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ギルドにてケイタイ契約交渉と魔道具製作工場の設置

再び大陸に戻ってきたときには昼になっていたので、町の近くにまで戻る途中に遥の訓練がてらにでかい熊のような魔獣を狩って、ジェシカに頼んで調理をして貰い、食事が終わると再び行動を開始して、漸く町の近くに付いた。

 「ふぅ・・・長かったな。結構収穫はあるが。まずは、ルード、人型に戻って遥の隣で護衛だ。ジェシカとガウェインは、俺の隣で奇襲に備えろ。まー、そんな必要もないと思うがな。ファクトールはここに地属性と金属属性を利用した、魔道具製作工場を造れ、無論外壁には光学迷彩でも蜃気楼でも良いが、周囲にそれと気づかれない細工を施してな。同じように地下にも同規模の物を作れ。上には主にこれから作る携帯の端末や個人が利用できるバイクや車、スケボーなど。下には大型の科学技術と魔術、魔法を融合させたアーマースーツや俺が寿命で死んだ場合に備えた、俺の知識の結晶体、仮に坊さんシステムとでもいおうか。その開発、研究施設とする。勿論今のところは、だが。要塞完成後は下の施設は要塞に移転するつもりだ。何か質問は?」


 「ねえ、大ちゃん。坊さんシステムってなに?」


・・・むぅー。解らんか。仕方ない。知りたければ教えよう。


 「坊さんシステムとは、文字通り{OOHARA・ORIJINAL・AUTOMATIC・BRAIN}のことだ。ホントならバオツーシステムだが、少し捻った方が面白いからな。要は、俺の頭脳のデータ化を進め、後の技術低下の抑制にとマザーコンピューターを作り、俺の代わりに機械の指揮官に成るシステムだ。このシステムを標準装備できるようになれば、全ての召喚物が俺と同等の知識を得られるようになる。これが実現すれば召喚物の未来も安心だ。・・・では、ギルドへ出発。」


そうして、俺たちはギルドに着き、扉を押し開いた。


 「あ、大作さん依頼の達成報告は伺ってます。カイルさんも昨日の夜やってきて、手続きをして行かれましたから、依頼二つ分の達成に成りますから、奥で手続きしましょうか?」


 「ああ、それと他にも急遽実験を兼ねて、王都並びにこの国のギルド職員に試してほしい魔道具の試作品が出来たので、その話もしたい。出来れば、ギルドマスターにも同席してほしいが。・・・今日は居られるかな?」


俺の質問に、恒例の担当になったリーゼが申し訳なさそうに

 「すみません、予定では明日の朝、帰還予定です。・・・居ないと不味いですか?」


 「いや、ただ、恐らく今までにない事をするのでな?勝手にしては不味いと思ったまでだ。居ないなら、居ない奴が悪いので、それはそれで構わん。」


俺の返答に


 「そうなっては、逆にこちらが困るのですが・・・。」


とリーゼが呟いているが気にしない。


 「では、奥で話をしようか?」


 「はい」


そうして、俺たちは奥の部屋へ行き、携帯の概要と契約内容のカードへの記載、魔力の事以外の注意事項を説明した。(魔力の事については、こちらに利益が無くてはしようがないので、魔道具なのだから魔力を消費するのが当たり前だという事にした。)


 「・・・確かに、これは画期的な魔道具ですね。普及させることが出来れば、いままでの連絡手段が一新されるでしょう。 ですが、いいのですか?これは個人で取引した方が儲けられますが。勿論、ギルドとしても国の一員としても、嬉しい契約ではありますが。何やらこちらがかなり得をしそうで怖いのですが。」


なんだ?疑り深いな、まーこちらの思惑もあるから、素直には言わんが。


 「まー、そんなに疑うなら。最初の無料の試作品にも一割位の金額を付けるが?しかし、そうなれば今後も色々と魔道具を作っていくのに、冗談じゃない金額に成るぞ?」


俺の言葉にリーゼが固まって、

 「ちょっと、待ってください。これ以外にどんな便利道具を作るつもりですか?この、ケイタイと言う魔道具だけでも、かなりの画期的魔道具ですよ?」


 「それは、後のお楽しみだ。一度に言えば、後の驚きと楽しみと悪戯の面白さが半減するではないか。こう言う物は黙っているのがマナーというものだ。」


俺がそう答えると、リーゼは右手で眉間を揉みほぐしながら


 「・・・解かりました。他の魔道具については出来た時に随時実験と契約を行いましょう。それでは、先に依頼の達成から始めましょう。カードを出してください。」


そう言われ、俺はカードを渡した。


 「はい、それではお預かりします。・・・・・・はい、これで完了です。確認お願いします。」


俺は頷き確認した。


大原大作 ランクE チームランクE

達成率100% 達成件数6件  ランクアップまで34件

貯蓄金 35000R


 「うむ、確認した。王族の報酬も既に貰っているからな、問題ないだろう。・・・さて、では携帯の契約についてだが。」


 「それについては、本格的な事業にするのは待ってもらえますか?他国も係わらせる以上、商人も必要になると思いますので。今のところはギルド職員のみと高ランクの信用の出来る冒険者に使用の勧めをしてみます。それが、広まって皆が欲しいが誰に言えば売ってくれるのかと言ってきたら、契約をしましょう。その頃には、幾ら鈍いギルドマスターでも気付くと思いますので。」


