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「食い逃げ姫と弓の名手」

今回はまだはっきりと紫苑が登場しません。

旅を続ける一刀一行


今日はのんきに山道を歩いていると


?「ちょっと!離してよ〜! 」


男「ダメだ!こっちに来な! 」


男が嫌がる女の子の手を引っ張っていた。


鈴々「女の子が連れ去られようとしているのだ!? 」


愛紗「なにっ!?いくぞ鈴々! 」


鈴々「応なのだ! 」


ダダッ!


女の子を救うべく男の元に急ぐ愛紗と鈴々


一刀「ちょっと待ちなって二人とも!? 」


朱里「はわわ〜!? 」


一刀と朱里が止めるのも気にせずに二人は男の元に急いでいった。


?「いい加減に離してよ〜! 」


男「黙りやがれこの食い逃げ… 」


男が最後まで言おうとすると


愛紗「そこのもの、手を離すがよい! 」


鈴々「弱いものいじめは許さないのだ! 」


バンッ!


愛紗と鈴々が男のところにたどり着いた。


男「何だよあんたら!? 」


パッ


そして一瞬男の手が女の子から離れた瞬間


?「ラッキー♪ 」


ダッ!


女の子は愛紗達が来た方に逃げていき


ドシンッ!


?「きゃんっ!? 」


一刀とぶつかった。


一刀「大丈夫? 」


スッ


一刀が手を差し出そうとすると


パシンッ!


?「ちょっと邪魔よ! 」


ダダッ!


女の子は差し出された一刀の手をはたいて走り去っていった。


男「あぁ!?逃がしちまった!? 」


そして男が驚いていると


愛紗「少女をいじめる極悪人め成敗してくれる! 」



ブォンッ!!


男「ギャーッ!? 」


ドガッ!


愛紗は男に天誅を下した。


しばらくして


愛紗「申し訳ない! 」


鈴々「ごめんなさいなのだ 」


愛紗と鈴々は殴った男に頭を下げていた。


男「だから言おうとしたんだよ!団子を食い逃げしようとしたあいつを捕まえようとしただけだって 」


これが真相であり男は殴られ損であった。


男「ほらよっ! 」


スッ


男は愛紗に手を差し出すと


愛紗「この手は一体? 」


男「決まってるだろ食い逃げをあんたらが逃がしたんだから食い逃げが食べた分の団子代を払ってもらうよ 」


ビシッ!


男の方が正論であった。


愛紗「仕方がない 」


スッ


愛紗が財布から団子代を出そうとすると


一刀「おじさん、代金の代わりにこれあげるから見逃してくれない? 」


スッ


一刀が先に懐から金色の髪飾りをおじさんに差し出した。


男「こいつは確か隣村で一番高いやつじゃないか!?よしっ!今日のところはこいつで手をうってやるよ 」


何とかおじさんに許してもらった一刀達だった。


そして道中


鈴々「お兄ちゃんいつの間にあんな高いもの持っていたのだ? 」


朱里「私たちの貯金を全て合わせても足りないと思いますけど 」


朱里と鈴々が聞いてくると


一刀「あぁあれか、あれは食い逃げから掏った(すった)ものだよ 」


実は一刀が女の子とぶつかった時に女の子が怪しいと思った一刀はこっそり女の子の髪から髪飾りを掏っていたのだ。


朱里「はわわ!?じゃああの髪飾りは盗んだものじゃないですか!? 」


鈴々「相変わらずお兄ちゃんは素早いのだ 」


愛紗「感心してる場合か鈴々!一刀殿、人から盗んだものを売るなんて最低ですよ! 」


一刀「別に売ってないよ代金払うまでおじさんに預けた… 」


愛紗「同じようなものです!♯ 」


ギロリッ!


愛紗が一刀を睨み付けると


?「あぁーっ!やっと見つけた 」


タタタッ!


一刀達の後ろから食い逃げした女の子が走ってきた。


?「ちょっとあんた達シャオの髪飾り知らない?あんた達と出会った時に落としたようなんだけど 」


女の子が聞くと


朱里「あの〜それがですねぇ 」


朱里は女の子にわけを話すと


?「何よそれ〜!人のものを盗るのは泥棒じゃないそこのお兄さんシャオの髪飾り返してよ! 」


女の子が一刀に迫ると


一刀「食い逃げ犯に言われたくないなぁ〜 」


?「何ですってー!♯ 」


ジャキンッ!


女の子は懐からチャクラムのような武器を取り出すと


?「これでもくらいなさーい! 」


シュシュンッ!


一刀目掛けて投げてきた。


朱里「はわわ!?一刀しゃん!? 」


朱里が噛みながら驚くなか


鈴々「孔明、心配するななのだお兄ちゃんは簡単には死なないのだ 」


愛紗「まだ孔明殿は一刀殿の強さを知らないのだから無理もないがな 」


普通にする二人であった。


そしてその二人が安心している理由を朱里はすぐわかることになるのだった。


カキンッ


朱里「はわわ!? 」


何と一刀は投げ出されたチャクラムを打ち返したのだった。


?「うわっ!? 」


サッ


辛うじてチャクラムをよける女の子だが


スッ


?「ひっ!? 」


目の前に一刀の木刀が現れた。


一刀「まだやる気? 」


一刀が言うと


?「ポッ/// 」


突如女の子の顔が赤くなった。


?「髪飾りは諦めるからシャオと結婚してね/// 」


ガバッ!


