ライトグリーンの瞳
これって、私が携帯で遊んでいたミニゲームの世界?
中に入ってからエリュミラード君は、「ここは何処?」
と、可愛いらしく首を傾げていたわ。
色々ミックスされていて、空から降ってくるカラフルなキャラを型の中に填めて積み上げる作業に、それを素早く重ね合わせてミニトロッコに載せる障害物を二人でこなしたの。
似たような形の物が出たり、同じ種類しか降ってこなかったりして難しくなるのよ。
ある程度出来上がると、終了の鳥が鳴いて知らせてくれる。
そして、空から食材(粉と卵と牛乳とバター)が降ってくるの。
今度は、それを持って移動よ。
その材料で何を作ったかで、スキルが上がっていくの。
赤い屋根の家にたどり着いた私達は、中に入って調理開始。
「これで、何を作りましょうか?」
「パンを作れるだろうか?」
成る程。
前回降ってきた物の残りに酵母菌があったので、それを使いクロワッサンを焼いて、庭で千切ったパセリと茹でた玉子を挟んで、ホットミルクにして食べたの。
マヨネーズが欲しいけど、油や塩はあるけど酢がないから諦めました。
それでも、エリュミラード君は、クロワッサンは初めてのようで、パリッとする食感が気に入ったみたい。
笑った顔のライトグリーンの明るい瞳がきれいでした。
食べ終わった頃には、夕方になっていて、私達は急いで帰ったわ。
でも、塔の外に出ると明るくて、さほど時間が経っていなかったのよ。流れが違うのかしら?
私達は、また通路のベンチで日向ぼっこしながらお昼寝していました。
「明日も、あの塔で待っているよ」
「ムームー」
「あれ? また、話せなくなってしまったの?」
とりあえず頷いておきましょう。