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『色プレスマンの苦悩』

作者: 成城速記部

 プレスマンが泉で水浴びをすることにしました。外側を脱いで、中身だけになって、泉に移った自分の姿を見てみると、結構スリムな中身で、半透明ですし、ナイスなバディな感じに見えるのです。一方で、一番下のばねは、ひねりがなく、平凡で、そこが変われば、もっと色プレスマンになれるのにと、我ながら思いました。ちなみに、色プレスマンというのは、カラープレスマンのことではなく、色男、みたいな意味です、

 泉での水浴びを終え、外側を着て、泉から少し行ったところで、原文帳が飛び出してきました。プレスマンは、ペン先が原文帳に触れてしまい、あやうく芯が折れそうになりましたが、ばねのおかげで大丈夫でした。プレスマンは、飛び出してきた原文帳に、少しだけかちんときていましたので、「原文帳だもの」とか、書いてやりました。原文帳を逃がしてやってから、「トンボ鉛筆だMONO」のほうがおもしろかったと後悔しましたが、原文帳はもういませんでした。

 もう少し行ったところで、今度は、プレスマンの芯が飛び出してきました。プレスマンは、一瞬でプレスマンの芯を捕まえ、中身に装填しました。

 もう少し行くと、プレスマンは、激しい腹痛に襲われました。どうやら、中身にプレスマンの芯が詰まってしまったようです。そのくらいでプレスマンが命を落とすことはありませんが、激しい腹痛というからには、痛みが激しいわけで、できれば、こういうことは起きないでほしいものです。もちろん、事が起きてからこんなことを言っても、何の意味もありません。

 プレスマンは、自信がないばねが力を発揮し、自信のあった中身に苦しめられた、と、この世がままならないことを嘆いたのでした。



教訓:容姿を誇れるのは、一瞬のこと。


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