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「大食い少女とさらし女」

陳琳「さぁーっ!それでは肉マン大食い大会開始です! 」


ゴォーンッ!!


会場に一斉に銅鑼の音が響き渡ると


バクバクッ!


選手達は一斉に肉マンに食らいついた。


しかしこの肉マンは普通より二倍のボリュームがあり


ばたりっ ばたりっ


次々と選手達が倒れるなか


翠「がつがつ! 」


鈴々「もぐもぐっ! 」


翠と鈴々はまるで電気掃除機のごとく肉マンを食べ続けていた。


パパパッ!


あっという間に二人の蒸籠(せいろ・肉マンを入れる籠のようなもの)から肉マンが消えていく!


翠「がつがつ!張飛には負けないぞ〜! 」


鈴々「もぐもぐっ!馬超には負けたくないのだ! 」


どうやら二人も限界らしい、勝者はこの二人にしぼられるかと思いきや


ゴォーンッ!


陳琳「それまで!勝者決定です! 」


全員『!? 』


これに全員が驚いた。何故なら鈴々と翠の蒸籠にはまだ肉マンが残っているのにいきなり終了になったのだから


だが陳琳は


陳琳「勝者は許緒選手です! 」


ドォーンッ!


翠と鈴々の隣の席にいた桃髪の女の子の勝利を宣言した。


許緒「ふーっ!お腹一杯だよ 」


ドタバタンッ!


みんな翠と鈴々の迫力に夢中でその隣にいた女の子を見ていなかったのである。


一刀達を含めて陳琳を除く全員がずっこけた。


その後、


鈴々「負けて悔しいのだ〜! 」


翠「あともう少しだったのによ〜! 」


一刀「ハハハ…財布が軽いや 」


肉マンを食べられなかった分の代金二人分を支払ってしまい一刀の財布は風が吹けば飛ぶくらい軽くなっていた。(翠がお金を持っていなかったため一刀が支払うことになった)


そんな三人のもとに


許緒「ちょっとすみません 」


肉マン大食い大会で優勝した許緒(真名は季衣)が近寄ってきた。


季衣「お金を支払った人は誰ですか? 」


季衣が聞いてくると


一刀「俺だけど何か用? 」


一刀が答えると


季衣「これ少ないけどもらってください 」


スッ


季衣は一刀にお金の入った小袋を渡した。


一刀「もらっていいの!? 」


季衣「うん、ぼくはお腹が空いたから出場しただけだからお金なんていらないんだ 」


なんて天使のような女の子だろう


鈴々「お前意外といい奴なのだな 」


季衣「意外とは余計だけどぼくはお金なら他で稼いでるしね 」


一刀「他? 」


こんな小さな子を雇ってくれるとこがあるのだろうか?と一刀が思っていると


季衣「何か少しムカつくことが聞こえたような気がするけど…♯ 」


季衣がそう感じていると


男の子「許緒さーん! 」


ダダッ!


季衣のもとに男の子が駆け寄ってきた。


季衣「君は昨日泊めてもらった家の子供、どうしたの? 」


季衣が聞くと


男の子「大変だよ!うちに昨日許緒さんが追い返した借金取りが現れたんだ! 」


男の子が言うと


季衣「あいつらまだ懲りてなかったのか!ぼくがぶっとばしてやる! 」


ダダッ!


季衣は男の子が来た方向を駆け出していった。


一刀「どうやら厄介ごとらしいし、お金のお礼として行ってくるわ 」


鈴々「お兄ちゃんが行くなら鈴々も行くのだ! 」


翠「あたしを置いていくなよ! 」


ダダッ!


