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 俺は啞然とした。その短い言葉に思考をすっかり絡めとられて、ただ立ち尽くすしかなかった。


 季実香は俺の目を、真っ直ぐ見つめて言った。


「私はわざとおじいちゃんにぶつかったの。失敗しちゃったけど本当に殺すつもりだったの」


 何も考えられなくなっていた俺はそう言われる間、ただ季実香の顔を見ていた。

 季実香はキレイ系だと思う。目鼻立ちはハッキリしているし、手足もこう、スラっとしている。

 俺は特に目が好きだった。

 普段から季実香は人の目を真っ直ぐ見て話をする奴だったから、いつからかその度に、ストレートロングの黒髪より、もっと深くて澄んだ黒色をした瞳に俺は吸い寄せられるようになっていた。



 その瞳が今はかすかに違う色味を持っていた。憂いの染みた色をしていた。

 だけどそれでも美しい黒だった。



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