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★71 ワイン祭り

よろしくお願いします。



11月21日


夕方、カラカスの西門に着いたら、ネヴィルとイワン、その部下たちから勝負を挑まれた。

24日はこの街のワイン祭りなのだが、食べ物の露店を出して売り上げを競うのだ。

「俺たちが勝ったら、5人全員と離婚しろ!」

「いやだ!」

しぶしぶ、どっちがデキる男かを証明する勝負となった。


兵士たちで4つのブースを確保していたが、わざわざその一つを俺に譲ってくれた。

「ユウナたちに手伝ってもらうのは無しだぞ!そんなことしたら、俺も裏切るからな!」

ネヴィルが自信満々に言った。


ギルドからの帰りに、フリッツと会うため孤児院に行った。

「フリッツ、ワイン祭りの時に食べ物の露店をやるんだ。手伝ってくれないか?」

「イヤだよ。小遣いがあるから、俺も食べ歩きしたいんだ!」

「そうか、じゃあ大変だけど俺とマーガレットの二人でやるか。」

フリッツがビクッとした。


「・・・ユウナさんたちは手伝わないのか?」

「ああ、ネヴィルたちとの勝負で、結菜たちは手伝ったらダメっていうルールなんだ。」

「大変だな。じゃあ、手伝ってやるよ。」

渋々みたいに言っているが、顔がにやけているよ。バレバレだよ。


俺は勝つ!なぜなら、俺には日本の知識があるからだ!

どうせ奴らの出し物など、ソーセージかジャーマンポテトしかないんだ!

日本の底力を見せてやるぜ!


やはり単価の安い粉物で攻めるべきか?

粉物といったらお好み焼きだけど、こっちの世界の人に受け入れられるか?

口に入れれば勝ちだが、見た目がな・・・


甘い物もいるから、ホットケーキを用意することにする。

後は揚げ物だ・・・唐揚げが一番だが、鶏肉はこの世界では一般的でない・・・


明日は、フォーバルと料理の研究だ!



11月24日


今日はワイン祭りだ。


この街のメインストリートわずか数百メートルだが、

その貴重な場所にネヴィルたちと俺のブースが並んでいる。


奴らはやはりソーセージだ。鉄板の上でジュージュー焼いている。

ビール祭りなら無敵だったな!


俺はホットケーキとこの世界では見たことがないトンカツとお好み焼きにした。

「バカめ、こんな小さなスペースで、3種類も調理できるはずがないだろう!」

イワンに嘲笑された。


「バカはお前らだ!俺にはアイテムボックスがあって、この中に作りたてのものが

たくさん入っているんだ!」

「なにー、お前、斥候なのにアイテムボックスを持っているのか?」


ネヴィルたちが驚愕しているが、ヤベッ、言ったらダメだった!

まあ、もうしょうがない、俺は勝つ!


たくさんの人がワイン片手に露店を冷やかし、小銭で気に入ったものを買っている。

食べ物を隣り合わせのブースが用意しているので、見比べる客が多かったが、

やはりおっさんたちはソーセージ一択だった。


女連れはホットケーキを買ってくれるが、

トンカツとお好み焼きが壊滅状態で、かなり負けている!


フリッツとマーガレットは閑なので、イチャイチャし始めた!

ちぇっ、俺だけ楽しくないじゃないか!


しかし、こんなこともあろうかと準備はしておいた。

声を掛けていた孤児院の子供たちが来た。

見たことのない食べ物にも興味津々だ。


お好み焼きを口に含み、

「うんめー、なんだこれ!」

と叫び、一口トンカツを口に含んでは、

「お代わり!」

と大騒ぎだ。


これを見て恐る恐るお好み焼きを食べてみた大人たちにも好評となり、かなり接戦となった。


3時間が経過し、面倒になってきた。

結菜たちがワイン片手にやって来た。


「ユウナ、ソーセージどう?うまいよ!」

「うん、ホントだ、美味しいね!」

ネヴィルに結菜が笑顔を見せている!

ネヴィルがこっちに得意げな視線をくれてから派手なガッツポーズをした!


5人がそっちだけ食べたら負けちゃうじゃない!


「結菜、お好み焼き食べてよ!愛海はホットケーキ!

ロロランはトンカツ!さあ、みんな食べて!」

俺が勧めると、5人ともうんざりとした顔となった。


「昨日試食したからもういいわ!」

結菜に冷たく拒否されてしまった・・・


「露店はもういいでしょ!」

「うん、どういうこと?」


「勝負よりもヒロト、家に帰ってみんなで飲み直しましょう!」

「そうそう、家で飲もうぜ!」

愛海とロロランから誘われた。


「マ、マナミさ~ん!」

イワンが情けない声を出した。


ダリヤとグレイスが俺の両手を引っ張っていく。

「フリッツ、マーガレット、後片付けよろしく!

ネヴィル、イワン、俺の負けでいいや!じゃあな!」


「ああ~、なんでこうなるんだ~」

ネヴィルたちの絶望の声が聞こえた。


試合で負けて、勝負に勝った!


読んでくれてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] クスッと笑ってしまった。 良いエピソード。 [一言] 脈が無い奴が頑張っても逆効果。
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