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「化け物退治」

時間が空きましたので連日投稿です。

化け物が潜むという森


結局愛紗達は化け物退治を引き受けることになってしまい一刀を置いて森にやって来た。


ゲヒヒッ!(カラスの鳴き声)


愛紗・鈴々『ひっ!? 』


突然聞こえてきた声に怯える二人。


星「今のはカラスだ。まったく鬼をもびびらす力を持っていながら化け物を怖がるとは情けない。少しは村娘のトントンを見習え! 」


トントン?「へぅ〜!? 」


と言われながらもトントンも怖がっていた。


愛紗「仕方がなかろう!私はお化けや妖怪の類いは苦手なのだ! 」


鈴々「鈴々は愛紗が怖がっているから怖がってあげてるのだ!? 」


星「情けないもの達だな一刀殿が見たら笑われてしまうぞ 」


愛紗「うっ!? 」


あんな奴に笑われてたまるか!と思う愛紗だった。


星「しかしトントンまで来なくてもよかったのではないか? 」


星が聞くと


トントン?「私も城主…ではなく村娘として化け物の被害を食い止めたいのです 」


ということでトントンもやって来たのだった。


そして一行は化け物が現れたという場所にたどり着いた。


愛紗「鈴々、怖かったら抱きついて構わんからな 」



鈴々「へへ〜んだ!愛紗だって怖かったら抱きついて構わないのだ 」


ガタガタブルブルッ


と言いながらも足が震える二人。


とその時!


?「くっちまうぞー! 」


どこからか声が聞こえると


愛紗「ギャーッ!? 」


鈴々「怖いのだ〜!? 」


ガシガシッ


互いに抱き合う二人


星「ぷぷぷっ、今のは私の声だ♪ 」


さっきの声は星が愛紗達をからかうために出した声だった。


星がその事を白状すると


ゴッチーンッ!!


星は愛紗に殴られた。


星「私なりに緊張をほぐそうと思って… 」


愛紗「ほぐれるか馬鹿者めが!♯ 」


愛紗が星に説教していると


?「グルルーッ!! 」


愛紗「いい加減にしろ!二度目が通じるとでも思っているのか!♯ 」


愛紗は突然聞こえてきた声はまたも星の仕業だと思い怒鳴ると


星「私は何もしていないが? 」


愛紗「じゃあ鈴々か? 」


くるっ


愛紗は鈴々の方を向くと


鈴々「今のは鈴々じゃないのだ 」


愛紗「では… 」


愛紗はトントンの方に首を向ける


トントン?「私じゃありませんよ 」


愛紗「となると一刀殿だな!隠れてないで出てきなさい! 」


愛紗が叫ぶと


ガササッ バビュンッ!


茂みの中から何者かが飛び出してきた。


鈴々「お兄ちゃんじゃないのだ!? 」


星「何者だろうか? 」


現れたのは一刀ではなく赤髪の触角のような二本のアホ毛が立った獣の仮面をつけた女の子が現れた。


トントン?「もしかしてこの人が噂の化け物さんでしょうか? 」


愛紗「確かに赤い角のようなものがあるがお主がそうなのか? 」


愛紗が聞くと


女の子「…食べ物持ってきたか? 」


愛紗「は? 」


すると女の子は


女の子「…持ってきていないなら持ってこさせる! 」


ジャキンッ!


どこから出したのか女の子は物凄い戟を取り出すと


女の子「…食べ物よこせ 」


ビュンッ!


いきなり攻撃を仕掛けてきた。


愛紗「なっ!? 」


ガキンッ!


愛紗はとっさに青龍偃月刀で攻撃を防いだ。


鈴々「愛紗!?大丈夫かなのだ!? 」


鈴々が愛紗を心配すると


ジーンッ!


愛紗「(受け止めただけだというのに何て一撃だ。悔しいが一人で勝てる相手ではなさそうだな) 」


愛紗がそう考えると


愛紗「鈴々、星、手を貸してくれ!こいつはたぶん三人でかからないと勝てない 」


愛紗が言うと


星「お主がそういうのならば余程の使い手なのだろう 」


鈴々「三VS一は卑怯だけど仕方ないのだ! 」


ジャキンッ


二人は武器を構えて愛紗の横に立つ。


愛紗「トントンは下がっていろ! 」


トントン?「は…はい! 」


サッ


トントンが木の後ろに隠れると


鈴々「うりゃりゃーっ! 」


シュシュシュンッ!


