表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀の太陽 紺の月  作者: ミソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/39

タクトside2

 ここは特区の端にある、中央センターが管理する建物の一つ。浅見がセキュリティソフトを無効化して僕らは潜伏している。監視カメラも過去の問題のない映像を延々とセンターに送っているらしい。

 天才ってすごいな。知能はアンドロイドが上のはずだが、突拍子もないことを実行するのは、やはり人間なんだな、と理解する。

 

「僕は食事の必要がないからいいけど、浅見は大丈夫なのか? 持ってきた食料も少なくなったんじゃないのか?」

「もともと引きこもり体質だし別に。外に出ると知った顔に会うかもしれないし。タクトもあまりフラフラすると危険だ。」

「うん、リーアも特区の住人の顔と名前は全て入っていると言っていた。」

「話せないアンドロイドがほとんどだけど、警備員に遭遇すると危険だ。中央センターのデータベースに侵入できればタクトの情報を潜り込ませられるんだけど、パスワードが変わってて……。」


 ここにあるパソコンは中央センターと繋がっているのでハッキングの必要はないが、データベースの認証が何段階もあって侵入が難しいらしい。

「俺の静脈で入ったらここにいるのがバレるしな。」

「バレてもいいんじゃないの? 早く教授に会わないといけないんだし。」

「……。」

「とにかく食料を手に入れてくるよ。浅見が倒れたら困るのは僕だ。」

「でもねぇ、コードで管理されている店にタクトは入れないよ。」

 

 店の前で読む機械には特区の住民とアンドロイドのデータが入っており、合致しないと入店できない。入店時のコード読み取り(ヒューマンの場合は静脈)で支払いまで行われる。

 

「あー、それなんだけどね。リーアの明日の予定を書き換える時にちょっとね。」


 浅見は呆れたようにため息をはいた。

「そういや、お前にはプログラムの自動生成機能をつけてあったな。おまけに抜け目がなくなってきた。すごい成長ぶりだ。」

「えっ、僕やばいかな。バレたらスクラップにされる?」

「多分ね。俺もスクラップにされるだろうね。」

「……浅見もぺっちゃんこになるのか?」

「ものの例えだ。リーアとの接触もほどほどにしておけ。」

「でも僕、リーアに『好き』って言ったんだよ。『好き』なのに接触しないって『寂し』くない?」

「……タクト、『寂しい』って感情も理解したのか。ていうかリーアのことが好きって?」

「うーん、可愛いからずっと一緒にいたいって感じ?」

 浅見が眉間に皺を寄せて目を閉じた。

 

「えーっとね、タクト。念のため君のOSをアップデートするからちょっと待っててくれるかな?」

「ここに来る前にアップデートしたばかりだったけど。うん、わかった。」


 二時間後、僕のOSには『好意を持つ相手はアンドロイドに限る』というプログラムが追加された。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