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初依頼申請と初めてのお使い

「じゃ、まずは寄生型だな。では・・・」


基礎魔力97


召喚物

名前

へモグロン    寄生型  ベース50

         情報統括10

         情報記憶ベース10

計70

残り27


「今はこれだけだな。召喚物決定。・・・うん、見えん。OK」


OKを押すと光が出て後、頭の中に話し声が聞こえた。



{マスター初めまして。これから、末永くお仕えするへモグロンです。一応他のガーディアンとの会話やビーとの通信も出来るようになりますので、ご安心を。}{わかった。よろしくな。} 


 「あとは、携帯の基地局は魔力が足らんから、メモリーと、本体、後伝導電磁砲(荷電粒子砲)を作るか、では・・」


基礎魔力34


召喚物    魔力質記憶媒体   数5  5

       魔力送受信媒体   数5   5

       拳銃型電力放出機  数5   10

       高性能ロケット型人工衛星 数2   10 

       

計30

残り4


「これで荷電粒子砲と携帯の子機が出来る。子機と言っても使用者には普通の携帯だがな?まだ、本格的には明日以降からだが。明日以降に作る、魔道具専門のガーディアンに魔法陣を研究させ、両方の媒体にそれぞれの特質を含んだ魔法陣を刻ませ、魔道具にする。場合によればランスロットが土魔法で大きい倉庫のような物を作り、ガウェインが結界魔法で補強して研究所に改造して、そのガーディアンに協力してくれ。じゃ、召喚物決定。お!おい、遥。見て見ろ、いかにも携帯って感じだ。やはりこの魔法はこういうところが良い。デザインを再現するのに手間が掛からんのは神の技だな。あとは、色々資料を見て、魔道具について勉強するだけだ。OK。」


OKを押すと、数が多い所為か背後に魔法陣が現れ、そこに纏めて出現した。


「よし。では、ランスロット。この衛星を外に打ち上げて来てくれ。そして、電力放出機と媒体はまだ要らんからブラックホールに入れといてくれ。そういえば、この魔法についても魔道具にできる筈だから、魔法陣を教わるか、研究する必要があるな。・・・まー、それは後で考えるか。では、行ってくれ。」


「畏まりました。」


それから、ランスロットが打ち上げ終わって帰ってきて何事もなく、昼食の時間になったので、俺たちは外へ出てギルドに仕事探しに出かけた。・・・序に資料を読みに。










場所は変わり、帝国のロード、皇帝ガルン8世は反対勢力の鎮圧から帰ってきた水のスペシャリスト「水魔将」ジンの報告を聞き、顔を顰めさせていた。


「そうか、奴は逝ったか。惜しい奴を亡くしたが、後悔しても始まらん。裏切りはこの帝国の歴史を見ても珍しくない。いつも要らん人間ばかりが死ぬとは限らんからな。反乱が収まれば「風魔将」のロイドに宰相と十人衆を兼任させて当面をしのぎ、他に良さそうな人材がいればスカウトするか。」


「それが、懸命かと。ロイド殿もいい歳ですが実戦に裏打ちされた実力は他の者も反対意見のないくらい素晴らしい物ですから。」


「ならよかろう。引きつづき反抗勢力の沈静化に向け各地へ跳べ。その途中に遭遇した、他の十人衆にも今の判断を伝え、文句があれば実績と共に申し出るように伝えろ。」


「は!」


そうして、ジンはまた、反抗勢力の鎮圧に向かった。


「むぅ・・・。幼馴染を亡くすと言うのはこんなにも悲しい物か・・・。」



そういって、ガルン8世はかつての親友の死に静かに涙を流した。













場所は戻り、ギルド前。ビリーの様子を見に来ると、子供がビリーに乗ったり話しかけたりとビリーは人気者?になっていた。同じようにミキもじゃれ付かれていた。


「ビリー、なかなかの人気ぶりじゃないか。 その後、何か変わりはないか?」


「はい、マスター。荷物も無事ですが、念の為ランスロットのブラックホールの中に仕舞っておいては如何でしょう。いつも連れている者に預けている方が何かと便利かと存じます。」


・・・そういえば、そうだな。


「では、ランスロット渡しておいた記憶装置にビリーのデータをコピーし、へモグロンにもコピーして、後は全てブラックホールに収納しろ、ここの子供たちの遊びの為に器は残しておけ。」


