旅立ちと物人化
「シド、俺は遠くの街に行く。」
「いきなりだな、グラス。そうか、寂しくなるな。ちなみにどこまで行くんだ?」
「5つくらい隣の街へ。」
「じゃあ、ついでにこの依頼受けてくれねーか?輸出物運搬の護衛の仕事だ。」
「どこに行くんですか?」
「そこは[国の倉庫]って言われてるくらい商売が盛んで、たくさんの村から人が集まる。依頼報酬は街への移動馬車に乗ることができるってこと。無料で運んでもらえる。[コソノニーク]って街だ。」
「じゃあ受けるよ。いつ出発なの?」
「6日後だ。」
「じゃあ、それまでだね。」
「ま、いつでも帰ってこいよ!ワイはずっとここで待ってるから。」
「ああ。ありがとな。今まで」
6日後,このセヤン・ヨウともしばらくお別れだ。
たった数ヶ月だったが、ここにはたくさんの勉強をした。
6日後に備えて、食料品や防具、武器を用意した。
そして6日後、シドは忙しくて見送れなかったが、手紙をよこしてくれた。
拝啓グラス・サウザン様
この街は文明もあまり発達していないから、都会の[コソノニーク]でびっくりするかもしれない。もともと記憶がないお前にいうのもなんだが、ホームシックになりそうになったらこの街のことを思い出してくれ。いつでもワイらはお前のことを待ってる。ワイのアクセサリーを一緒に入れておいた。役に立てばと思う。
敬具 セヤン・ヨウギルドマスター シド・メーフより
手紙と一緒に宝石のようなアクセサリーがあった。
[光の石]:夜中に光って魔物を近づけないようにする。ゾンビ系は効果大。ただし、虫系モンスターは効果なし。
冒険者として、夜のキャンプは危険のため、助かる。
「ありがとうございます」
小さな声で俺は半泣きになりながら握りしめてお礼を言った。
もう気づくと、セヤン・ヨウの門は見えなくなっていた。
俺は涙を拭い、進行方向へと目を向けた。
「まだまだ、これからだ。いくよ、ライ、カエデ。」
「おう!」「はい!」
PV250人突破ありがとうございます!
もっと見てもらえるように、これからも頑張ります!
※ちょっとした小ネタ 名前は大体アナグラムです。例えばグラスが転生する前の名前、「千野茂定」
は並び替えると・・・
てんせいもの(転生もの)になります




