花嫁修業対決続き
可愛いく出来上がったカゴには、大公公爵様が呼ばれた商人のような方達が群がってしまわれていたわね。
それにしても、エリュミラード様のライトグリーンの瞳が、ずっとムーを追っていてくすぐったいったらないわ。
次は、お料理ね。
《疲労した夫に出す食事》
そう言うお題だったので、ナッツをローストして魚の衣にしてムニエルを作り、温野菜とジェノベーゼソースを添えたわ。
それから、ミルクから作ったカッテージチーズでカプレーゼを作り、更にジャムをのせて簡単デザートも作りましたの。
あとは、茹でた野菜を裏漉ししてスープも添えて完成です。
ムーは、すぐに出来てしまったので、先に試食をされてしまったのよ。
こざっぱりした料理長の様な方に、カッテージチーズの作り方を訊かれたり、ナッツをローストした魚が絶品だと褒められました。
料理は得意だから、美味しく出来て本当に良かったと思うの。
ユリアナ様は、チキンをローストされ、手の込んだ焼き物を作られていたから、まだかかりそうな感じですわね。
待っている間にとても美味しそうな匂いがして、ムーもお腹すいてしまったから、だから、余っている果物を使って、簡単なスムージーを作ったのよ。
すると、料理長がやってきて皆様にも振る舞う事になってしまい、飲み終わった頃にやっとユリアナ様の料理の出来上がりです。
素晴らしいご馳走でした。
それで、ムーもチキンをいただけましたの。伯爵様のお屋敷では、このような豪華料理が毎日食べられているのね。羨ましいわ。
ユリアナ様のお屋敷で、ムーを飼って下さらないかしら。
あとは、簡単な筆記試験で終了だわ。
歴史と算術と書き取りでしたが、八才でかなり難しい内容で驚いてしまいました!
やはり、異世界では成人年齢が低いだけあるわ。三才から英才教育ですものね。
結果は、後でお手紙が届くそうよ。やっぱり、免許取得みたいでいやになるわ。
帰りに、ユリアナ様に睨まれてしまいましたが、ムーは、できれば仲良くしたいのにと、ちょっぴり悲しく思ったの……。
レモングラス先生は、ムーがきちんと挨拶した事に感動されていて、ずっと上の空でしたけど。
うふふ。
兎に角、面倒な事が終わって良かった。暫くは、あのベンチでお昼寝をして過ごす事にするわ。