ランスロットに指示を出すと、横で聞いてた遥が


「なんだかんだで優しいね、大ちゃん。でもいいの?あれがここにあったら、私たちがずっとここにいると思われるんじゃない?」


「その心配はないだろ。ギルドには言っておく予定だし、まだ、携帯の事でここには一週間は最低でもいる予定だからな。では、依頼を受けに行くか。」


「おー」


と元気に返事した遥を連れてギルドの扉を押し開いた。




ギィーー・・


・・・うん、やっぱり酒場と勘違いしそうだ。


それに、入るなりランスロット、ガウェイン、ジェシカに鋭い目が行く辺り流石冒険者と言った感じだ。


そして、俺たちは依頼の掲示板を見に行くのだが、後ろからいかにもと言った感じの図体の男が俺たちに近寄り、ランスロットの肩に手を置いて


「おい、兄ちゃん。そっちの貧弱げな感じのアンちゃんはともかく、兄ちゃんはそんなEランクの依頼見てないで、俺らと一緒に護衛依頼やらねえか?俺らCランクだが人数は多いから依頼も楽だぜ?」


{ランスロット、少し確かめたいことが有る。俺達の依頼を何にするか決めてから、手伝うかどうか決めると言ってやれ。それと、お前自身は冒険者ではないが、旅の途中で俺たち4人に知り合って、護衛して来たと言っとけ。}{畏まりました。}


「すまないが、この者たちが依頼を何にするか、決まったらでいいか?護衛は手伝えるが、生憎俺は冒険者になるつもりはないし、修行中の身だから少しの報酬でいいが、この者たちの護衛をして来たんで面倒を最後まで見る義務がある。あまり無謀な物を選んでいたら、一緒に付いて行かないと不安だからな。どうだ?」


・・・アドリブにしてはいい感じの理由だな。


「いいぜ。冒険者じゃなくても手伝いしてくれるんなら少量の報酬は出る筈だから、安心しな。じゃ、決まれば言ってくれ。そこのテーブルで護衛の作戦会議をしてるから、どんな護衛かは依頼人がなるべく情報は漏らすなとの仰せなんで、参加する事になれば話す。」


そういって、男は指差したテーブルへと向かって行った。


「ねえ、大ちゃん、何考えてんの?」


遥が不思議そうに聞く


「なに、今日の処は街中の雑用か外の薬草採取にしようと思ってたから、危険は無いし、ガウェインが居ればいざと言う場合でも対処は可能だろう。それに、ルードも遥もいるから攻撃力も問題ない。ランスロットには、Cランクの冒険者がどの程度使えるか一緒に付いて、観察してほしい。ランスロットが見た映像は俺のパソコンに映されるんだから、依頼を終えた後にゆっくりと見れるだろう。」


「なるほどねー。」


と、遥が感心したように頷いた。


「そんじゃ、依頼を見て見ますか。どれどれ・・・」


Eランク 依頼者 コムラ


推奨 Eランク以上 できれば地魔法の出来る者が望ましい


内容  庭の補修  庭で飼っている犬が石やら草やらを散らかして手におえないので犬小屋を建てて庭を片づけて欲しい。


報酬 銅貨50枚



~~~~~~~~~~~~~~~~


Eランク  依頼者 ドム 


推奨 Eランク以上 


内容 剣の稽古相手 息子の剣の稽古相手を探している。


報酬 銅貨10枚



~~~~~~~~~~~~~~~


Cランク  依頼者 サイリ


推奨  鑑定眼をスキルを持つ者が望ましい


内容  西の森に毒消し薬の材料になるフリートルの葉が生えていることが分かったので、とりあえず実験も含め20枚採取してきてほしい。(注釈 最近、西の森近くにはぐれベアウルフ(Bランク相当の魔物)の目撃情報あり)


報酬 銀貨5枚  追加10枚に付銀貨2枚追加あり



Aランク   依頼者  イフルーダ・ゴルド


推奨  Aランク以上  雷魔法の使い手が望ましい


内容  ゴルド家の私有地にてビッグシータートル(Aランク相当の亀の魔物、成体で高さ2メートル、長さ3メートル)の卵が孵りそうだが近隣の被害が尋常じゃー無くなるので痺れさせて、使い魔印を押すのを手つだって欲しい。


