召喚魔法とガーディアン
ついに、ガーディアン登場
ここまで長かった。(主に色々と伏線を張るという意味で
途中の道中で矢鱈と市民に見られながら移動していた一行は、一旦ビリーたちをギルドの脇へ停めて、ギルド内に入った。
外観は西部劇の酒場の様な見た目で押し開きになっており風通しの良い入り口だった。
今が温かいから良いが、寒い時はきついだろうと下らなくとも重要な事を考えていた大作だった。
ギルドへ入ると一瞬だけ鋭い視線が向けられるが、主に大作と遥を見て依頼主が雇う冒険者を自分で連れてきて手続きをするのだろうと、向けた視線を元に戻しギルドに張られた依頼を見るに戻って行った。
そして、ジェイドは大作らを連れて受付に行き、カウンターのお姉さん(25歳位)に大作と遥の事を説明しだす。
二人も聞いていて、時折来る質問に相槌を打ったりしていた。
その間他の面々はそれぞれ自分の用事をしに行動している。
ガーナ達とはここでお別れなので「お互い気を付けてな」と言うテイトの言葉に頷いて返し、リナリスとは後で入り口付近での待ち合わせだ。
「では、お二人の事は解りましたので、先にギルドカードを作りますがジェイドさんの注意事項に無かった点が二つ。ギルドは加入国全てにおいて中立ですが、戦争ではその立場上雇われた国のために本来の自分の祖国に攻撃をしなければ為らないこともあります。そのための救済として、相手が祖国の場合のみ契約破棄を申し出ても罰則が無いようになります。もう一つがお金の出し入れが当たり前ですが加盟国でないと出来ないという事です。今のところ9つすべての国に有りますが、新興国にはない場合があるのでお気を付け下さい。・・・あ、もう一つ。ランクについては説明しましたか?」
「そういえば、ウッカリしてましたね。どうぞ、お願いします。」
「はい、では。ランクはEからSS迄あり、EからD以外それぞれランクアップ試験があります。EからDについては初心者が駆け出しになるという意味で試験なしでその代り、雑用や何かの薬草の採取、これは主に王都の街中の花壇などでも見つける事の出来る物ですが、それの採取など、外に行かなくてもいい、危険のない物です。それがDランクから上に成りますと、魔物との戦闘になります。魔物にも先人たちが評価した強さがありまして、その評価ごとにランクを付けています。ですから、その討伐ランクの魔物の評価ランクを見て自分で出来そうな依頼を受ける事をお勧めします。試験はそのランクの依頼達成率上位から今その都市に居る人に依頼されます。その内容は試験官次第ですのでご了承ください。稀にギルドマスターが直々に面会されますが滅多にないのであまり気にしなくても良いでしょう。・・・と言うか気にしたら負けです。・・・あとは、魔物の素材は討伐部位の他にも武器等に使われるのでなるべく持ってきてください。その場にて換金します。それではカードを作るので銀貨一枚お二人で二枚頂けますか?」
「それは、僕が出しましょう。例の薬にお礼もありますので。・・・これを。」
と百円玉のような硬貨を出すジェイド。
「確かに。では・・」 ドン! 「ふうー」といかにも重そうな箱を受け付けのお姉さんが出してきた。
「これに指を入れてください、少し力が抜けるような感覚があると思いますが、魔力を引き出しているので害は有りません。要はカードの魔力認証ですね。習うより慣れろ・・です。ささ、どうぞ。」
と俺たちを急かす様に促す
「まず、大ちゃんしてよ。私は後でいいから。」
「むぅー。まあいいか。どれどれ、・・・はぁ~、なんだかすごい倦怠感だな。本当に大丈夫なのか?」
「そんなに?おかしいですね。普通はそこまでならないんですが、ちょっと見せてくださいよ?」
と俺のカードを見て受付のお姉さんの顔が一気に青くなった。
「あ、あの!すみませんが別室へ来てもらえませんか?勿論3人とも。」
そう促され、俺たちは奥の部屋へ連行された。
所変わって王城、カイルがもたらした報告によってエリスたちはギルドへと使者を向かわす準備をしたり、褒美となるあらゆることに対する情報を集めるのに必死になっていた。
何故かと言うと、言うまでもなく例の薬である。