そして一刀達も季衣のあとを追っていった。


男の子の家


借金取り「おいおい借りたお金は返すのが礼儀だろ 」


借金取りが男の子のお母さんに詰め寄ると


お母さん「そんなこと言ったってもう元金は支払ったじゃないですか 」


妹「そうだよ!返したんだから帰ってよ! 」


男の子のお母さんと妹が反発すると


借金取り「黙りやがれ!借りたら利子がつくもんなんだよ! 」


お母さん「だからといって借りたのは100元なのに利子がついて1000元だなんて横暴ですよ! 」


お母さんが反発すると


借金取り「黙りやがれ!さっさと払えばいいんだよ 」


ジャキンッ!


借金取りは剣を抜いた。


とそこへ


季衣「おばさーん! 」


季衣が駆けつけてきた。


借金取り「お前は昨日のチビッ子!?昨日はよくも邪魔してくれたな 」


季衣「なんだよ!まだぶっとばされたりないのかい? 」


スッ


季衣が構えると


借金取り「へんっ!今回はお前を倒すために用心棒を雇ったんだよ!先生出番ですぜ! 」


借金取りが叫ぶと


?「ようやくウチの出番のようやなぁ 」


ザッ


そこに偃月刀を持って胸にさらしを巻いた関西弁を話す女が現れた。


借金取り「張遼先生、あいつが例のガキです 」


張遼(真名は(しあ))が借金取りから聞くと


霞「なんやアンタ大人のくせにあんなガキにやられたんかいな!?まぁ金もらった以上アンタには恨みはないが相手してもらうで! 」


シュンッ!


霞は季衣に速攻を仕掛けるべく早足で移動する。


季衣「ガキガキってバカにしないでよね! 」


スッ


季衣は武器をとろうとするが


スカッ


季衣「しまった!?朝出るときに武器を家に置いてきちゃったよ!? 」


季衣はうっかり武器を家に置いてきてしまった。


霞「なんや武器出さへんのやったらいてまうでー! 」


シュンッ!


霞の速攻が季衣に迫る。


季衣「ちぃっ! 」


スッ


季衣は素手で相手をしようとしたその時!?


ガキンッ!


季衣「えっ!? 」


驚く季衣が目を開けてみると


ぐぐぐっ…


季衣の目の前には一刀がいて霞の攻撃を防いでいた。


一刀「許緒ちゃんだったね、お金のお礼として助太刀するよ! 」


ブォンッ!!


霞「うぉっ!? 」


一刀は霞を吹き飛ばすと


鈴々「お兄ちゃん無事なのかなのだ!? 」


翠「いきなり駆け出すなよ!? 」


鈴々と翠が追い付いてきた。


霞「ほぅ、さっきのガキよりそっちのあんちゃんの方が手応えありそうやんか♪ウチの相手してくれへんか? 」


借金取り「ちょっと先生!?それでは約束が… 」


借金取りが言おうとすると


霞「だまらっしゃい!ウチが相手決めて悪いっちゅうんかい!♯ 」


借金取り「いえ別に… 」


霞の迫力におされてたじろぐ借金取りだった。


霞「そんじゃあ了解も得たようやし相手してもらおうか! 」


一刀「女を相手にするのは気が引けるけど、どうやら相手しなきゃ許してもらえそうにないね 」


スッ


一刀と霞は構えると


シュンッ!


二人は一斉に駆け出した。


カキカキンッ!


そして互いに高速の連撃を繰り出す。


鈴々「お兄ちゃん早いのだ!? 」


翠「北郷ってあんなに早かったのかよ!? 」


季衣「兄ちゃんすごいね!? 」


三人が驚いているうちに


ガキンッ!


霞「なっ!? 」


霞の飛龍偃月刀が一刀の木刀に弾かれた。


ジャキンッ!


一刀は木刀を霞の喉元(のどもと)に向ける


一刀「まだやる気? 」


一刀が言うと


霞「ウチの負けや 」


霞が降参した。


これで終わったと思いきや


借金取り「テメェら動くんじゃねぇぞ! 」


借金取りが突然叫び出した。しかも借金取りの手には


妹「はなせー! 」


いつの間にか男の子の妹が捕まっていた。


一刀「しまった!? 」


霞「人質は卑怯やで!ウチが負けたんやから放しや! 」


借金取り「じゃかましい!何が用心棒だ。そんな優男に負けやがって!一歩でも動いたらこのガキ殺すぞ! 」


ジャキンッ!


