どうする?魔王様。最強勇者 対 最強メイド?6
そこにエレナが閃いたように手を叩く。
「そうだ! なら、こうしましょうよ! 今日は帰って、明日またソアラちゃんとルシアちゃんがうちのところに遊びに来る! ジュースとお菓子を用意して待ってるから!」
「分かった。それなら……」
「……それは認めません」
ルシアは納得したが、その提案をセシルが拒否する。
「ルシア様はいいとしても、ソアラ様が一緒に行くのは認められません」
「なんでよ! あんたはただソアラちゃんを独占したいだけじゃない!」
「……あなたからは危険な感じがします。私のソアラ様が雌猫の毒牙に晒されるのを放置はできません」
「なら、うちだって! ソアラちゃんを帰さない!」
立ち上がったセシルとエレナが再び向かい合って激しく火花を散らす。
そんな2人をボクは瞳に涙を溜めながら見つめた。
「……けんかしちゃダメだよ」
ボクの顔を見たセシルとエレナは慌ててボクに近づく。
そして、セシルとエレナはそれぞれ左右から優しく今にも泣き出しそうになっているボクの頭を撫でた。
「ソアラ様。分かりました……なら、条件があります」
「……じょうけん?」
ボクが小首を傾げるとセシルは優しい眼差しでボクの顔を見ながら頷く。
「はい。ここに来る場合はソアラ様やルシア様だけじゃなく、私が一緒に同行します。それならこの雌猫の所に行くことを許しましょう……」
「なっ……あんたが一緒とか聞いてない!」
「私が一緒だとなにか不都合でも?」
「……それは、そのぉ〜」
エレナは動揺した様子で視線を逸らしながら指先をちょんちょんといじっている。
「許可できないのなら、ソアラ様のことは諦めて下さい……あなたのような性格破綻者と一緒にいるのはソアラ様の教育上、好ましくありません」
「誰が性格破綻者よ! あんただってロリコンの変態じゃない!」
セシルとエレナがボクを挟んで再び激しく睨み合う。
「……よろしいですね?」
「分かったわ……ソアラちゃんに会えなくなるのを考えれば、あんたが来るくらいどうってことないわよ!」
エレナは渋々その提案を受け入れた。
ボクはセシルとルシアと一緒にセシルの開けた空間転移の裂け目を通って魔王城に帰還した。
魔王城に着くと、セシルが作ってくれたカレーを食べる。
「さあ、ソアラ様。野菜と果物をたくさん使ったビーフカレーです」
「やったー! カレーだ!」
「……カレーは好き」
ボクとルシアはスプーンを握りしめると、目の前の皿に盛られたカレーに目を輝かせる。




