魔王様。勇者の双子の妹と出会う!?8
「わー!! ルシアちゃん! かわいい!! 写真撮らせて!」
エレナはルシアが猫みたいで可愛くて、カメラを取り出してその姿を撮った。
パシャッパシャッとシャッター音を響かせながら写真を何枚も撮る。
次にエレナがお魚カードを引いた。
引いたカードは『タイ』だ。
「タイか! うちはタイ好き! そうだソアラちゃん! 今度美味しいタイを食べれるお店に一緒に行きましょう! ねっ! ねっ!」
「……いかないにゃん」
「え~、ソアラちゃんのいけずぅ~」
ぐいぐいと抱き付いてボクの頬に頬擦りするエレナを、ボクは両手で押し退ける。
「離れるにゃん! ボクから離れて早くサイコロを振るにゃん!」
「……もう。ソアラちゃんったら、恥ずかしがっちゃってかわいい! そーれ!」
エレナはそう言ってニヤニヤしながら頬を赤らめるとサイコロを振った。
サイコロを振って出た目は3だった。
【好きなプレイヤー(猫に)ハグをする。
次にサイコロを振る時にお魚カードを引いて昇格する。】
ミッションがそんな命令をすれば、エレナが選択する相手は一択だ。
「まあ、ミッションなら仕方ないよね……ソアラちゃん! うちとぎゅーってして!」
「なんでボクなの!? ルシアもいるのに!! じゃんけんしよ! じゃんけん!」
「もう。仕方ないなぁ……」
ソアラの申し出にエレナは渋々だが、じゃんけんで決めることを了承した。
しかし、結果は……
「いやぁああ! 絶対にいやにゃん!」
「大丈夫! ほら、いらっしゃい! ソアラちゃん。怖がらなくていいんだよ!」
「やだっ! こっちに来るにゃ! 近づかないでにゃん!」
「逃げないでー! これはボードゲームのミッションだから! 命令だから!」
そう言ってジリジリと迫って来るエレナ。
「うそだ! 獲物を狩る獣みたいな目をしてるにゃん!」
「それは愛情表現の一種よ! さあ観念しなさい!」
ボクはエレナがゆっくりとにじり寄ってくるので、必死に椅子から立ち上がって壁際に逃げる。
「ソアラ。がんばれ」
「ルシア助けてにゃん!」
「……」
ルシアは助けを求められても腕組みして静観している。
まったく役に立たない!
「うふふふ。ソアラちゃん。もう逃げ場はないわよ?」
「ひっ……」
ついに部屋の隅に追いやられたボクは震え上がる。