 「ふむ・・。では取りあえず、この記憶媒体20個と携帯媒体20個を渡しておく。記憶媒体一個に付き一人の魔力だから、冒険者にはギルド職員の魔力を、ギルド職員にはギルドマスターの魔力を記憶させたらいいだろう。一応実験はしているから大丈夫だとは思うが、体の異変には気を使って何かあれば俺に確認を頼む。そして、一応この王都でよく出入りしている建物はこのギルドだから、ここを支店とするが、俺たちはこの王都から少し離れた所に魔道具製造工場兼住居を建てるから、用件はそちらに来て頼む。・・・これ位だな?」


そして俺は媒体を渡すと、ギルドを出てファクトールの様子を見に行った。




そして現れたのは、スッカリ周囲に溶け込んでいる一軒家だった。・・・勿論、広さは文字通りけた違いだが・・・。


 「おー!ナイスだ、ファクトール。これなら誰もココが工場だとは思わん。後は地下だな。・・・何処だ?」


 「その足元にうっすらと光っている部分があるだろう?その下に魔法陣が彫ってあるから、その上に立ってくれ。こうすることで魔道式エレベーターが作動する。消費魔力もマスターの事を考慮して1だ。更に、登録してある者以外が乗っても作動しないし、興味を持った商人が調べに来ても、気付かない仕組みになっている。」


 「おー、なんというハイテク・・・魔道式だから魔道テク・・・魔テックと名付けよう。・・・して、ファクトール?今お前は何処から見て、話しているのだ?普通に会話しているが。」


そう、今目の前にあるのは、一軒家に普通にある埋め込み式の郵便受けのみ。土地(もう家を建てているので大作の物だし、この世界に魔物がいつ襲ってくるか分からない場所の土地の所有権について文句を言ってくる奴が居るとは思えない)の中には入っているが、人影が見当たらない。


 「ああ、そこの郵便受けの入り口の下に地下室への直通のパイプ式送受信拡張マイクを這わせてある。後でマスターに監視モニターを召喚して貰ったら、それにズーム自在のスクリーンモニターを取り付けて、地下で研究していても外の状況が分かるようにしたい。今の衛星、ビー、端末からの情報源だけだとマスターのパソコンからしか見れないからな。この地下室でも見れるようにしたい。」


 「うむ、了解した。それ位なら、残りの魔力量でも可能だろう。」


基礎魔力184                  コスト

イグレイン        家庭用使用人           ベース50     

             監視モニター      数4   4

             大型スクリーン     数2   20

             記憶媒体        数50  50

             携帯媒体        数50  50

             

計174

残り4


 「序に、使用人も作って置けば色々と便利だろう。いるだけで掃除や外の監視が出来るからな。」


 「・・・確かに、有効な手段ですね。以外過ぎて思いつけませんでした。」


 「でも、これなら監視モニターっているの?」


 「「「・・・・」」」


なにやら言っている遥の事は無視して


 「まー、それは置いといて「え?また無視?今度はまともなこと言ったよね?」取りあえず、決定。・・・お、やはり、ヘルパーさんは女性に限るな、しかも美人に。」


まだ何か言っているが、気にしない。


そういながら見る召喚物は、ジェシカとは違い黒髪黒目のタイプ違いの背中まで髪を普通に垂れ流している美少女で、150位の一見子供の巫女さんだ。(大作のヘルパーという意識が神社の巫女さんになっていたためにこうなった。)


 「・・・また、個性的な感じになりましたね。それも大作様の趣味の現れか、所謂コスプレ状態ですし。」


 「ホントだ。大ちゃんて巫女さん好きだっけ?」


文句を言うのに疲れたのか、気を取り直した遥が聞いてきた。


 「うーむ。そんなつもりはないがな~。まあいいか。とりあえず、OK。」


その言葉と共に、背後から色々な物と同時に黒髪の子供が現れた。


 「おっはよー、って今夕方か。とりあえず、私がこの家の掃除とかのお手伝いさんみたいなことをする、イグレインって言います。よろしくお願いしますね、旦那様?」


 「うむ。こちらこそ。今は魔力が残り少ないので能力は付けられないが、また、余裕が出来れば、家事に必要な能力は全て出来るようにしよう。それまでは苦労するが頑張ってくれ。」


 「わっかりました~。あ、そうだ。この外見で、この口調は変ですか?変なら直しますが。」


 「いや、ギャップがあって面白い。そのままでいいだろう。」


 「そんな理由でいいの?!」


 「面白いが全てだ!」


遥の質問に俺は全力でそう答えた。


             



もう少しで、時系列のかなり進んだお話が出来ます。

最初投稿は5話を予定しているので、この話のネタバレが嫌な方は見ないことをお勧めします。(自分的には批評が欲しいですが)

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