★30 お風呂
よろしくお願いします。
ブックマークありがとうございます。
夕食が終わった。
「ダリヤ、今日はどうだった?」
「あまり活躍できませんデシタガ、明日は頑張りマス!」
えらく前向きだな?慣れたら勝てるとかのレベルじゃなかったけど・・・
「それよりヒロトさん、索敵がメチャクチャ凄い上に、かなり強いデスネ!
斥候でこんなに強い人見たことナイデス!
イケメンがいないので、どうしようかと思いマシタガ、
流石ワタシです、いいパーティに加わりマシタ!」
「イケメンじゃなくて悪かったな!」
・・・結菜と愛海が否定してくれない!
あれ?恋しているとマシマシで可愛く見えるよね?
俺に恋していないってこと?
やっぱり気のせいだったのね・・・
最近は仲いい姉弟って感じだよな・・・
「ユウナもマナミも若いのに凄い魔術師デスネ!
そういえば、みんな年はいくつデスカ?」
・・・自然な流れだったが、愛海っていくつだったっけ?ヤバくない?
怖くて横目でしか見ることが出来ないが、愛海の唇がひくついているような・・・
「・・・俺は18歳だ。」
「私もよ。」
「・・・私は28歳よ。」
愛海が若干躊躇しながら答えた。そうか10歳上だったか・・・
あんまり感じないな。
「結構年上デスネ!
年下は呼び捨てでもいいデスカ?」
・・・自然な流れだが、配慮とか出来ないのか?
愛海の気配が明らかに変った!
ヤバい、上手に答えないと!
「ダメだ!奴隷の間はみんな「さん」付けで呼べ。
戦闘中はまあいいけど。」
「えー、面倒デスネ!」
その後もダリヤは話し続け、愛海も笑ってはいたのだが・・・
俺は見張りを誰とするのかな?結菜かな、愛海かな、それともダリヤか?
「ヒロト、今までどおり、一人で見張りしてね。」
「えっ、そんなのひどくない?寂しいよ!」
結菜の言葉に俺は文句を言ってしまった。
「・・・そうね、そうしましょう。」
ちょっと驚いていた愛海が賛成して決まってしまった。
・・・いつも以上に、寂しく、長く感じた夜だった。
次の日、みんなでバラけて薬草を探していると、結菜と愛海が近寄って来た。
「ダリヤのことどう思う?」
結菜が尋ねてきたが、愛海は何も言わなかった。
「・・・そうだな、バカだけど、裏表はなさそうだ。
弱いけど、面倒な薪集めとか、薬草採取も頑張っているし、
もうしばらく様子を見たらどうかな、奴隷ならだけど・・・」
「そうね、しょうがないわね・・・」
愛海は消極的賛成のようだ・・・
ダリヤを加えての初めてのハントは、
ゴブリン14匹、鹿6匹、狼6頭、毒蜘蛛3匹だった。
ゴブリンがやはり多いけど村は見つからなかった。
金はあるし、家も格安で貸してもらっている。
もうしばらくこの街のために働こう。
カラカスへ帰る途中、何やら愛海が深刻な表情で考えこんでいた。
何だろう?もしかして、文学者になりたいとか?
やっぱりダリヤとは無理とか?
それとも、このパーティを抜けますとか?
まさか、好きな男が!
「ヒロト、お願いがあるの!」
愛海が、両手を組んで少し上目遣いのお願いのポーズだ。
「な、なに?」
なんて可愛いんだ、凄い破壊力だ!
慣れているはずなのに、どもってしまった。
結菜もダリヤも何事かと思っているようだ。
「お風呂を作って欲しいの!」
「・・・お風呂?」
「うん、入りたいの!
今まで我慢していたんだけど、自分の家が出来たじゃない?
もうダメ、我慢できないの!一生のお願い!」
一生のお願いって可愛すぎるだろ!
「・・・結菜、どう思う?」
「・・・愛海の一生のお願いだし、作ってくれない?久しぶりに、私も入りたいな!」
一緒に入ることを想像していたら結菜に両頬をつねられた。
「イヤらしい!」
家に帰ると、2人増えていた。
盗賊の妻のトレニアとその4歳の息子モルセラだ。
トレニアは24歳の幸薄そうな人だ。
取り調べを受けたが、犯罪行為に手を染めていなかったので、息子とともに一昨日釈放された。
でも行く当てがなかったので、フォーバルを頼ってきた。
アウグストに気に入られたせいで、奴らにさらわれ、妻にされたそうだ。
彼女たちが途方に暮れたのは俺たちのせいでもあるから、
フォーバルと同じ条件で雇うことにした。
フォーバルと同じ離れのもう一部屋に住むこととなった。
アルエとモルセラが仲良く遊んでいて、よかったなって思う。
俺の周りにどんどん、独身女性が増えていくな!
こんなに養えるかしらん?
エルンストの許可をもらって、土間の壁を壊してお風呂を増築した。
土工と木工のスキルがあったので、家の改築も楽勝だった。
次のハントのあと、2人がなんとか入れる大きさの湯舟を作り、お風呂が完成した。
水は魔法で用意し、外から火を炊いてお湯を温める。
愛海、結菜、ダリヤ、フォーバルとアルエ、トレニアとモルセラの順番で入った。
愛海、結菜の湯上がり姿を初めて見て、何かドキドキしちゃったよ。
子どもたちがはしゃぎすぎて中々あがらないので、俺が入ったのは随分後になってしまった。
トレニアは薄幸美人がウリなのに、幸せそうだった。それも良し!
2カ月半ぶりのお風呂は泣けた!作ってよかったよ!
読んでくれてありがとうございます。
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次は6月1日8時に更新します。




