第一話
鳥は生まれてすぐに空を飛び巣立ちをする。
百獣の王の子どもも、生まれて少したつと狩りを始める。
鳥は木の実や虫などを食べる。
百獣の王達は動物を食べて生きていく。
俺ら人間もいろいろな肉、野菜、魚。
いろいろな物を食べて生きていく。
しかし…
形ある物いつかは滅びる。
俺らが暮らすこの地球もいつかは滅びるんだ…
俺の名前は達也。
普通科の高校二年生。
「なあ、達也。」
俺に話しかけてきたのは同じ高校の一月だ。
俺はなにも考えないまま口を開けた。
「ん??」
「相談あんだけど。」
「一月が?俺に?」
一月はいつも明るくなんにも考えてなさげな顔をしている。けど、そう言うやつに限って、結構病んでるんだよな。
一月は顔を赤くして言った。
「なんだよ!?俺だって悩むときがあんだよ!」
「あはは!わりーわりー。で、なんだよ?」
俺は一月の相談を聞くことにした。
「あのさー、授業終わったら屋上きてくんね?」
「ここで言えばいいじゃん?」
「ここじゃ、話せねーから屋上来いって言ってんの!!!」
またもや赤面する一月。
俺はこいつの顔を見て人目でわかった。
恋だ。
そー思った。
授業が終わり、屋上に行くと、一人黄昏る一月の姿があった。
「なーにカッコつけてんだ?」
俺は一月に近づきながら言った。
「わりーな。急に呼び出したりなんかして。」
一月が申し訳なさそうに言う。
「ベ、別にいいけど。で?相談てのは?」
「実はさ。」
一月は深く深呼吸をし、話した。