一刀「うわっ!? 」


女の子はいきなり一刀に抱きついた。


朱里「はわわ!? 」


鈴々「お兄ちゃんはモテるのだな 」


愛紗「(ぴしっ♯)そのようだな♯ 」


愛紗は何故自分が怒っているのかわからなかった。


シャオ「私の名前は孫小香。シャオって呼んでいいよお兄さん/// 」


一刀「何でこうなるの!? 」


そして一行はシャオを連れて近くの村の飯屋に立ち寄った。


朱里「じゃあシャオさん… 」


シャオ「ちょっとお兄さん以外は呼ばないでよねチビッ子2号! 」


鈴々「キャハハッ!朱里はチビッ子2号なのだ 」


朱里「あの〜、私が2号なら鈴々ちゃんが1号だと思いますけど 」


いつの間にか真名を交換しあった二人であった。


鈴々「鈴々はチビッ子じゃないのだ! 」


愛紗「落ち着け鈴々、それでホントなのか小香殿が孫家の姫君だというのは 」


愛紗が聞くと


シャオ「本人が言ってるんだから間違いないじゃない 」


シャオがそう言うと


ガタッ


一刀達は円を作るように並んだ。


愛紗「ホントなのだろうか? 」


一刀「食い逃げするくらいだから嘘じゃないの? 」



朱里「でももしホントならすごいことですよ 」


鈴々「おへそ丸出しの言うことなんて信用できないのだ 」


シャオ「ちょっと!わざと聞こえるように話さないでよね!♯ 」


ガタンッ!


シャオがテーブルを激しく叩くと


ヒューッ ガチャンッ!



コップが落ちて割れてしまった。


愛紗「あぁもう何をしているのだ 」


愛紗が割れたコップを集めていると


女将「ほらよ新しいコップだよ 」


トンッ


店の女将が新しいコップを持ってきてくれた。


一刀「すみません。これ少ないですがコップの弁償代に 」


一刀が財布からお金を渡そうとすると


女将「別に構わないよ。これから大儲けできるんだからさ 」


鈴々「何故なのだ? 」


鈴々が聞くと


女将「この街の長の娘と隣街の長の息子が結婚式をひらくんだよ。そんでもって婿がとんでもない美形だというもんだからそれを見るために旅人がこの街に集まってくるのさおかげでこっちは大儲けだよ 」


女将が言うと


愛紗「結婚とはめでたいではないか 」


シャオ「お兄さんとシャオの結婚式も負けないくらい豪華にしようね♪ 」


一刀「え〜と… 」


愛紗「(ピシッ!) 」


またも苛立つ愛紗であった。


女将「ところが大変かもしれないんだよ。なんでも婿の命を狙う暗殺者がいるみたいなんでねぇ、まぁ当日は警護の人間が山ほどいるから大丈夫だろうけどね 」


と女将は言うのであった。


そして飯屋を出た一行は


朱里「暗殺だなんて物騒ですね 」


愛紗「でもまぁ女将の言うように警護の人間がたくさんいるから大丈夫だろうがな 」


鈴々「愛紗の言う通りなのだ♪それよりも早くこのお金で宿に泊まるのだ 」


スッ


鈴々が財布を上に掲げる(かかげる)と


キランッ☆


財布の金具がキラリとひかり


キィーンッ! バシッ!


カァーッ!


一羽の(カラス)が鈴々の持っていた財布を奪っていった。


鈴々「この泥棒カラス!財布を返すのだ〜! 」


アホーッ


烏は鈴々をバカにするかのごとく飛んでいく


愛紗「くっ!逃げ足の早い奴め! 」


一刀「こんのっ! 」


スッ


そして一刀は持っていた木刀を烏目掛けて投げようとしたその時!


シュンッ! ザシュッ!


突然矢が飛んできて命中はしなかったが飛んできた矢は烏の頭を掠めて(かすめて)いった。


ヒューッ! パシッ!


鈴々「取ったのだ 」


だが烏から財布を奪うにはちょうどよかった。


愛紗「あの矢はどこから飛んできたのだろう? 」


愛紗が辺りを見渡すと


バンッ


遠くの宿から矢を構えている女性がいた。


愛紗「(あそこからここまで三里半(一里が約3キロなので約10キロメートル)だというのにすごい腕だな) 」


そして一刀達は宿に泊まることにした。


次の日


シャオ「ふぁ〜、眠いよう お兄さんおんぶして 」


一刀「頑張りなよシャオ 」


朱里「なるべく早く次の街にいきたいですね 」


愛紗「そのために早起きしたわけなのだが 」


鈴々「人が多すぎて歩きにくいのだ 」


ずらーんっ


道には結婚式を見るためなのか早朝にもかかわらず人がたくさんいた。


愛紗「しかしこの大通りは見事なものだ。遠くの宿まではっきりと… 」


とここで愛紗が何かに気がついた。


何とこの大通りは遠くの宿から見通しがいいのだ。


愛紗「(もし暗殺者が婿を狙うなら遠距離のはず、ここから宿まで六里(約18キロ)まであるがこの場所にとどく者がいるとしたら) 」


とここで愛紗は昨日のことを思い出した。さらに奥にある宿は昨日矢を放った人が泊まっている宿であった。


愛紗「もしかして! 」


ダダッ!


そして愛紗は宿の方に駆けていった。


鈴々「どうしたのだ愛紗? 」


鈴々が聞くと


愛紗「少し用がある。みんなは後からついてきてくれ 」


そして愛紗は宿に向けて走るのであった。


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