表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/190

★107 ネメアーの獅子

よろしくお願いします。


10月16日


休日なので家でくつろいでいると、アリオトの斥候が飛び込んできた。

アリオトはカスパーの護衛でカラカスへ行く途中、1頭の巨大なライオンに襲われた。

アリオトが闘ったのだが、魔法も剣も全く通じなかった。


そのライオンは人を気にせず、馬を襲い始めたので、

その隙に誰も怪我なく逃げ出すことができた。


ギルドに行ってみると、アクルックスのやつらがいて、

ジョンガリがアリオトを責め立てていた。

「攻撃が全く効かなかっただと?それはお前たちの攻撃力が低いだけだ。」

俺の姿を見ると、ジョンガリは黙り込んだ。


俺が話し出そうとしたそのとき、別の冒険者がギルドに飛び込んできた。

アクルックスの銅ランクパーティが、カラカスへの別の商人の護衛中、

やはりライオンに襲われ、攻撃が全く効かずこちらへ撤退してきたのだった。


ジョンガリが顔を赤くし、その銅ランクパーティを怒鳴りつけた。

「攻撃が全く効かなかっただと?それはお前たちの攻撃力が低いだけだ。」


「確かにお前の攻撃力は凄かったよな。」

俺がジョンガリに嫌みを言うと、

アクルックスのリーダー、ディアルマがドスの効いた声を出した。


「このライオンは俺たちが退治する。お前たちは引っ込んでいろ!」

「・・・じゃあ、任せるよ。」

アクルックスは強いらしいし、メンツは立ててやらないとな。


ただ、梁多を呼んで忠告することにした。

「2回とも人ではなく、馬が食われただろ。

もしホントに魔法も剣も効かなかった時のため、

馬を1頭用意したほうがいいんじゃないか?

なんとかメンツを守って言いくるめてくれよ。」


「アクルックスなら大丈夫だろ。

でも街道だけを行くのなら、馬車に乗った方が楽だよな。

まあやってみるよ。」


3日後、アクルックスの連中が帰ってきた。

やはり攻撃が効かず、馬を犠牲にして撤退してきたのだ。


1週間以上、カラカスとの行き来が出来なくなって、

ギルドから今度は俺たちにネメアーの獅子退治の依頼が来た。

アクルックスは鑑定もしたけれど、分かったのはその名前だけだった。


クランで話し合いの場を設けて、俺はもう一度、アリオトに質問をした。

「なあ、そのネメアーの獅子って奴だけど、魔法の攻撃は嫌がっていたか?」

「いいや、全く気にしていなかったよ。」


「剣や矢の攻撃は?」

「俺は馬を食べたいのに、ちょっと邪魔だなっていう感じだな。

あまり気にしてなかったよ。」


「魔法も剣も無理じゃあ、今度は首を絞めてみるか?」

「誰が首を絞めるの?そんなの無理に決まっているでしょ。」

結菜に叱られてしまった。


「木の上からロープを垂らして、獅子を絞首刑にするっていうのはどうかな?」

「持ち上げることができるかしら?ロープを切られたりしない?」

「そうか、爪で切られそうだな。

両手、両足をロープでくくりつけてって無理か。

何か絞め殺すいい案はないかな?」


アレクが手を挙げた。

「落とし穴を掘って、埋め殺してはどうでしょうか?」

「おおー、いいんじゃない?どう思う、結菜?」

「そうね、やってみようか!

馬を用意しておけば逃げ出せるみたいだしね。」


土魔法の職人を集め、直径15メートル、深さ10メートルの

巨大な落とし穴を掘ることにした。


2日後、ポラリス、シリウス、スピカ、アリオトとビュコックの爺さん、

土魔法の職人5人と馬1頭を連れて出発した。


土魔法の職人は他の土木工事をしていたのだが、

街の危機を助けてくれって大げさに頼んで、

さらに高給を約束して来てもらった。


アリオトが襲撃された付近の良い場所を選んで穴を掘ることにした。

土魔法の職人が、手を土に当てるとその周辺がプリンのように柔らかくなるので、

土をタライにすくい、その土をアイテムボックスに放り込んでいった。


1日で完成したよ。ありがとう土魔法、ありがとうアイテムボックス!

土魔法って便利だけど、手を離したらすぐに効果がなくなるそうだ、残念。

木の板で蓋をし、薄く土をかけた。


翌朝、落とし穴へ導くように何カ所かに馬の肉を置いた。

落とし穴の真ん中にも馬の肉を置いた。


2時間ほど待つと奴がやってきた。ネメアーの獅子だ!

黄金に輝いていて、かなりデカい!

体長は10メートル近くか?穴に入るかな?


馬肉の近くに俺たちポラリス、アレクたちシリウス、ルシュクルたちスピカ、

アリオトとビュコックの爺さんの25人もいたが、

獅子は全く気にせず、馬の肉へ近づいて行き、落とし穴へ落ちた。

無敵だからバカだな!


すぐさまみんなで落とし穴を囲んだ瞬間、獅子がジャンプして穴から脱出しようとした。

グレイスがアメジストの大槌で獅子の頭をぶん殴った。あー、ビックリした!

「グレイス、ありがとう。」


獅子はまた底に落ちて、流石にすぐには動けなかった。

チャンスとばかりに、俺、結菜、愛海、ウォルター、ビュコックの爺さんが

アイテムボックスから土を取り出し、落とし穴を埋めていく。

他の奴らは、落とし穴の周辺に山積みしていた土をショベルで放り込んだ。


すぐに下半身が埋まり、獅子は前足をバタバタさせ土から脱出しようとするが、

俺たちが放り込む土のほうが圧倒的に多いため、ついに顔が埋まり、

さらに穴を全て埋めてしまった。


みんなで勝利を喜び、ハイタッチを交わした。

読んでくれてありがとうございます。

面白いと思っていただければ、評価をお願いします。

毎日更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