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治療終了と報酬の最上級魔鉱石

これと次で1話です。(タイトル上分けました。)

「では、今から三人にリンダの治療をして貰うが、何か変だと思えば直ぐに言う様に。己の判断だけで対処はするな。いいな?」


「「「は!」」」


「よし、始めろ!」


俺の号令で治療が開始された。



まず、ガウェインが鑑定眼で毒の箇所を特定。ジェシカが指示された箇所に治療の光を向け毒を浄化する。その際光で解毒されたとはいえ、毒の成分は大気中に散って拡散しただけなので、汚染された空気をルードが風を操り清浄な空気に入れ替える。


特定→浄化→換気を数回繰り返している内に段々とリンダの様子も穏やかになって行く。


体色もそれに伴い紫色だった所が他の正常な部分と同じように真っ白な純白の鱗になって行く。


「お、少しは治療の効果が出てきたようだ。後一息だ。」


「は!」



そして、更に数回同じ作業を繰り返して、遂にガウェインが緊張を解き


「ぉゎㇼ。」


と非常に小さい声で治療終了を宣言した。






そして、現在。


娘の治療が終わったと、親父に報告したら


「なに!?それは本当か!」


と意識も戻っていないリンダの所へ駆けつけて


ドーーーーン!!


と体当たりをかまして覆いかぶさり、辺りに地響きと共に頬ずりする音が響き渡る。


「・・・傍から見たら襲っている様にしか見えないね、大ちゃん。」


「・・・奇遇だな。俺も今そう思っていたところだ。」


「仕方がないのではないですか?あれだけ酷く毒に犯されていた体に白い輝きが戻ったら、親なら誰でも喜ぶでしょう。」


すると、地響きを聞きつけてこちらに駆け付けたロンドが


「おーい、父さーん。事情を知らないご近所さんが見たら、寝ている娘を襲っている様にしか見えないよー?」


と、実に直球で話しかけていた。


「やっぱり種族が違っても、考える事は一緒みたいだね。ま、確かに仕方ないか。」


「とはいえ、これで約束も果たしたし、竜種と言う珍しい種族と縁を持つことにもなった。とりあえずは喜ぶべきだろう。」


「それでは、経過観察を含め今日はここに留まり、明日にでも戻りますか?」


「そうだな、カイルからの連絡もあるかもしれんし、少し気になることもあるしな。」


「何のこと?」


「自分の毒が治療されたのを知った邪竜が、俺達を邪魔者と判断して殺そうとしないかという事だ。」


「はい、予防策の為にも早急に科学技術と魔法と魔術の合作の防衛要塞が必要です。」


そこで、俺たちの話を横で聞いていたロンドが


「その、予防策が実行できるのは何年後の事だい?」


と巨大な顔を近づけて聞いてきた。


「むぅ・・・。早く見積もっても一年はかかるだろう。なんせ、まだ魔道具の事も知ったばかりだからな。」

俺の暗い表情とは裏腹に、ロンドが笑い


「なーんだ。じゃー全然大丈夫じゃないか。父さんの話によれば、アイツが襲って来たのは今日の事だろう?なら、もう十年は巣でじっとしてると思うよ。俺達竜種の気の長さを舐めてたらいけないよ。」


・・・十年とは・・・。これはまた、気の長すぎる話だ。それだけあれば防御要塞も十分にできるな。


「解った。それだけあれば十分だろう。ま、どっちにしろ一度は帰らないといけないがな。明日にでも最初の基地局をここに作り、携帯だけでも親父に渡しておこう。何かあればそれで連絡が取れる。」


「ケイタイと言うのは初めて聞くが・・。どう言う物だ?」


「ああ・・それは・・」



ここで、親父もロンドがドツいて正気に戻し、二人に携帯の説明をした。


「・・・っていう機能なんだが。どうだ?」


「「・・・・」」


・・・ん?反応が無いな。ダメか?


「「是非売ってくれ!」」


おおー。どうやら竜には好評のようだ。


「解った。では、明日にでも基地局用の召喚物を創ろう。それと、携帯の件とは別に魔道具の製作を召喚物に任せたいから、良い質の魔鉱石が取れる所を知らないか?」


俺がそういうと親父とロンドが同時に首を傾げ


「魔鉱石と言うのは知らんが、魔力を帯びやすい物という事なら俺たちのはがれた鱗を持って行け。竜の鱗の魔力の伝導率は他の生物の中で断トツだ。そこいらの魔力を溜め込む石とは比べ物にならんぞ。しかもはがれ落ちた物なら柔らかく魔法陣とやらも刻みやすい筈だ。数が必要になれば取っておいてやるから何時でも取りに来い。お前の関係者なら大歓迎だ。」


へー、竜の鱗はそんなにいいのか?帰ったらリーゼに聞いてみるか。


「まー、邪竜の襲撃の心配もないという事で安心したら腹減ってきた。ジェシカ、また食事の用意を頼む。そんで、今日は色々あって疲れたから、飯の後はゆっくり寝て、また明日に備えよう。」


