★38 発表
よろしくお願いします。
7月18日
今日は、「ベガ」ルイ達4人、銅ランクパーティ「アリオト」の6人、副ギルド長、ネヴィルとその部下、カスパーと土木作業員をダンジョンに案内する。
「なぜカスパーがいるんだ?」
副ギルド長に尋ねた。
「ここから丸1日かかるんだろう。
ダンジョンの近くに宿を建てられないか見に行くそうだよ。」
結菜たちは声をそろえて言った。
「ベッドの方が絶対いいよね!」
俺とダリヤが先頭でダンジョンへ向かって歩いていると、
後ろにいる結菜にネヴィルが話しかけてきた。
むむっ、結菜が楽しそうじゃないか!くそっ!
何か妨害する手立てはないだろうか・・・
「ヒロトさん、聞いてマスカ?」
「ああ、ゴメン、なんだっけ?」
「ムム~」
ダリヤに叱られてしまった。
「おい、ネヴィル。前方200メートルに魔物が4匹いるみたいだ。
お前たちは強いんだろ?退治してくれよ!」
「くそっ、おいヒロト、嘘だったらただじゃおかないぞ!」
ネヴィルは部下を連れて走り出した。
ホッとしたよ。
夕方、ダンジョンの前に着いた。
今日はここでキャンプだ。
カスパーたちはいい場所を見つけたらしく、打ち合わせを始めた。
「ダンジョンがどれくらいの広さか分かっているのか?」
嘘はつかず、本当のことだけ言うように気をつけて答えた。
「俺たちもまだ、3回しか入っていないからな。」
翌朝、副ギルド長とネヴィルたちは俺たちと、カスパー達はルイ達と一緒にダンジョンに入った。
昼過ぎにダンジョンの外に集合だ。
ボス部屋へ行かないルートを選んだ。
今日の成果は、ゴブリン10匹、スライム6匹だけだった。
しかし、ダンジョンがあることを証明できた。
副ギルド長が弾んだ声を出した。
「もう賞金を用意していますからね。あと明日から銀ランクです。」
「いや、それは早すぎでしょ。銅で充分ですけど。」
「そういって、ギルドの依頼を断るつもりなんでしょうけど、ダメです。」
ちっ、バレたか。
7月20日
ギルドに帰ると副ギルド長がダンジョンのことを早くも発表した。
「おおー」
数少ない冒険者とギルド職員の歓声が湧き、気の早い奴はどこにあるのか聞き出そうとしている。
俺たち4人は、副ギルド長と一緒に別室に入った。
「ありがとう、君たちには本当に感謝しているよ。
賞金は1000万リラです。
ダンジョンだけでなく、薬草もこれまでどおり取ってくださいよ!」
「薬草はもういいだろ。」
「ダメです。高額賞金を手に入れたでしょう。銀ランクパーティでしょう。」
夜はギルド主催で宴会が開催された。
席を選ぼうとしていたらネヴィルが結菜を連れ去ってしまった!
俺は結菜の側に行こうとするが、両隣のギルドの受付嬢が腕を掴んで放してくれない。
これまでの塩対応が嘘のようだ。
ぐいぐいと胸をくっつけてくるので、力をいれることが出来ない!
「ヒロトさん、前から好きだったんです。恋人になってください。」
耳元で甘く囁かれた。
周りの野郎どもがはやし立てている!
愛海の傍らにはイワンたちが、ダリヤの傍らにはどっかの冒険者がいて口説いている!
俺が時々そちらを見ると、結菜、愛海、ダリヤと目が会うのだが、助けに行けなかった。
嵌められた!スマン!
宴会が終わってなんとか受付嬢を振り払い、4人で家に帰るが、三人とも不機嫌だ。
ご機嫌を取らねば!
「賞金で何か買わないか?何がいい?」
「装備を新調しまシヨウ。今のは見栄えが悪いデス。」
「見栄えかよ!」
結菜と愛海もうんうんと頷いている。
見栄えが重要でしたか・・・
まあ、レアアイテム取り放題だろうから、冒険者をやめるっていう選択肢はないな。
「明日、装備や服を見に行こう!」
「やったー。」
7月21日
朝、来客で溢れた。
こんなこと初めてだ!
6人も俺たちのパーティに入れてほしいっていうのだ。
全員男だが、一応面接(鑑定)することにした。
15歳以上の4人は能力が今ひとつだったので、すぐに断った。
「あの人好みのタイプだから、採用しまショ!」
っていうバカがいたが、当然無視した。
15歳未満はアレクとフリッツだった。
フリッツは、背も胸板も俺よりある。
黒っぽい銀髪はますます短く刈り込んでいる。
性格は単純バカっぽい。
「なあ、俺たちをパーティに入れてくれよ!
戦士と僧侶なんてあんたたちにピッタリだろ!」
・・・なんか聞いたことのあるセリフだな。
「大きなお世話だ!」
アレクはフリッツと違い、礼儀正しかった。
「前に断られましたが、もう一度お願いに来ました。」
金髪が少し長めで、男の俺から見てもかわいいし、かっこいい。
二人とも孤児院で育った幼馴染だそうだ。
孤児院は大人となる15歳で出ていくことになるが、
やはり年長になるとお金を稼ぐ必要があるらしい。
さっきの奴らよりかなり見込みはあるが・・・
「今はカワイイデスが、将来メチャクチャかっこよくなりそうデス。
アレクだけ、入れマショウ!」
「ねえ、やっぱりピッタリだね。」
おう、バカはともかく、結菜まで・・・
愛海も教師の血が騒いだか、暖かい目を注いでいる。
「おほん、少なくとも15歳になってからだ。
ただ、買い出しが大変らしい。時々フォーバルたちを手伝ってくれ。」
読んでくれてありがとうございます。
もし面白いと思ってくれれば評価をお願いします。
毎日、更新します。




