6話 魔王様。勇者の双子の妹と出会う!?
ボクはルシアと街に行くと探していた勇者を見つけた。
だが、勇者は長い金色の髪をツインテールに結んで、いつもよりも化粧や綺麗な服や装飾品を身に付けている。
「勇者だ……いつもより綺麗だけど、修行の成果なのかな…………ふはっはっはっ! 勇者! やっと見つけた! ボクと勝負だ!」
勇者はボクの声に反応して振り返った。
彼女のツインテールが揺れながら、振り向いたその碧眼の瞳がボクを見る。
「き……きゃあああああああああっ!! なにこの子、お人形さんみたぁああああああああい!!」
「うっ……うぐぅ……く、くるしいぃ……」
一瞬でボクの前に移動してきた勇者が黄色い悲鳴を上げてボクの体を抱きしめる。
その反応で悟った。勇者にそっくりなこの人はボクの知ってる勇者じゃないと……
そしてそのまま勇者はボクの顔に自分の顔を摺り寄せてスリスリし始めた。
「はぁ~……可愛い。体もちっちゃ~い。お肌もすべすべ~、白銀の髪もサラサラ~。ねぇ、あなたお名前は? 何歳? どうしてうちが勇者って分かったの?」
「勇者じゃない……あなた……だれ?」
「あっ! あまりの可愛さに我を忘れちゃった……うちはエレナ。勇者だよ!」
エクセリアによく似た勇者を名乗る少女はウインクしながら言った。
ボクが呆然としていると、エレナはにっこりと微笑んで言った。
「もしかして、エクセリアの友達?」
「エクセリアを知ってるの!?」
「知ってるもなにも、エクセリアはうちの双子の姉よ」
エレナはボクの体を舐め回すように見る。
「そっかぁー、あいつこんな可愛い子と知り合いだったのかぁ……」
「なっ……なに?」
「いやぁ~、何でもないよ。それより、あなたのお名前は?」
エレナはボクの顔を覗き込んでにっこりと笑う。
「ボクの名前はソアラ。エクセリアは今どこにいるの?」
「う~ん。それはうちもしらな~い。でも、うちが代わりにこの街の警護を頼まれたってわけ!」
エレナは面倒くさそうに口を尖らせている。
「そんなことよりさ! ソアラちゃん! うちとお茶しない? お菓子でもジュースでも、なんなら欲しいおもちゃでも、な~んでもお姉さんが買ってあげる!」
そう言うとエレナは優しい笑顔でボクにウィンクした。
なんか怪しい人だと思ったボクはエレナにビシッと指差し言った。
「初対面でおもちゃを買ってくれるっておかしい! ボクを誘拐するつもりだろ!」
「ちっ……案外勘がいい子ね。この子……」
エレナが目を逸らして舌打ちした。




