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風に乗って  作者: ピヨ
2/5

第二話

「実はさ、2-4の明菜って子知ってるか?」

一月は少しニタニタしながら言った。


「あー、南明菜か?」

なぜか俺は知っていた。


「そうそう!!あのこマジ可愛いよなー。惚れちゃったよ。」




予感的中!!!!!

やっぱり恋をしていたんだな。




しかし、南明菜とはずいぶんと高レベルの子を選んだな、まあ無理もないかもしれないな。

南明菜は俺らの中の憧れのプリンスだ。



誰が好きになってもおかしくないな。




暗い声で話を続ける一月。

「でも、無理に決まってるんだよなー。俺のことなんか気にもかけてくれるはずがないや。」



「そんなことねんじゃね?」

フォローするようにすかさず口を開く。

「メールとかしてんの?」



一月は下を向いて首を横に振る。



「聞いてねーのかよ!!」

呆れたように言う。


「だって、拒否られたら怖いし。」




「やってみなきゃわかんねーだろ!」




「じゃー達也もついてきてよ。」




「わかった。」




俺らは2-4に向かった。


2-4の廊下から教室に顔を覗かせると窓際の一番後ろで5、6人でたまっているグループの中に南明菜はいた。人気は目立つその美しさ。



俺は一月に言った。


「早く聞いてこいよ。俺待ってってから。」




「おう。」

震えた声で言いながら、一月はガチガチになって教室に入った。




五分くらいして、一月は帰ってきた。




俺は手に汗握りながら聞いた。

「どうだった?」



一月は涙目で小さな声で答えた。



「…た。」




「あ?」




「聞けた。達也!聞けたよ俺!」




大声で喜ぶ一月に俺は少し恥ずかしかった。



まあーこれで一件落着だな。




そんなことを思いながら、帰り道の夕焼け空を見つめながらささやいた。

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