★87 ほら見ろ!
よろしくお願いします。
「フリッツ、ポロッカ、大丈夫か?すまなかったな、すぐに助けに行けなくて。」
「いや、大丈夫だよ。」
フリッツがお気楽に答えたが、ボリスが怒っていた!
「大丈夫じゃないぜ、もう少しで殺されるか攫われるところだったんだぞ!
オレが助けに行こうとしたらダメって言いながら、自分は助けに行くし!
ポロッカよりもアメリアの方が大切なんだろ!」
「結菜と愛海の魔法のタイミングを計っていたんだが。すまん!」
頭を下げた。
アレクがボリスを説得してくれた。
「ハーピーはこれまでの魔物とは早さが全然違ったよ・・・
僕たち冒険者は結果が全てだろ、怪我なく生き残ったんだから全く問題なしさ。」
「・・・わかった。」
ルシュクルたちがやってきて、ポロッカの傷を心配している。
アメリアたんとビュコックの爺さんもやってきた。
「すまなんだ・・・」
ビュコックの爺さんが謝った!
「ビュコックは止めたのですが、ワタクシが行くと言い張ったのです。
ごめんなさい・・・」
アメリアたんがしょんぼりしている。
「みんな、今回はたまたま無事追い払えたが、問題がたくさんあった。
俺自身も反省している。
俺たちは以前、ハーピーと戦ったが、麻痺ができるなんて知らなかった。
前と同じように戦ったんだが、俺の指示が徹底していなかったこともあって、
フリッツとポロッカが麻痺をくらってしまった。
すまなかった。
ただ、ダリヤは前回、風を起こされ、矢が当たらなかったから、
今回はギリギリまで引き付けて仕留めていた。
助かったよ、ダリヤ。ありがとう。
ルシュクルたちは戦わなかったが、見ていただろう。
俺たちがどうすればよかったか、しない方がよかったか後で教えてくれ。
これは宿題だ。じゃあ、お疲れ様でした。」
ダリヤが近づいてきて、
「分かればいいんデスヨ!」
ニコニコ顔で頭をナデナデしてくれた。
夕方、俺たちとルシュクルたちがリビングで夕食を待ちわびていたら、
フリッツたちパーティ5人が俺たちに会いに来た。ビュコックの爺さんがいない。
アレクが代表して話し出した。
「皆さん、今日はご迷惑をおかけしてすいませんでした。
僕たちはちょっと強くなったことで、敵を舐めていました。
もっと慎重に戦うように気を付けます。」
みんなすごく真面目な顔をしている。
厚かましいフリッツ、偉そうなボリス、天真爛漫なポロッカまで・・・
「ビュコックさんはどうした?」
「ビュコックは大事をとって家で休んでいます。」
アメリアたんが答えた。
結菜、愛海ほかみんなの目が俺を見ている。
なんて言えば正解なんだ?
「あー、アレク、人は間違えるものだ。同じ失敗を何度も繰り返すしな。
神がそう作ったんだ。神はそれでも人を許してくれる。そうだろ?」
「・・・まあ、そうですね。ですが」
アレクを遮った。
「アレク、お前は正しい。
だけど正しいことは一つだけじゃないと思う。
例えば、強くなるには2つのやり方がある。
ひとつは苦手なものを得意に変えること。
もう一つは得意なものをメチャクチャ得意にすることだ。
どちらが早く強くなるか?得意なものをメチャクチャ得意にするほうだろ。
どちらが楽しいか?苦手なことより得意なことだよな。
フリッツが攻撃を優先したのも、ポロッカがフリッツを助けにいったのも、
奴らを全滅させる方が先と思ったんだろう?
俺たちなら回復してくれるって判断したからだ。
結果としてはこうして無事だったから、
あながち間違いでもないさ。」
「ほら見ろ!」
フリッツが得意げにアレクに言った。
「フリッツ、お前は別だ!装備が凄いんだから、最後まで立っていろ。分かったな!」
俺が言うと、今度はアレクの番だった。
「ほら見ろ!」
読んでくれてありがとうございます。
面白いと思っていただければ、評価をお願いします。
毎日更新します。




