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あと少し

 「おい! もう一人は何処に居る?」


 剣に手をかけて脅されている?


 「きゃふ」


 微かに草を踏む音がして……八人ぐらいかしら。


 洒落た羽根つき帽子の剣士隊だ。


 それから、ムーの番犬が隠れているわ。


 「もう、お屋敷に入ったところだと思うわよ」


 ムーが平然と答えたから、疑っているみたい。


 「嘘をつくな! 我々は、見張っていたんだぞ……まさか、囮か……女子供まで囮にするとは」


 えっ? ムーちゃんは誰を匿ったのかしら?


 「引け!」


 あ! もう一組が来たわ。


 どうしてここがわかるのかしら?


 「殿下!」


 あ、こっちが味方ね。


 「チッ」


 両者入り乱れての抜剣です。


 ムーが塔に向かって逃げようとした時、追っ手の剣が向けられて……クリンが駆けて来たけど間に合わないわ。


 ガキッ、ギリギリギリ。


 誰かの剣に防がれたみたい。


 髪の色が鈍色したゴールドで、性格に比例したストレート。


 まさか!


 「ムー、早く塔へ!」


 やっぱりだわ。


 ムーって呼んだ!


 こんな時だけど嬉しくて、急に力が湧いたのよ。


 近くにあった小石を拾って、顔面めがけて投げまくったわ。


 数々命中して、エリュミラード様側の勝利よ。


 「早く、お屋敷に向かって! そっちに向かってる筈だから」


 「わかった、ありがとう。ムーの塔のお陰で、見失わずに済んだよ」


 ああ、成る程。


 ムーちゃんの塔が見えるのは、エリュミラード様もだものね。


 やっとこれで、ムーにも平和が訪れるんだわ。


 バルロ伯爵と契約して、レプトに連絡して先生に手紙を書かなくては。

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