まず始めに鈴々が攻撃を仕掛ける。


だが


カキカキンッ!


女の子はすべて受け流した。


星「ならば助太刀するぞ鈴々! 」


シュンッ!


星が鈴々を助けるべく出陣する。


星「セイセイセイッ! 」


シュシュシュンッ!


星は高速の突きを繰り出すが


サササッ


軽く避けられていた。


星「馬鹿な!?我が突きを簡単に避けるとは!? 」


それを見た愛紗は


愛紗「ならば私もいくぞ! 」


バッ!


戦いに参戦した。


愛紗「ハァーッ! 」


鈴々「うりゃりゃーっ! 」


星「セイセイセイッ! 」


三人の同時攻撃。普通ならばこれでたいていはやられるはずだが


ガガガガガンッ!


女の子はすべての攻撃を受け流していた。


女の子「…お前達、弱い 」


ぐっ!!


女の子が戟を握る手に力を込めると


ブォンッ!!


戟を振るい物凄い衝撃を起こした。その結果


愛紗「ぐわっ!? 」


鈴々「にゃにゃーっ!? 」


星「ぐほっ!? 」


バタタッ!


三人は衝撃で吹き飛ばされてしまった。


トントン?「皆さん!? 」


これにはトントンも驚く


愛紗「ぐっ… 」


愛紗は何とか立とうとするが体が痛くて立ち上がれない。


そしてそこへ


ザッ


触角の女の子が愛紗に迫る。


女の子「…食べ物くれないなら死ね 」


ジャキンッ!


女の子の持つ戟が愛紗に迫る。


愛紗「(私はここで死ぬのか?せめて死ぬ前に一刀殿に会いたかった…) 」


愛紗が死を覚悟したその時


ガキンッ!


一刀「待たせてごめんね愛紗 」


ドンッ!


一刀が駆けつけて女の子の攻撃から愛紗を守った。


愛紗「一刀殿!? 」


愛紗が驚いていると


女の子「(ぴくんっ) 」


サッ


女の子の何かに反応して一刀から距離をとった。


スッ


そして一刀を指差すと


女の子「…お前強い。久々に本気が出せる 」


愛紗達『!? 』


愛紗達は驚いた。何故ならばさっきの戦いですら女の子に本気を出させていなかったのだから


女の子「…お前、名前は? 」


スッ


女の子が戟を構え直して聞くと


一刀「北郷一刀だ。君もなかなかの強さだね 」


女の子「…恋でいい 」


スッ


二人は互いに構え、そして…


シュバンッ!


二人は互いに高速でぶつかりあった。


星「なんという早さだ!?早さならば我よりも早いぞ!? 」


素早さに自信のある星が驚くくらい二人は早かった。


ガキガキンッ!!


互いにぶつけ合う一刀と恋


鈴々「お兄ちゃんってあんなに強かったのか!? 」


愛紗「まさか、ただ早いだけだろう 」


愛紗はまだ一刀の実力を認めようとしない。それもそのはず、普段からスケベでエッチな男を簡単に認めるわけには愛紗なりにいかなかったのだ。


そして互いに攻防を繰り広げている二人だが


ピタッ


突如、恋の動きが止まった。


恋「…一刀、本気を出してない。まだまだ実力を隠してるからつまらない 」


愛紗達『!? 』


またも驚く愛紗達


一刀の実力は本気の恋以上のものだったのだ。


一刀「手を抜いているわけじゃないよ。ただ本気が出せない理由が… 」


一刀が言おうとした時


グルルーッ!!


どこからか声が聞こえてきた。


愛紗「この声は化け物の叫び声!? 」


鈴々「他にも化け物がいたのかなのだ!? 」


愛紗達が驚いていると


グルルーッ!!


