どうする?魔王様。最強勇者 対 最強メイド?2
後ろに軽やかに跳んだセシルは涼しい顔をしている。
それが気に食わなかったのか、エレナはむっとしながら剣を振り上げた。
「うちの本気を見せてあげる! アトミックグレイブ!! 吹き飛べぇぇええええええええええっ!!」
エレナが剣を振り下ろすと凄まじい衝撃波が周囲を巻き込んでセシルの体を飲み込んでその衝撃波が遠くの山を吹き飛ばしてしまった。
衝撃波が通った後の地面が抉れて周囲が荒廃し草木が全て吹き飛んでしまっている。
「……セシル」
「すごい。たのしそう……うらやましい……」
血の気が引いて青ざめた表情をしているボクの隣でルシアは目を輝かせていた。
ボクは姿の見えないセシルを心配していると、空中が夜なのに突如としてまるで真昼のように輝く。
空を見上げるとそこには巨大な炎の玉を掲げているセシルの姿があった。
「ちょっ……冗談でしょ!!」
「……お返しです」
エレナは驚き慌てふためいていると、セシルが巨大な炎の玉を地面に向けて放った。
「……まずい。ソアラ、ここ……離れる!」
「えっ? ちょっ! ルシア!?」
ルシアはボクの体をひょいと軽々と担ぐと、そのまま全力でその場を走って離れた。
ボクを持ち上げたルシアが遠くにある岩の影に飛び込んで身を隠した直後、凄まじい爆風が襲ってくる。
「うわぁぁああああああああっ!!」
ボクは頭を押さえて身を屈めた。
地面が衝撃で揺れると爆風がゴーゴーと轟音を立てて通り過ぎていった。
少し経って爆風が収まると、ボクは恐る恐る岩陰からひょっこりと顔を覗かせた。
セシルとエレナの居た場所には大きなクレーターができていたが、戦っていた2人の姿はない。
少し離れた場所にエレナが剣を地面に突き刺して地面に膝を突いていた。
彼女の周り以外の地面は真っ黒に辺りは焼け焦げて真っ黒になっている。
「はあ……はあ……さすがに今のは危なかったわねぇ……」
「……ふふっ、よくぞ耐えましたね。淫乱な雌猫にしては大したものです。褒めて差し上げます」
空中からゆっくりと降りてきたセシルは微笑を浮かべながら、息が上がっているエレナに言った。
「ちょっと! うちじゃなかったら即死どころか骨すら残ってない攻撃しておいてなに言ってんのよ!!」
「あら、先に攻撃してきたのはあなたでしょう? 一発は一発……おあいこですよ」
大声で抗議するエレナにセシルがくすっと悪戯に笑う。
ボクは岩陰から飛び出すと、2人に向かって大きな声で叫んだ。
「けんかはだめぇぇえええええええええええええっ!!」
「……っ!!」
「……っ!?」
ボクの声に驚いてエレナとセシルはこっちを向いて目を見開く。