エリスの観察眼は所詮その薬の効果を示してくれるだけで、それ以上の事は解らない。
しかし、大作が書いた注意事項によって、正しい処方の仕方が行われた結果、まだ目は覚めないものの苦しみは消え穏やかな寝息を立てるほどに変化した。このことで重要人物と判断した国王が、大作らを丁重に城まで案内するよう使者のギルドへの派遣を決定したのである。その際仲介人としてカイルが付いていくことになった。
「くれぐれも丁重に頼みます。兄の容体も落ち着いているので決して急かすことは無いように。解りましたね?」
「はっ!了解しました。行ってまいります。」
とエレナに見送られカイルはギルドの方へと向かった。
再び場所は戻りギルド別室。
「さて、大作さん。貴方の魔法が物体の召喚魔法であるというのはジェイドさんに聞いてますね?」
頷く三人
「そこで重要なのは、召喚方法です。私はこれまでも色々と特殊な魔法の発生方法があるのは受け付けをしていて知っています。使い魔を呼ぶのに紙に魔法陣を書いたりするのもあれば、呪文を唱える物もあります。・・・ですが。貴方の場合の様な召喚方法は聞いたことが有りません。このカードに書かれている内容は、ただ一言。「パソコンを参照」とだけです。これはどういう意味でしょうか?」
それを聞いて顔を見合わせる一同
そして、都合よくと言うか、手放せないと言うべきか。持ってきている二人である。
「とりあえず、見てみようか?大ちゃん」
「そうだな。見なくては始まらん。」
そして、大作のノートパソコンのその他の項目に「新着情報」と赤い文字で書かれた、些か不気味な文字が踊っていた(比喩にあらず)
そこをクリックすると
召喚魔法について 召喚対象は物体及びパソコン内で設定された魔法機械生命体 通称ガーディアン
設定限界・パラメーターは召喚者の魔力量に比例、しかし魔力を使えば使うほど召喚者の魔力は増えるので訓練などで色々と物を呼び出したり小さな魔道生命体を呼ぶことを推奨
振り分けは召喚事態にコストで50必要のほか、魔道生命体への能力の振り分け時にガーディアンの特技を設定するたびに10消費する。(複数を出来る物は一律100)
例 側近人型 ベース50
魔道具使い10
基礎魔法火10、水10、風10、地10、無10
精霊魔法100
魔道具製作100
剣術10、体術10
治癒術全般100
偵察虫型 ベース50
相互情報交換10
寄生術10
計500
他魔力の宿らない機械や薬などは重さ1キロに付き1、それに満たない重さの場合は一律1とする。
魔力の宿る薬(エリクサー、魔力回復薬など)はその効果で一つに付10とする。
召喚方法 パソコン画面の「召喚物一覧」を選び、新規作成を選択、そして名前を入力して設定を入力する
最後に召喚物決定を選択して終了。後は数秒待つと画面に画像が表示され、よければ召喚OKをクリック。
小さい物なら画面から、大きい物なら背後に召喚魔法陣が出現し、召喚物が現れる。
「「・・・・・・・」」
「あのー。結果はどうでしたか?」
「なにか、まずいことでも解りましたか?」
二人の不安の声を余所に二人は声を上げる
「「なにこの能力!」」
と叫ぶ二人であった。
「じゃ、実験もかねて、万能薬でも作ってみるか。先ず、召喚物一覧、新規作成、エリクサーっと。設定としては、あらゆる毒の無効化及び体力、魔力の回復、気付け効果っと、こんなものか?」
基本魔力500
召喚物一覧
ベース50
エリクサー 全ての毒の無効化10
体力回復10
魔力回復10
気付け効果10
計90
残り魔力410
「うん、こんなとこでしょ。ジェイドこれでどう?」
「・・・まあ、色々聞きたいことは有りますが、とりあえずこの効果の物を作ってください。僕はそれを城に届けましょう。」
「いや、その必要はない。それを作ってくれれば、俺が城まで届けよう。ジェイドは、二人と一緒に大作用の今できる一番優秀なガーディアンを知恵を出し合って完成させてくれ。もう既に二人はこの国での最重要人物だ。ギルドでのランクは弄れないが、この国に限っては城への出入りも自由になる。・・・まあ、御託は置いとくとして、早速頼む。」
「わかった。決定、OKっと」
OKを押した瞬間に画面が光、中から薄緑の液体の入った小瓶が出てきた。
