そのメガネが映すものは

ロサンゼルスに暮らす高校生、レイジとマタサブロウは、血は繋がっていないが、兄弟のように育ってきた。
彼らの父親たちはかつて、神経科学の最前線にいた天才研究者。そしてある日、謎の事故で命を落とした——まるで、何かを隠すかのように。

残された二人の母たちは、優と涼子は、小柄ながらも芯の強い熟女。
彼女たちの優しさに包まれ、レイジとマタサブロウは平穏な日々を過ごしていた。
——そう、「ある気持ち」を胸に秘めながら。

ある夜、彼らは同時に口にする。
「実は……君のお母さんにずっと恋をしていたんだ」

動揺、衝撃、そして始まる運命の歯車。

一方、日本・大阪の超巨大企業「コグノコープス」では、秘密裏に進められる禁断のプロジェクトが最終段階に突入していた。
失われた父たちの研究、夢の続きを追い求める者たち、そして——
「彼らを見つけた」

記憶に隠された「歌」。母への恋。父の死の謎。
すべての真実を映すのは、かつて父たちが作り出した《真実のメガネ》。

——彼らの愛と運命が、いま“禁断の真実”を暴き出す。