報酬 金貨10枚



~~~~~~~~~~


「目ぼしい依頼はこの位か。この条件ならルード一択だな。リーゼには召喚物の事も言ってるし、奥の部屋でルードの見てる物をリアルタイムで見ながら採取させて持ってこさせて終わりだ。簡単な依頼だな。」


俺の意見を聞いてルードが


「同意。我、問題、無」


と言って同意する


「そうですね。。一番安全で確実ですね、目撃情報もありますから、偵察にもなりますし。何より、我らがマスターの役に立てるのは自分の事でなくても誇らしいです。」


とランスロットも同意する


「じゃ、リーゼに色々説明もしなくちゃだから、受付行こうか、ランスロットも頑張ってきてね。」


と遥がランスロットにエールを送り見送る


「ええ、遥様も体にお気をつけて、行ってきます。」


そういって、さっきほどの男たちの方に向かって行った。


「じゃー俺たちも行こうか。」








そして、俺たちは先ほどの会話をリーゼに伝え、序にルードが魔物を倒した時の事を聞いていた


「まず、ルードちゃんは人型でも鳥形でも光と闇の魔法両方使えるのね?」


最初よりかなり砕けた会話になっているリーゼに親しみを覚えながら、俺は頷く


「ああ。まだ、威力はそれ程ない筈だがな?光と闇に関しては謎なことも多い。今、暇な時に魔道書で調べているが、この二種類だけは殆ど情報が無い。辛うじて、物を出し入れできるブラックホールとホワイトホールの原理が分かっただけだ。後は、ありきたりな光の屈折や、地面などに移る影を移動するなどの移動方が出来る位か。」


そういって、俺はため息を吐くが


「そこまで分かって何が不満なの?それはもう、殆ど今の世界の知識では解りすぎてるレベルよ?」


「そこで、納得できないから大ちゃんなんですよ。リーゼさん。」


「ま。それは良いとして、リーゼに聞くけど、もし魔物が出て、ルードの手に負えないような魔物の場合、戻って来させると依頼失敗か?」


「いえ、特に期限が書かれていない為、多分研究のために常時必要としているのでしょう。たまにありますよ?こういう、何時でも求む!みたいな依頼は。大抵は増えすぎて困る下級の魔物、ゴブリンや戦時下の国で汚染された魔素を大量に浴びて蘇ったゾンビやスケルトンの駆除ですが。たまに薬剤師などが薬草の材料の依頼をしたり、魔道具職人が地魔法使いに任意の金属や鉱石を頼むとか、少しここからは離れてますがクロノイア鉱山に最上級の魔鉱石を採取依頼で出したり、護衛を連れて自ら行ったりする人もいますからね。冒険者の仕事は常に保障されてますよ。実力は問いますが。」


その言葉に苦笑しながら


「では、もう一つ。それ程仕事があるなら実力のある者なら直ぐにSランクまで行きそうだが、数は多いのか?」


「いえ、そこは勘違いしがちですが、上のランクの依頼程日数もかかりますし、達成困難な依頼が多いのです。先ほどの話にあった、ビッグシータートルですが、魔物は卵から孵って直ぐに闘争本能に目覚めます。そして、使い魔印を押されそうだと解れば、必死の抵抗を見せるでしょう。幼生体と言ってもAランク相当の魔物ですから、ヘタな冒険者では暴れられている内に吹き飛ばされて終わりです。書かれている様に雷魔法で痺れさせられればいいのですが、そう簡単に行くようなら苦労はしません。Aランクの護衛にしても簡単な物でも戦争中の国に送り届けたり、時には終結させるまでが依頼なんて言うのもありましたよ、過去には。それに・・・」


少しリーゼは溜めを作って


「Sランクでは当たり前ですが、Aランクでも魔物の跋扈する海を突っ切って未開の別大陸への調査、探索もありますからね。ハッキリ言ってAランクからが本当の冒険と言っても過言ではありません。」


・・・なかなかに上に行けばいくほどハードらしいな。


「あ、言い忘れてましたが。自分より下のランクは報酬は受け取れても、達成の件数には加算されませんからね?そして、一昨日の事で解ってるでしょうが、自分より上のランクの依頼でも一件は一件ですから。チームなら二件ですが。それと、チームで一つの依頼を受けられても二件分ですが、一人一つ受けたとして、それをチームで合わせて、四件達成という事も出来ません。一度に受けられる依頼も一件のみです。あまり、一度に受けられると他の下の冒険者の仕事がありませんから。」


そうまでいって、またしても思い出したように。


「皆さんが初めて来たときにチーム爆炎の三人が一緒にいて前衛職の組合の事を話してましたが、あれはあくまで任意ですので、入っていると依頼を斡旋して貰いやすくなりますが、制約も出来ますし報酬も減ります。コネは魅力ですが、ハッキリ言って王家以上のコネは有りませんから、貴方方には必要ないと思いますよ。」


・・・なるほど。この位か?


携帯も、基地局の専用ガーディアンが必要だし、あ!カイルの事忘れてた。


「あと、カイルは来たか?王子からカイルに依頼の申請と同時に達成報告を手続して貰えと言われたんだが。」


俺がそういと遥も「あ、忘れてた」と言ってきた


「いえ、まだですね。もしきたら聞いておきます。・・・それではルードさんこれがフリートルの葉です。ここで大作さんから指示もありますが、一々確かめてたのでは間に合わない可能性もあるのであなたも極力覚えてください。・・・そして、これが間違いやすいフルートルの葉です。本当は鑑定眼のある人が望ましいのですが。「それはガウェインにも確認させるから問題ない」・・なら、大丈夫ですね。それでは、ルードさん行ってらっしゃい。」


そういってリーゼと俺たちはここに残り、ルードに依頼を任せて話をすることにした。








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