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悪役令嬢の母は強し。

「オギャー」っと泣き出したその娘「オリビア」は、後に悪役令嬢になる予定の運命が待っている。って、分かってるのに!それを回避しないなんてあり得ませんわ!!

 こんな可愛らしい私の赤子に、過酷な運命を背負うことなんて、させないんだからっ!!


 ど〜も私、悪役令嬢の母に転生したいみたいなのよね。出産を機に前世を思い出した。この世界が前世で読んだ小説なのだと。


 私の娘、オリビアは5歳の時に実の母を亡くし、すぐに継母と異母妹がこの屋敷にくる。その後妻と娘「ユリア」がほんと性格が最悪で、オリビアは虐げられ、シンデレラのように2人にイジメられながら大人になる。誰も、人を信じられなかったオリビアに、唯一優しくしてくれた彼「ロビン」に心惹かれる。2人はそのまま幸せになるかと思いきや、ロビンはユリアと浮気、オリビアはそれを知ってしまい嫉妬に狂って発狂。そして3人の死体が出来上がる………。


 わぁ……あり得ません。こんな可愛らしく、スヤスヤ寝ている赤子から、そんな壮絶な話になるなんて。


 そもそもよ〜。私、あと5年で死ぬってこと??めっちゃ健康体なのに??事故ですか?病死ですか?


 それに……なにその継母と義理の妹って。確かユリアはオリビアと歳が変わらなかった設定。ってことは〜………アイツ……浮気してるってことよね〜!!



 まずオリビアを救うには、私が死なないってことと、その浮気相手のことを今から対処しましょ。


 産後のためにと、実家に帰って療養していたが、急いで夫のいる領地に帰った。


 ……やっぱりね。急な帰宅であたふたする夫を問い詰めると、アッサリ浮気を認めた。なんでも!浮気相手は既に妊娠してるって、ほざくじゃないですか。


 えぇ、えぇ。私も鬼ではありません。妊婦には旦那が必要だろうと、夫を着の身着のまま、熨斗をつけてくれてやりました。


 わたし?そんな浮気夫いりませんわ〜。


 それに私、実家が公爵ってこともあり、何不自由なく暮らせる保証はありますし、この世界は実は魔法が使えるの!


 なんでも、1人1属性ってあるけど!

 たぶん前世を思い出した私は、チートで全属性使えるのよねっ!!

 魔法は想像力っていうだけあって、結界から治癒から、物理攻撃まで。フッフッフ、……わたし天才。


 これでオリビアを守るっ!!


 そして私も死にたくないもんねっ!!


 魔法が使えるって分かってから、私達家族を害そうとする人が周りにいると、警報がなり結界が自動で発動するようにした。


 夫と離婚し実家に帰ってからは幸せだ。オリビアと平穏な日々を過ごしていた。幸い、父も母も初孫万歳でオリビアにデロデロだ。毎日家族が笑顔でいる。これほんと大切だわ。


 1度だけ、公爵家に「ユリア」と名乗る幼子が訪ねて来たことがあるが、結界が発動して入れなかった。なんでも、「お姉様だけズルいわ」っと喚いていたとか……


 後に夫の家が降格した話や、身分が低くなった夫が浮気相手と上手くいってないらしいとか……下世話な話をたまに耳にするが、どうでもいい。

 

 ただオリビアが5歳の時は、流石の私もこの1年間は細心の注意を払った……けど、健康体だし。事故もなかった。……つまり……私、原作だと殺されてたのね……。おそらく夫や浮気相手に。こんちくしょう。


 さっさと切り捨て、本当に良かった〜。


 こんな可愛いオリビアを1人残して死ねるもんですかっ!!


 可愛らしいオリビア。スヤスヤ眠るまだ7歳の我が子。眠るオリビアの頭を優しく撫ぜながら


 母が願うのは、可愛い我が子の幸せライフ。


 前世チート舐めんじゃないわよ〜!!


これからも絶対に私が守ってみせる。母は強しよ。

お読み頂きありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
お母様が覚醒あそばされたこの世界のオリビア嬢が、ありきたりな悪役令嬢になる未来が全然見えない…… と言うことは、【悪役令嬢の母】という立ち位置が、既に木っ端微塵(w)になってるって事ですよね? なので…
俺たちの戦いはこれからだ! 未完
大団円…というより、まだ第1章でしょうか
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