借金取りは妹に剣を突き立てる。


人質をとられて身動きできない一刀達


だがその時!?


ヒュンッ! ザクッ!


借金取り「ぐわっ!? 」


借金取りの手に蝶の姿をした(かんざし)が突き刺さった。


そして借金取りは一瞬妹から手を放した。


そしてその隙に


シュンッ!


何者かが妹を救出した。


借金取り「誰だ!? 」


借金取りが叫ぶと


?「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ!助けてと叫ぶ少女の声、美々しき蝶が悪を討つ!我こそは正義の使者 華蝶仮面! 」


バァーンッ!


突然謎の人物が現れたがあきらかにその正体は蝶の仮面を着けただけの星だった。


翠「なぁあれって趙雲じゃないか? 」


一刀「あれでバレてないって感じてるのかな? 」


一刀と翠にはバレていたが


鈴々「かっこいいのだ 」


鈴々にはバレていなかった。


華蝶仮面「さぁ一刀ど…、青年よ今のうちだ! 」


もはや言いかけている。


一刀「確かに突っ込むひまはなし! 」


シュバッ!


一刀は高速で借金取りに迫ると


ズバッ!


借金取りに一撃を食らわした。


借金取り「ぐはっ!? 」


ばたりっ


借金取りが倒れると


ザッ


霞「お前、覚悟せいや!ウチは卑怯もんが一番大嫌いなんや!♯ 」


ドガバキッ!


借金取りが倒れたところに霞が近付いて霞は借金取りをボコボコにぶちのめした。


しばらくして


霞「悪かったなどうやらウチが間違うてたみたいや 」


一刀「わかってくれればそれでいいよ 」


ガシッ!


一刀は霞と握手すると


霞「そんじゃさらばやで! 」


ダッ!


霞は去っていった。


季衣「それじゃあぼくもこいつを警備隊に引き渡さなくちゃならないからまたね 」


スッ


季衣は借金取りを軽く持ち上げて去っていった。


翠「結局あたしは何もできなかったな、まぁあたしも旅を続けるからまたな 」



ダッ!


そして翠も去っていった。


一刀「それじゃあ鈴々、俺達も… 」


くるっ


一刀が鈴々の方を向くと


男の子「お母さん、妹、助かってよかったね 」


お母さん「もうお前達に苦労はかけないからね 」


妹「よかったね 」


鈴々「(じ〜) 」


鈴々は親子の様子を見ていた。


一刀「鈴々、行くよ 」


鈴々「!?わかったのだ 」


ダッ!


鈴々は驚いて一刀のあとを追っていった。


道中


一刀「鈴々は愛紗と仲直りしたいんじゃないの? 」



鈴々「何を言ってるのだお兄ちゃん!?鈴々は愛紗のことなんて別に… 」


鈴々が言おうとすると


朱里「はわわ!一刀さーん! 」


前の道から愛紗と朱里が現れた。


愛紗「鈴々! 」


鈴々「(ビクッ!?) 」


愛紗の言葉に鈴々が驚いていると


愛紗「その…なんだ…お前の占いもたまには当たる時もあるのだな 」


愛紗が焦らしながら言うと


鈴々「(ニヤッ)そうなのだ鈴々の占いは百発百中なのだ!だから愛紗もこれからは鈴々の占いを信じるのだ! 」


調子にのる鈴々に


愛紗「調子にのるでない!このお調子者が!♯ 」


鈴々「鈴々は別にのってないのだ!偉そうに言わないでなのだ!♯ 」


ギャーギャーッ!


朱里「はわわ!?また口喧嘩しちゃいましたね!? 」


一刀「巻き込まれるのも嫌だし、ほっといた方がいいかもな 」


朱里「いいんでしょうか? 」


次回、黄忠と孫小香登場

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