「だね」


「畏まりました。」


「「・・・」」






翌朝、恒例の魔力確認にて解ったこと。

魔力は限界まで使えばかもしれんが、今までの結果。1+2+3+4+5+6の×100で増えている。

熟練度も魔力が増える分使う回数が増えるのでその分増えていることが分かった。

結果魔力1100、熟練度15まで伸びている。この世界の住人の事を考えれば驚異的な伸びだと思う。・・・一つのみに集中しているからかもしれんが。


「では、最初に基地局の召喚物を創るか。・・・」


基礎魔力1100


召喚物     基地局アンテナ敵自動回避型    ベース50×5    250

名前      遠隔視魔法10×5        50

イーワン    隠蔽魔法10×5         50

イーツー    鑑定眼10×5          50

イースリー   情報自動送受信10×5      50

イーフォー

イーファイブ


計450

残り650


「これで十分だな。」


「そうですね。」


「これで、後にビーの方にアンテナ支配を付ければ、後は足りなくなれば増やせばいいのです。」


「そういう事だな。では召喚物決定。・・・お、こりゃまた、俺もイメージが完璧に機械なだけあって、モロにアンテナだな。こりゃー、この分じゃ、端末代わりを意識したから会話は無理だな、ビーに任すか。」

{ビー、今から基地局アンテナを召喚するからお前が管理しろ。それで、とりあえず、王都、学園都市、竜谷、研究都市だ。残り一つあるが常に移動させて冒険者用で活動させろ。では行くぞ。}{はいな、了解や}


「では、OK。」{どうだ?}{OKや、命令したら自動で行きよったわ。優秀やで、ワイには敵わんけどな?}{ははは・・}{そこは、肯定したってや}{はいはい・・}


「では次に、魔道具専門のガーディアンを作る。」


基礎魔力695


召喚物     魔道具製造職人型    ベース50   

ファクトール  魔道具製作全般100

        魔道機械製作全般100

        魔法陣研究全般100

        地属性魔術10

        地属性魔法10

        金属属性魔術10

        金属属性魔法10

        護身術全般100

        魔道具工場製作全般100

計590

残り105

「これだけあれば十分だろう。」


「そうですね。しかし、一人のガーディアンにこれだけの事をさせるのは少々きついのではないでしょか?」


「ああ、それは、心配ない。言うなればこいつは総責任者だ。確かに最初はこいつ一人に任すが、数が作れるようになれば、と言うより、携帯の運用が軌道に乗れば、予定より早く、人海戦術で魔道具を作れるようになる。そうなれば、浮遊要塞を要した機械帝国が現実の物となる日も近い。」


俺の野望を聞いて遥が


「はー、何気に無茶苦茶な事考えてんね大ちゃん。・・よし、その機械帝国の初代の妃に私がなってあげる。嬉しかろー、喜んで良いぞ?」


「それはそうと、ジェシカ。一晩経ったがランスロットはどうしてる?俺には連絡が無いが。」


「えー!?大ちゃん、まさかの無視!?そりゃー酷いと思うよ私は!」


「・・・どうやら、護衛依頼が帝国との国境までの依頼だったらしく「ちょ、ジェシカまで無視ー?!わーん、皆で寄ってたかって苛めるー!もうー!私あっち行っとくね!」・・・その途中で魔物の襲撃を受けて冒険者が全員死亡した結果、ランスロットのみの護衛で目的地へ向かっているそうです。別に危険もないので大作様にご報告する必要もないとの判断らしいです。」


・・・あーあ、遥が拗ねて向こうの方で座りながら、の、の字を書いてるよ。


少し遊び過ぎたか?ま、少しほっとけば、じきに飽きて話に参加して来るだろ。


「ま、ならいいか。では、召喚物決定。お、いかにもってごついおっさんになったな。まいいか。貧弱そうな奴なら不安だし。OK。」


そして、背後にランスロットと同じくらいで少しごつくしたようなおっさんが出てきた。


「よ!初めましてだな、マスター。魔法陣や魔道具の事はマスターたちが知識として蓄えてくれたから、今からでも簡単な魔道具ならできるぜ?・・・あと、名前はファクトールだ。よろしくな。」


これはまた、清々しい奴が出てきたもんだ。


「では、まずこの携帯の媒体に魔法陣によって記憶媒体から魔力を読み取って送信できるようにしてくれ。」


「お安い御用だ。ちょっと待ってくれよ?」


それから、携帯の用意が出来るまで、記憶媒体に竜の親父に魔力を篭めさせたり、携帯の使い方をレクチャーしたりしてもうそろそろ昼だと言う時に


「マスター、できたぜ。携帯試作機第一号だ。早速記憶媒体を入れてみてくれ。」


「では、・・・これでよし。では、親父。これに、遥の魔力を記憶させてるから、携帯側にこう填め込んで魔力を流し、呼びかけてみてくれ。」


「解った。こうやって・・・」


カチャ!


「・・・あ、聞こえたよ、大ちゃん。ちゃんと繋がってる。凄いよ。」


「ああ、こっちの魔力も凄い、この短い距離で20も回復してる。これで、距離が長くて人数もふえれば

人海戦術が可能になる。浮遊要塞の土地部分も地魔法特化型のガーディアンを数十体用意して、表面には湖を利用した水力発電。風魔法特化型のガーディアンによる風力発電。城の屋上部に広い敷地を作り太陽光発電システムを付ければ、俺たちが居なくても浮いたままになる。そして、要塞地下には敵迎撃用の各種装備を配備すれば防備も完璧だ。これが、俺の浮遊要塞型機械帝国の概要だ。後は、色々な役回りのガーディアンの召喚だな。上手く行けば、二月としないうちに出来るぞ。」


「確かに、効率のよい、考えられた計画だな。しかし、なんで浮遊要塞にする必要があるのだ?」


俺の計画を聞いた親父がそう尋ねてきた。


それを受けて


「それはな?」


と、前置きし。そして俺は言いきった。


「カッコいいからだ!」


と。


その直後、聞いていた者(ガーディアンを除く)全員が


「そんなことの為?!」


と叫んだのは言うまでもないことだろう。









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