音は恋のお腹から聞こえてきていた。


すると一刀は


一刀「お腹空いてるなら食べなよ 」


スッ


懐から握り飯を取り出して恋に差し出した。


恋「…いいの? 」


一刀「もちろんさ 」


一刀から了承を得ると恋は


タタッ!


茂みの方に走り


恋「…これ食べる 」


ぽとんっ


茂みに握り飯を置いた。すると茂みの中から


わんわんっ!


たくさんの犬が現れた。


愛紗「もしかしてこれが言っていた獣の鳴き声を発声するなのか? 」


一刀「恋、この子達は? 」


一刀が聞くと


恋「…みんな恋の家族。この子達のために村から食料求めたけど誰もくれなかった 」


と言った。


鈴々「おかしいのだ。誰もそんなこと言ってなかったのだ 」


恋「(ふるふるっ)…ちゃんと岩に書いておいた 」


星「岩だと!? 」


一刀「そういえば岩を持っていった時、『ごはんちょうだい』と小さく書かれていたな 」


この世界は紙は身分の高いものしか使えない重要な物のためお金のない恋は岩に書いて送るしかなかったのだった。


一刀「だったらちゃんと『ごはんちょうだい』って村人に言わなきゃダメだよ 」


一刀が言うと


恋「…わかった。ちゃんと言う 」


恋は納得したようだ。


鈴々「それにしてもこの犬達はどうするのだ? 」


愛紗「ふむ、この森の中でいつまでも暮らすというのには無理があるだろうしな 」


愛紗がその事を言うと


トントン?「だったら私の家に置いてあげますよ。もちろんあなたも一緒に 」


トントンが恋に向かって言うと


一刀「トントンってそんなにでかい家にすんでるの? 」


トントン?「えぇ、だって私は… 」


トントンが最後まで言おうとすると


詠「ゆえ〜!! 」


パカパカッ!


詠が馬に乗りながら現れた。


トントン?「詠ちゃん!? 」


キキィーッ!


馬はトントンの前で止まると


バサッ


詠「(ゆえ)、心配したんだからね無茶しないでよ 」


詠は馬から降りてトントンに話しかけた。


愛紗「何をいってるのだ?この者の名はトントンのはずだが 」


愛紗が突っ込むと


詠「トントン?ふざけないでよ!このお方をどなとこころえる… 」


一刀「天下の副将軍・水戸… 」


詠「うっさい!♯ 」


詠の名前が賈駆なだけにナイスなボケである。


詠「この人はこの先の城主董卓仲穎様よ 」


一刀「董卓!? 」


愛紗達『城主!? 』


ドォーンッ!


一刀は驚いた。董卓といえば三国志の中でも有名な悪人であり最後は部下の呂布に殺されるのだ。


月「皆さんすみません!騙すつもりはなかったんですがなかなか言い出せなくてつい偽名を 」


トントン改め月が謝ると


月「そうだ詠ちゃん。一人雇ってほしい人がいるんだけど 」


詠「まったく、まぁ月の頼みなら聞いてあげるわよ。誰なの? 」


スッ


月は恋を指差す


月「それと… 」


スッ


更に月は恋の足元にいた犬達を指さした。


詠「犬っ!?犬はダメよ! 」


詠は犬を飼うことを拒否しようとするが


月「だ〜め♪詠ちゃんさっき私の頼みなら聞いてあげるわよって言ったもん♪ 」


詠「月〜 」


以外と腹黒い月であった。


しばらくして


恋は村人に謝った後、犬達と一緒に月に引き取られ、月は城に帰っていった。


そして一刀達は


鈴々「お兄ちゃん何で強いのに黙っていたのだ? 」



一刀「そ…それは、昨日まで弱かったけど今日になったらいきなり強くなったんだよ! 」


あきらかに嘘であるが


鈴々「おぉ〜!お兄ちゃんはすごいのだ! 」


鈴々を誤魔化すのにはちょうどよかったりする。


星「愛紗、お主も気になるのか一刀殿の力が? 」


愛紗「私は別に 」


星「まぁ私はあれこれ追究する方ではないので別に構わんがいずれわかるだろうしな 」


愛紗「うむっ 」


一刀達の旅はまだまだ続く。


次回は軍師・諸葛亮が登場します。

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