★76 ビュコック
よろしくお願いします。
感想いただきました!ありがとうございます。
おかげさまで1つ、エピソード思いつきました!
ネヴィルがこう教えてくれた。
「3日前、早馬で手紙が男爵のところに届き、昨日の夕方、アメリア様が到着されたんだ。
男爵もビックリしていたよ。
お付きのじいさんは、スプートで一番の魔術師だったらしいぜ。」
「でも15歳の女の子を護衛付きとはいえ、別の街にやるってどうなのよ?」
「さあな、貴族様の考えていることは解らんよ。」
しばらくして、嬉しそうなアメリアたんがアレクたちと戻ってきた。
「それでは明日、ダンジョンに出発ということでよろしいですね?
ワタクシはしばらく男爵の私邸に宿泊しています。
また、明日からよろしくお願いします。」
「儂は魔術師のビュコックじゃ。儂もパーティに入れてもらうぞ。」
「いや、あの・・・」
「文句があるのか?」
「・・・アレクたちがいいのなら、結構ですよ。よろしくお願いします。」
「それでは・・」
帰ろうとしたアメリアたんを引き留めた。
「ちょっと待ってくれ。
クランに入るのなら、約束事を伝えておく。
1つ、10年後に魔王が来る。それと戦う。
2つ、クランの秘密を他に漏らさないこと。
3つ、クランの方針に逆らわないこと。
守れるか?」
「クランの長たる貴方の指示に従いますので、よろしくお願いします。」
ビュコックが慌ててアメリアたんを止めようとする。
「アメリア様、それはちょっと・・・」
「いいのです、それではこれで失礼します。」
みんなが一息ついた。
「どうだった、アメリア様は?」
俺の質問にアレクが答えた。
「どうしても僕たちのパーティに入りたいみたいですよ。
ビュコックさんは止めきれないので、自分も護衛としてパーティに加わるって感じですね。」
「そうか・・・これまでよりもっと安全にいかないとな。」
ポロッカが結菜に何事か囁き、二人でニヤニヤしている。
フリッツたちが帰ったあと、結菜に聞いてみたら、
どうもアメリアたんはアレクのことが気に入ったらしい。
おう、身分違いの恋ですね!
1月8日
早朝、アメリアたんとビュコックの爺さんが馬車でやって来た。
「このクランの秘密を教える。
まず、俺と結菜と愛海は、ちょうど9カ月前に異世界から来た。
王都で魔王に相対するため、勇者を異世界から呼び出したけど、それに巻き込まれたんだ。
ただ、勇者にはかなり劣るけど、力を与えられている。」
「噂は本当だったのじゃな・・・」
ビュコックの爺さんが一人唸っている。
「クランの秘密として他には話さないで欲しい。
ああ、もちろん悪者に捕まって、俺たちの秘密を言わないと殺すぞ!
って言われたときは、他のことも含めて知っていること全部話していいぞ。」
「あの、捕まったらホントにゲロっちゃっていいんですか?
黙っていることしか、恩返しができないと思うのですが・・・」
アレクが首をかしげている。
「時間を稼げ。無事でいろ。なるべく助けてやるからな。
だから、本当のことをすべて話していい。」
ジュエリーアイテムの方が秘密だ。
結局、アレクは聖騎士を、ボリスはレンジャーを選んだ。
アメリアたんの彼氏は、凄い冒険者じゃないとな?
僧侶じゃ剣は使えないけど、聖騎士なら片手剣と盾の組み合わせも出来るから、
アレクにスプリガンの片手剣を渡した。
「いや、こんな凄い剣は僕には使いこなせません。」
「じゃあ、使いこなしてアメリア様を守れ。」
男爵が、街道を走っている馬車を2台雇ってくれた。
気を使っているのが面白い。
翌朝、ダンジョンの入口で別れることになった。
フリッツたちは、自分たちだけで1階からスタートだ。
1階のボス部屋と隠し部屋への道を教えた。
隠し部屋では二度とスプリガンは出ず、いつもゴブリンリーダー6匹が出た。
ビュコックの爺さんがアイテムボックスを持っているので、ポーションをいくつか渡した。
フリッツたちは、ダンジョン前のホテルを4日間借りている。
「フリッツ、俺たちのクランの方針を言ってみろ。」
「手当たり次第、嫁にする。幸運におんぶにだっこ!」
みんなといっしょに爆笑したあと、アレクがフォローした。
「安全第一です。余裕があるうちに撤収する。」
「アレクはよし。フリッツ、お前は首だ!」
アメリアたんも笑っていたが、ビュコックの爺さんは苦虫を嚙み潰したような顔をしている。
「ビュコック、俺に何か文句でも?」
呼び捨てにしてやったら、爺さんの白い眉がビクビク動いた。
「ヒロト様は、5人も若くてキレイな奥様がおられるので若死にしないといいんじゃがな?」
くそっ、呪いってホントにあるの?
結菜と愛海を見るが二人とも笑いながら首を横に振っている。
「・・・ビュコックさん、そちらのパーティをお願いします。」
「了解じゃ、ヒロト。」
「年の功よ、仕方がないわ。」
笑いながら結菜が慰めてくれるが、納得がいかない。
いつか逆転してやる!
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