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最初にする事

 まず最初にムーは、テナーに小型ナイフを渡して無精髭を剃ってもらったわ。


 その間に、紅茶を入れてクッキーを出したのよ。


 わき水を貯めた槽で顔を洗ってきたテナーに、タオルを渡したの。


 柔らかいタオルに驚いているようね。


 この中には、地球の物が沢山あるから便利なのよね。


 それに、時間の流れも遅いから、贅沢に時間を使えるのよね。


 テナーから、拭いたタオルを受け取り、椅子を勧めたわ。


 「もう安心よ。だから、助けを呼んで待っていましょう」


 「人には見えないのだな」


 「そうよ。知っているでしょう? どうぞ」


 温かい紅茶を、品よく飲んだテナー。


 良く見たら、テナーってイケメンだったのね。


 髪が伸びてしまっているけど、スッとした顔にアーモンド型のアメジストの瞳。


 バランスの良い配置で、哀愁のような色気が漂っているわ。


 背も高くて鍛え上げた軍人みたい。


 「剃り残しでもあるかな?」


 「無いけど、髪が伸びてしまってるわね」


 「ここに紐があるかな?」


 ムーは、髪ゴムを渡したわ。


 しばらく興味深く引っ張ったりしていたけど、それで、紐みたいに縛ったのよ! 器用だわ。


 後で使い方を教えてあけよう。


 クッキーには、チョコがついていたから、気に入ったみたいで何枚も食べていたわ。


 「ここは、夢のような場所だな」


 ニッコリした顔は、まだ二十歳ぐらいかなと思わせる笑顔だった。


 「それで、私は、雇い主に手紙を書いて助けてもらうつもりだけど、貴方はどうする?」


 「書いたとして、誰が届けるんだ?」


 「そうね、私の雇い主に頼むしかないわね」


 「信用出来るのか?」


 「それはわからないけど、このままここで暮らすつもりなの?」


 「……」


 「私は、雇い主にお願いもあるから、急いで手紙を書くわよ?」


 「見ていても構わないだろうか?」


 「ええ、いいわ」

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