子屋のおやじが暇そうにしていると


トントンッ!


勝手口からノックの音がした。


男「何の音だ? 」


おやじが勝手口に行くと


愛紗「何だそれは鈴々? 」


鈴々「お兄ちゃんから教わった『のっく』なのだ。これなら脅かさずに人を呼べるのだ 」


朱里「はわわ!?すごいですね 」


そこには騒いでいる愛紗達がいた。


男「あんたら何しに来たんだ? 」


おやじ言うのも無理もない。


愛紗「申し訳ない、実はだな… 」


愛紗がおやじに事情を話している頃


向かいのボロ屋


チビ「しかしまぁこんなガキを見張るだけで金がもらえるなんて楽な仕事ですね♪ 」


デク「俺達を雇ってくれたあの人に感謝だな〜 」


アニキ「そういえば大将の名前って確かりゅ… 」


アニキが言おうとすると


?「ひっくひっく 」


小さな女の子が泣いていた。


アニキ「うるせぇ!ピーピー泣くなぶっ殺すぞ! 」



この泣いている女の子こそ紫苑の娘の璃々である。


団子屋


男「えっ!?向かいのボロ屋に人質が!? 」


おやじが驚いていると


愛紗「そうなのだ。つきましてはあなたに手伝ってほしいのだが 」


男「俺に? 」


向かいのボロ屋


チビ「それにしても金が来るまで暇だな〜 」


チビが暇そうにしていると


男「お前がやったんだろう! 」


シャオ「シャオが盗むわけないじゃない! 」


外から声が聞こえてきた。


男「前に食い逃げしたくらいだ、お前が店の売上金盗んだに違いない! 」


シャオ「だったら裸にでもして調べればいいじゃん! 」


バサッ!


シャオは上着を脱ぎ捨てて下着姿になった。


チビ「おぉっ! 」


アニキ「うるせぇぞチビ、どうした? 」


チビ「アニキもデクも見てくださいなすごいものが見れますよ♪ 」


アニキ「すごいもの? 」


スッ!


アニキとデクが外を見てみると


男「まだ下があるだろ! 」


シャオ「わかったわよ! 」


バサッ!


シャオはスカートを脱ぎ捨てた。


シャオ「これで満足でしょ! 」


だが調子に乗ったおやじは


男「まだだ!下着が残っているだろう全裸になりな! 」


台本にない台詞を言い始めた。


シャオ「(ちょっと〜予定と違うじゃない!) 」


そして三人が外に夢中になっている隙に


愛紗「男というものは皆こういう性格なのか? 」


鈴々「わからないけどお兄ちゃんはあぁいう性格なのだ 」


バンッ!


いつの間にか愛紗と鈴々がボロ屋に侵入し、


愛紗「天誅っ! 」


鈴々「なのだ〜! 」


ビシバシッ!


三人をこらしめるのであった。


しばらくして


朱里「関羽さん馬を借りてきましたから急いでください! 」


愛紗「さすがは孔明殿、準備がよろしい。では璃々殿行くぞ! 」


璃々「うんっ! 」


スッ!


愛紗は璃々を馬に乗せると


愛紗「せいやっ! 」


パカパッ!


馬を走らせて街に急ぐのだった。


その頃、街では


ズンチャッチャッ♪


今まさに隣街から婿がやって来ていた。


男「さぁ黄忠よ、準備しな! 」


男が紫苑に言うと


紫苑「わかりました 」


スッ!


紫苑は颶鵬を構える。


狙いは婿のいる台座


男「あの位置なら外しはしねぇ、もし外したら娘の命はないからな 」


紫苑「わかってますよ! 」


チャキッ!


紫苑は狙いを定める。


紫苑「(関羽さん達は間に合わなかったようですね、ごめんね璃々、人殺しのお母さんで) 」


ちょうどその時


愛紗「間に合ったか!? 」


愛紗が街にたどり着いた。


愛紗「くそっ!この人混みでは宿まで着くのに時間がかかりすぎる!? 」


愛紗がどうしようか考えていると


シュパンッ!


愛紗「!? 」


矢は無惨にも婿に放たれた。


キィーンッ!


放たれた矢が婿に迫る!


だがその時、ものすごいことが起きた。


パシッ! ビュンッ!


何と婿は高速で放たれた矢をつかみ、投げ返したのである。


キィーンッ!


投げ返された矢は


ブシュッ!


男「がはっ!? 」


バタッ!


紫苑の隣にいた男に命中した。


紫苑「いったい何が!? 」


ちなみにこの出来事は一瞬でやられたので相当な武人でしか何が起きたのかわからないくらいだった。


しばらくして


璃々「お母さ〜ん 」


紫苑「璃々っ! 」


ぎゅっ


紫苑は飛び付いてきた璃々をぎゅっと抱きしめた。


愛紗「何が起きたのかわからんが一件落着だな 」


鈴々「めでたしめでたしなのだ 」


ところがそうもいかず


朱里「はわわ!?ところで一刀しゃんはどこでしゅか!? 」


朱里が聞いてくると


一刀「おーいみんな〜! 」


ダダッ!


遠くから一刀がやって来た。


愛紗「一刀殿!我々が大変な目に遭っていたのにどこほっつき歩いてたんですか!♯ 」


鈴々「お兄ちゃんずるいのだ!♯ 」


シャオ「おかげでシャオだって恥ずかしい目に遭ったんだからね!♯ 」


みんなに責められる一刀


だが紫苑は


紫苑「(あらっ、あの手の傷は) 」


一刀の手のひらに矢でかすったような傷があるのを発見した。


そして紫苑は気づいた。


実はあの婿は一刀の変装であり、万が一間に合わなかった時のため一刀が婿の身代わりになっていたのだ。


紫苑「(ありがとうございますね一刀さん) 」


だが紫苑はあえてみんなにこの事を伝えないでおくのだった。


そして別れの時


愛紗「黄忠殿、また会う日まで 」


鈴々「璃々もまた会う日までさよならなのだ 」


璃々「うん関羽お姉ちゃん達もまたね♪ 」


璃々が元気に言うと


紫苑「すみませんね親子の旅を邪魔してしまって 」



この紫苑の言葉に


愛紗「親子? 」


愛紗は不思議に思った。


紫苑「だって


 愛紗―――一刀

 |

鈴々


でしょ? 」


紫苑が言うと


愛紗「なっ!?絶対にちがーう!/// 」


愛紗は顔を赤くして叫ぶのだった。


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