魔王様。メイドになるにゃん?4
「ソアラ。ほら、お客様に注文を聞いて!」
エクセリアの声にソアラはビクリと肩を震わせながら、恐る恐る男性の方を向いた。
そして、小さな声で話しかける。
「あの……ご、ご注文はお決まりまりでしょうか? ……にゃん」
「デュフッ! もちろんですとも! 我が輩はメイドさんのハートたっぷりちゅきちゅきオムライスでお願いしまする!」
小太りのメガネを掛けた男性は満面の笑みを浮かべた。
「承りました~。しばらくお待ちくださ~い!」
頭を深々と下げるとエクセリアは逃げるように注文を持っていった。
「あっ! ボクのお客さ……ご主人様だから、ボクが注文を伝えに行く!」
ソアラは慌てて立ち上がると、エクセリアを追い掛けようと走り出した直後、足がもつれて地面に倒れた。
「……ふにゃっ!!」
地面に倒れたソアラをその場に居た全員が見ながら顔を真っ赤に染めている。その中には手で目を隠している者までいる。
ソアラは首を傾げると驚いて戻ってきたエクセリアが叫んだ。
「あんた! パンツ丸見えになってる!!」
「……えっ? うそっ!?」
スカートがめくれて真っ白なパンツが丸見えになっていた。
「デュフッ! じ、純白のお子様パンツとは清純ですなぁ~」
「銀髪紫眼の美少女猫耳ロリっ子メイドだけでも属性モリモリなのに、そこに純白子供パンツ、ドジっ子属性まで追加されるとは、もう最高ですぞぉー!」
慌ててスカートを戻すと、ソアラは羞恥心に顔を真っ赤に染めてその場に座り込んでしまう。
「あんたは席に座って接客してなさい! 注文は私が取ってきてあげるから!」
「……う、うん」
そう言ったエクセリアはソアラの代わりに注文を知らせにキッチンに向かった。
パンツを見られたこともあって、気まずい雰囲気がソアラと小太りのメガネを掛けた男性との間に流れる。
ソアラが膝の上に手を乗せたままうつむいていると、小太りのメガネを掛けた男性が話し掛けてくる。
「猫耳ロリっ子メイドさんのお名前はなんと言うのですか? 教えて頂けませんかなぁ~?」
男性の言葉に、ソアラは戸惑いの表情を見せつつも小さな声で答えた。
「……ソ、ソアラと言います」
「そうですか。素敵なお名前ですなぁ~」
「ありがとう……ボクも気に入ってるんだ……えへへ」
自分の名前を気に入っていたソアラは嬉しそうに笑顔を見せると、そう言った男性を見て安心したのか、次第に緊張も薄れていき徐々にうち解けてきた。
それから少し経って、ご主人様達が注文していた『メイドさんの愛が一杯ちゅきちゅきパンケーキ』と『メイドさんのハートたっぷりちゅきちゅきオムライス』がテーブルに置かれた。




