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銀の太陽 紺の月  作者: ミソラ


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タクトとリーア3

 数日後、私はいつものように公園に向かいました。

 いつもはカエデの木の下に立っているタクトの姿がありません。私はベンチに座りキラキラ光る噴水の水を見つめました。十三時から三十分、私はここでタクトと会う予定なのです。いつもなら先に来ているタクトがいない。

 ……なにか不測の事態が起こったのでしょうか。浅見さんになにかあったのでしょうか。


 じっと座っていると、そこへ郵便配達のアンドロイドが来ました。私の方へ向かって来て、一通の封筒を差し出しました。宛先は「A街区カエデ公園 リーアさま」となっています。


 手紙を受け取るのは初めてですが、郵便配達は私に封筒を手渡すと去っていってしまいました。郵便配達のアンドロイドにもソピアの住民のデータは全て入っているので誤配達はありません。

 

 中には[ごめんリーア。しばらく会えなくなった。今日の予定はキャンセルで。]と書いてあります。


 私は立ち上がり、封筒を持って郵便局へ向かいました。


「この封筒を出した人の住所はわかりますか?」


 封筒を集荷した郵便局、投函されたポストを辿ることができました。今の時間は十三時半を過ぎています。お屋敷に帰らなければいけません。でもなぜか、それは正しくないと演算結果が示しています。


 やって来たのはソピアを大きく四つに分けた北の区画の端にあるポスト。中央センターが管理する建物の近く。ここまで来るのは初めてです。

 ここから先は住民がいる場所と外界と隔てる壁の間にある緩衝地帯みたいなものでヒューマンやアンドロイドの気配はありません。林のような木々が生えている向こうに建物はあります。


 タクトと浅見さんが潜伏しているのは、センター管理の建物のほかありません。

 しかし、そこへ行くのは正しいことなのか? 私は予定を変更してここまで来ました。お屋敷に帰らなければ。

 ……しかし。

 木の陰でしばらく立ち止まりました。

 

 私はなぜここにいるのでしょう?


 少し混乱します。何度も条件を変えて計算しましたが答えが導き出されません。判断がつかないのです。こんなことは初めてです。


 すると、二台の車が私に近づいてきて私の横に止まりました。

 前の車から二体の男性のアンドロイドが降りてきました。多分、警備用アンドロイド。でもこのアンドロイドのデータは私の中にありません。

 私の中で『危険』とアラームが鳴ります。そして後方の車の後部座席には一人の女性。


 あの女性は数々の服飾ブランドを経営している原嶋杏香さん。ソピアに住むセレブの一人です。

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