決闘ヒサカツ、物人化
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「ライ、『エレクトリシティ』作ったら中で待つよ」
「ヒサカツは透明化?みたいなスキル持ってるからどこから来るのか分からんな。」
「もしかして、決闘申請者って場所決められるのかもな」
そう、実は場所を決めることができるのが申請側の利点。代わりに申請された側は敵の最初の位置が分かるのだが、グラスは未だ気づかなかった。
「一応『ウッドブロック』して守りを固めておこう。シュガン、『身代わり』も頼むよ」
「『投刀』」
その一言から刀が飛んでくる。
だが一つではない。まるで細かく震えているかのように多くの刃が見える。
「っっっ!危なかった」
「アニキ、大丈夫やすか?」
「ナイスガード。でもごめん、あんな量の刀。受け止めるの大変だったろ」
「おいどんの役目は味方を守ること。それ以外は無きよ。」
この時、グラスに申し訳なさとシュガンのかっこよさのようなものが映る。少しキラキラして見えて、、、
「あれ、シュガン。なんだよそれ。」
「あ、これっすか?なんか最近よくできる吹き出物的な奴やす。」
いや、そんなものじゃない。赤、青、黄色、オレンジ、白、緑など輝いているものがほとんどだ。
「なあ、グラス。これ!宝石じゃないか?」
「なんでこのタイミングで見つかるかなあ?」
「じゃあ、尚更生きて戻らないと」
「『ウォーターサーバー』」
その間におそらくヒサカツが何かを唱え、周りに洪水が起きた。
「やばい、フニクス!」
「我は飛べるのだからそんなもの意味はない!」
フニクスは舞い上がって周りを見下ろす。そしてヒサカツの姿を捉えた。
それな気づいたのかヒサカツは『投刀』の向きをフニクスに向けて放ち出した。
「『紅葉狩り』!」
いち早くヒサカツに辿り着いたカエデが放つ剣は当たったかのように思えた。
ヒサカツの姿は消えていた。
「『薔薇の鞭:拘束回収』」
グラスが建物の上へ引き上げられる。
その棘は動くほどに体を痛めつけた。
「グラス!『胞子まき』!」
カエデは出た植物の地面をうまいこと渡って登っていく。だが、それをヒサカツが見過ごすはずがなかった。
「『煙火ダイナマイト』」
煙と同時に多くの火が飛び散る。
火はカエデの葉を燃やし、それを避けても多くの煙が目を襲う。
「『フレアドライブ』!」
今度は上からフニクスが急降下する。
「『フリーズスリープ』」
ヒサカツがそう唱えるとフニクスは一度時が止まったように動かなくなった。
そして、もう一度見るとフニクスはzzz寝ていた。
そしてそんな大惨事などさも当たり前かのように、グラスは傷だらけで頭から落っこちた。
シュガンが受け止めたから良かったものの、意識は薄いように見えた。
「今から帯電して周期して電流を流して動きを止める。カエデはそこを滅多刺しにしてくれ。オレに構うな。」
「わかった。マスターを助ける為ならばこの命、預けよう。」
「行くぞ、『帯電』!」
「『周期』『斬首剣』」
ライが帯電し終わる前にヒサカツは近づき、そしてライのことを切り刻む。そして光となって消えていった。気づくとフニクスも光の残骸しかない。
「アニキ?、アニキ!『岩砕き』、『硬質化』、『岩投げ』!」
新たに手に入れたスキルで固くなった岩も、全てヒサカツには弾かれてしまう。
「ごめんな、すぐ楽にしてやる。『岩砕き』」
シュガンの体が崩れ、光として消えていった。
カエデはその場から動けなくなってしまった。
もう、負けを認めてしまったかのように。
ヒサカツは容赦なく剣をカエデに突き刺した。
〈勝負アリ。勝者、ゲンア・ヒサカツ〉
1人になったヒサカツの下に光が現れ、この闘技場から消え去った。
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