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★110 リーダー


12月1日


今日はクランの宴会の日だが、宴会の前にアレクがフリッツとルシュクル、

ディアナを連れてやってきた。

「ヒロトさん、話があります。」

「おい、なんだよ、改まってさ!」


「僕たちがクランに入れてもらって一年になります。

たくさんの今度15歳になる子たちから、クランに入れてほしいと言われています。

全員を受入れてください。」


「たくさんなの?」

「はい、30人くらいは来るんじゃないですかね?」

「イヤだよ、そんなの。大変じゃないか!」

俺は全力で断ったが、フリッツが話し出した。


「どうせ受入れるんだから、断るなよ〜。断られると辛いんだぜ!」

「受け入れねーよ!」


「ヒロトさん、冒険者が最初の1年、生き残る可能性は8割です。

守ってあげないと、30人のうち、6人は来年いないんですよ!」

アレクが言いつのる。


今度はルシュクルが右手を愛おしそうになでながら話し出した。

「初めて会った日、右手を失って絶望してたんや。あんな思いは誰もしたくないやろ。

ヒロトさんが助けてあげたら、そんな人は少なくなるんよ。」


俺が黙っていると、ディアナが決然と話し出した。

「私を身請けしたお金を返しますから、全員受入れてください!」

「えっと、ディアナ、どうやってお金を返してくれるの?」

「・・・娼婦になるしかないでしょ。」

「ダメ!ディアナ、それは絶対ダメだ。」

「みんなを受入れてください!」


「じゃあ、半分だけ受入れるっていうのはどうかな?弱い奴と貧乏な奴だけ。」

「・・・ヒロトさん、強いとか弱いとか関係ありません。運の悪い人が死ぬんです。」

俺の提案をアレクが粉砕した。


「いや、ここは先送りだ!俺は日本人だからな!1月になってから考えるよ!」

逆ギレしてしまった・・・



12月11日


昨日まで5日間、ダンジョンではなく、付近の探索に行っていた。

今日から2日間休みなのだが、アレクを呼び出した。

「アメリアたんの成長ぶりはどうだ?」

「まだ攻撃魔法は手に入っていません。」


「シリウスはどうするか、決めたか?」

「アメリアは身を引くと言っています。

フリッツは守ってみせるって言っています。

ですが、ウォルターとボリスは危ない、もう守りきれないだろうって言っています。」


方針は決めているけど、言いたくないみたいだな。


「俺が決めようか?」

「いえ、リーダーは僕です。僕が決めます。」

「そうか、決めたら教えてくれ。相談にも乗るから。」

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