「これが万能薬のエリクサーか、おっと。ほい、直ぐに届けてやれ、俺たちの事はいいから。」
「解った。感謝する。」
そういって、カイルはギルドを出て行った。
「では今から俺の護衛を作るわけだがエリクサーを作ったので残り410だな。この状態では到底最強には程遠くなるので、とりあえず治療専門のガーディアンを呼ぶことにする。」
「その方が良いですね。万一何らかの奇病に掛かっても治療専門のガーディアンならば安心です。それで行きましょう。」
「そうだね。早速やろう。」
「よし、では、・・・」
基本魔力411
召喚物 治療専門人型 女性のみ ベース50
ジェシカ 治療魔法全般100
治癒術全般100
魔道具製作100
魔道具使い10
医学知識10
調理技術10
計380
残り31
「この位か、他にもつけたいが魔力の関係でこれが限界だな。ジェイドは有るか?」
「僕も今はこれ以上考え付きませんね、これだけ浮かぶお二人が凄いと思うくらいです。」
「よし早速やってよ。女性のみってのが気になるけど、魔道生命体ならライバルには成らないから大丈夫だから。」
「よし、じゃー行くぞ・・。召喚物決定っと・・なかなか綺麗だな、まあ魔道生命体に欲情するわけでもなし、不細工じゃないだけでよしか。では、召喚OK!」
クリックすると同時に画面が光り背後で魔法陣が出現し、そこから身長160位の金髪碧眼のロングヘアーの正しく聖女!といった感じの17.8歳位の女性が現れた。ハッキリ言って超絶美少女である
・・・おいおい、どう見たって完璧に人だぞ。 ホントに機械なのか?
そんな感じで考えていると、目の前の女性が微笑み
「はじめまして、大作様。私は貴方に召喚されたナンバー001正式名称ジェシカです。治療技術に特化し、また、マスターである大作様を心身ともに治癒すべく、料理における健康管理から、夜のお供による性欲管理まで全てにおいてサポートします。勿論、夜伽などもお任せください。全ては大作様の心身の安寧の為でございます。」
・・・なにから、突っ込んでいいのか分からんが、とりあえずささやかな疑問を一つ。
「夜伽と言うからには生殖器なども付いているのか?女医さんのような服を着ているから分からんが。」
「勿論です。なんでしたら、あちらで伽をする序に確かめますか?」
「いや、大丈夫だ。それより、ジェシカはビリーとはコンタクトできるのか?」
「はい、可能です。ビリーはこれからも生まれるであろう私たち召喚物のマザー的存在ですから。私の手の平にあるこのボタンか女性器の三つのボタンのどれかを押しながら「送還」と念じれば、大作様の手元にあるノートパソコンとマザーコンピューターであるビリーに送還されます。再び呼び出される場合は魔力を10消費する事により再召喚可能です。・・・まあ、魔力が心もとない今の大作様ではそんな無駄はしないでしょうが。」
「まあ、そうだがな?それとは別に試してみたいことが有ってな。魔力は・・・69?もしかして使った分の一割が次の召喚時にプラスされるのか。しかしえらく中途半端になったな。お!そうだ。あれをだそう。」
基礎魔力69
召喚物 偵察用昆虫型 ベース50
ビー 相互情報交換10
計60
残り9
「こんなとこか。よし、召喚物決定。お、思ったとうり蜂みたいのが出てくるんだな。恐らく名前に体が追従するのか、俺が名前を考えた時の脳内の情報を手元のキーボードから読み取り、形を変えるのか。そこいらはこれからの調査次第だな。よし。OK。」
そして、今度はパソコンから蜂型の魔道生命体が出てきた。
「ギリギリ使い切ったって感じだね。体は大丈夫?」
「大丈夫だ。問題ない。」
すると、ビーが目の前に現れ
「大丈夫でっか?ご主人、あんま無理せんといてや?頼むでホンマ。」
「関西弁?」
「突っ込みどころは解るが、ビー。お前もビリーにリンクできるな?」
「ああ、任せとき!何処へでも飛んだるで?」
「昆虫型のくせに意思疎通は完璧だな。」
「勿論や!なんせご主人の召喚物やからな。」
「ふっ当然と言ったところか。」
「あのー。そろそろいいでしょうか?」
「おお、忘れてた。で?なんだったか。」
