★54 浅枝
よろしくお願いします。
・・・宴会が終わり、結菜と愛海がやって来た。
「じゃあ、みんな明日の10時に、愛海の部屋に来てね。
ヒロト、そこにある空き箱を持ってきて!」
アイテムボックスはみせないのね。
大きな空箱を持ってえっちらおっちら結菜と愛海について行く。
寒気を感じたので振り向くと、対馬、舛水、浅枝が俺を睨んでいた。
パーティの間、対馬、舛水は結菜、浅枝は愛海をじっと見ていたな・・・
愛海の部屋に着くとすぐに防音魔法をかけた。
すぐに結菜が話し出した。
「対馬くんたちのグループはもう、どうしようもないわね。
大宮部さんまで百里と咲喜に敵対心を隠さないの。
愛海が柔らかく止めに入ったら、愛海にまで敵意むき出しよ!」
「争いに巻き込まれないように気をつけないとな。」
黙っていた愛海がぽつりとつぶやいた。
「ねえ、ヒロト。私、浅枝くんの視線が怖かったの・・・」
浅枝か、あの土中を泳ぐっていうのは間男にピッタリだな。
「この辺りって、魔法使ってもいいの?」
「宮殿の中心部は結界を張っていて、魔法を使えばすぐにバレて捕まるらしいわ。
でもこの辺りは魔法を使ったらダメだけど、結界なんかはなさそうね。」
俺の疑問に結菜が答えた。
「じゃあ、今晩は俺もこの部屋で寝るよ。」
「浅枝くんが来るって思うの?」
愛海が少し驚いたようだ。
「いや、念のためだよ。」
俺は優しく答えたが愛海は心配そうだ。
「・・・浅枝くんが来たらどうするの?」
「浅枝だけじゃなく、魔法?スキルを使って侵入してきたら、殺す。
生け捕りの方が難しいからな。普通に来たら歓迎するよ。」
愛海に言うと、結菜が一人のけ者にされ拗ねていた。
「そこのソファーで待機するだけだから。
うん、一応、結菜も今日はこの部屋で寝てくれないか?」
「私とこの狭いソファーで寝ようってわけね、いやらしい!」
「それじゃ見張りできないでしょ!二人はベッド!」
結菜のボケで少し和んだ。
この周辺だけ索敵をしてみたが、だれも特別な動きはしていない。
だれも索敵に気づいていないようだ。
深夜、何かが動き出した。まっすぐこっちに来ている。
結菜と愛海に合図を送り、隠密のスキルを使って気配を消した。
衛兵がいる場所を素通りした!
何か、魔法かスキルを使っているな!
ゆっくりと近づいて来て愛海の部屋の前で止まった。
気配は全く感じない。
ドアは開いていないのに、その何かが真っ暗闇のこの部屋に入ってきた。
夜目のスキルを持つ俺にも床の上には誰も見えない。
ベッドの側で、半裸の男が何かを右手に持って床からすーっと浮かび上がってきた、浅枝だ!
「万引き野郎だったら殺してやろうと思っていたのに、友道じゃねえか。
2人一緒にたっぷり可愛がってやるか・・・」
浅枝は小さくつぶやいた。
俺は間髪入れず、剣を滑らせ後ろから浅枝の首を両断しようとしたが、首の骨で止まった!
大量の血が流しながら、浅枝は振り向き、腰から抜いた短剣を振りまわした。
「ごろじでやる!」
寒気を感じながら躱すと、浅枝はすぐに倒れた。
照明の魔法を唱え部屋の中が明るくなった。
「ヒロト、怪我はない?」
結菜が声をかけてきた。
「ああ、超ビックリしたけどな。この液体はなんだろう?」
浅枝が右手に持っていて落とした瓶が割れていた。
青ざめている愛海が鑑定した。
「強力な媚薬みたいね。」
ぶるっと体を震わせて愛海は俺に抱きついてきた。
「ヒロト、ありがとう。」
「いや、二人は俺が守る!」
ぎゅっと愛海を抱きしめると、結菜も近寄ってきたので二人とも抱きしめた。
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