「いえ、話自体は後は依頼の受け方だけです。簡単にいうと個人とギルドの違いですね。個人で受ける場合もランクアップなどの対象になりますし、今回皆さんが護衛して来た、あちらのリナリスさんのように途中で交代の形になる物でもランクアップの対象です。しかし、滅多にこんなことは無いですがね。そして、ギルドで斡旋する場合は手数料を一割頂いた物を張り出しています。そして個人で受ける物と違うのはここで失敗すると、違約金が発生する事です。そして失敗の回数が増えていくとランクダウンとなり、2度目のランクダウンは除名となるので気を付けてください。説明は以上です。」
後ろを見ると安心した顔で微笑んで立っている、リナリスがいた。
「お、その顔は大丈夫だったときの顔だな。よかったな。」
「はい、ありがとうございます。それで、大作さんに私の依頼での事をギルドのチームとして受けたことにしてはどうかと思いまして。遥さんと一緒にチームで受けるように登録すれば回数の水増しが出来ますから。リーゼさんどうですか?」
「それは可能ですが、その前にチーム名をどうしますか?登録の際には必要ですが。」
「大ちゃんと遥の機械帝国でどう?」
「・・・何処をどう突っ込んだらいいんだ?その名前は。」
「ご主人様とその下僕でどうでしょう?」
「おっ!それええやないか!それにしーや」
「チームメカドックに決定だ。」
「え~?なにそれ~もうちょっと捻ってよー。」
「流石大作様良いセンスです。」
「ナイスやご主人!」
「「・・・・」」
「では、チーム名はメカドックでよろしいですね?」
「「「はい(おう)」」」
「・・・」
「ではギルドカードを、・・・どうも。・・・・これで登録完了です。ご確認下さい。」
ギルドランク E チームランクE
チーム名 メカドック
メンバー
名前 大原大作
名前 臼井遥
達成率0パーセント 達成件数0件 ランクアップまであと40件
貯蓄金0R 召喚魔法士
「その表示の中で必要ない表示は念じると消えますし、他の見えない表示も念じると表示されます。遥さんのカードも大体同じ内容です。貯蓄額については填める時は全額半々で振り込むようにしてます。今はその方が良いでしょう。そして、今からリナリスさんの依頼の達成を記録させますのでもう一度カードをお預かりします。・・どうも・・・はい。これでできました。ご確認を。」
ギルドランクE チームランクE 名前大原大作
達成率100パーセント 達成件数1件 ランクアップまであと38件
「いきなりランクアップまでが38件になってるのだが?」
「それについては先ほどリナリスさんが言ってたようにチームで受けると達成件数は個人の件数ですがチームの件数はチームの人数分なのでランクアップまでの件数は達成数×人数分に成るのです。それが水増しと言われる理由です。これ位でしょうか?」
「ええ。あと、大作さんに遥さん明日、リナリスさんのお店に報酬を貰いに行った後一緒に城の方へ案内しますので、その後また、カイルに依頼達成の確認をさせてください。アイツが来たという事は責任者はアイツに成ってる筈ですから。それと、リーゼさん。お二人は今夜ここに泊めてください。一応二部屋で。大作さんはもしものためにジェシカさんと一緒の部屋でお願いします。それとビーさんはどうするんですか?後お二人の食事はどうなるのでしょう?」
・・・フム。そういえばそうだ。 聞いてみるか。
「ジェシカ、食事はどうする?と言うか、お前らには必要なのか?」
「基本、我々召喚物に食事は必要ありません。大気中の魔素を自動で摂取する機能が備えられています。ただし、魔術や魔法を使った際には必要になる可能性もありますが、魔物の肉など魔素の詰まった食材を摂取すれば問題ありません。いうなれば人より多少便利という事です。因みにビー位の能力使用量であればその必要もなく大気中の魔素だけで十分です。そして、ビーや私をこの世界に呼び出していることで大作様の魔法熟練度も本当に少しずつですが上がっているはずです。なので、積極的に色々な物を呼び出してください。その数に比例して、熟練度が上がり我々も強くなります。」
へー、便利なもんだ。 便利すぎる気がするが。
「それでは、ジェシカさんは大作さんの部屋で一緒に、遥さんは別の部屋でという事で。僕は一度城に戻り、状況を確認して明日の朝また来ます。ではまた明日、よい夢を。」
「「お休み」」
「よし、俺たちも、もう休むか。なんだかんだで疲れた。」
そこで遥が思い出したように、少し恥ずかしげに言った。
「そういえばさ、ここってお手洗い何処かな?旅の移動中は携帯型で済ませるのも仕方なかったけど、やっぱり町では普通の処でしたいんだけど。」
「そういえば、聞いてないな。序だから一緒に聞きに行くか。」
「そうですね。・・・しかし、私とビーが召喚物同士でリンクできるように、人同士も心の中で会話を出来ないのでしょうか。何かと不便です。」
ジェシカが不満を漏らす様に呟いた。
だが、大作にはきちんと聞こえていたようで
「仕方なかろう。だが、俺の予定では一月もすれば俺の信用する奴限定だが、携帯電話のような物を作る予定だ。そのための材料も目途はついたしな?」
それを聞いた遥が驚いて
「え?!大ちゃん、それホントなの。電波はともかく、電話の周波数とか液晶の金属はどうすんの。とてもじゃないけど私はそんなに早く熟練度上がんないよ?」
「遥、固定概念が強すぎるぞ。アンテナが上がってる以上、電波はいけるし、ビーの端末を作るからそれをいたるところに配置し、それを基地局にして、魔力を乗せられる様に改造すればいい。人それぞれ魔力の質が異なるだろうから、それは魔道具を利用する。切手サイズのメモリーに個人の魔力を覚えさせ、それを挿入するタイプにすれば問題ないだろう。説明だと、魔力が宿らない物なら一律0だから、魔道具自体には魔力を持たせず、魔力を通して使用する媒介にでもすればいい。通話の魔力は掛ける側負担で使用魔力も掛ける相手との距離に比例させればいい。そして。」
ここで俺はニヤッと笑い
「使用した魔力は俺専用の魔力蓄積媒体を製作し、俺の使用可能魔力として俺が独占する。・・・すなわち!利用する奴が増えれば増えるほど、俺も魔力が増えると言った笑いが止まらん長期通話魔道具計画だ!」
俺の考えた計画を聞いた遥が別の疑問を覚えたのか、質問してきた。
「でも、最初はそんなに上手くいかないんじゃない?私たちは携帯なんか普通だけど、この世界じゃ、手紙や使い魔に頼ってるみたいだし。騙されると警戒されると思うけど?」
「そこは、ギルドを利用する。試作器が出来た段階でギルド職員に協力をさせ、最初はギルド間で情報の双方向交換をさせ、便利さを知らしめる。勿論、協力するギルド職員には魔道具とメモリーは無料だ。通話に掛けられた魔力のみ頂く。後はギルド職員からの口コミで依頼が殺到するだろう。作る俺の魔力消費は数×一だが、入る魔力は計り知れん。後の話は道具を作り終えてからだな。まだまだガーディアンが必要だからまだ先だ。お前はそういう話があったという事だけ覚えててくれ。」
「解った。・・・それじゃ、話してたから我慢しきれなくなるといけないから、早く場所聞きにいこ?」
「そういえば、トイレの話だったな。忘れてた。じゃ、行こうか。」
そして、部屋を出た所で丁度奥からリーゼが出てきたので、トイレの場所を聞いたが
「先ほどの部屋に一つ個室があったでしょ。そこに汲み取り式のトイレがありますよ。穴の中に魔法陣が書かれていて、小さい方は自動で蒸発させ、大きい方は熱で乾燥させるようになってます。手は横の壁に小さい突起がありますからその上に手を翳せば魔法陣が反応し水魔法が出るようになってます。・・・この方法はこの国では当たり前の技術です。あ、魔法陣の魔力は定期的に係りの者が追加するので無限ではないので無駄遣いはダメですよ?」
「・・・・なんか、ハイテクかローテクか解らん世界だ。」
「確かに。でも便利は便利だよ。・・・それじゃ、戻ろか?」
「だな。」
そして、一人ずつトイレに入り、俺と遥は割り当てられた部屋に行き就寝となった。
その際ジェシカが
「大作様。それでは私が眠られるまでの間マッサージをして差し上げます。全身の。直ぐに良くなり目が覚めればスッキリ爽快の筈です。」
「わかった。では、頼もうか。」
そういった後、大作の見えない所でジェシカは確かに笑った。
言うまでもないが、その日大作は寝ている間に大人の階段を上った。




