表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/27

【関節外せば大丈夫】

グローリア:外で何かくねくねしてるあれ



グローリア:何?



ユフィーリア:お前の幻覚



エドワード:働きすぎなんだよ寝ろ



エドワード:朝食と称して髪の毛食ってた事実は忘れねえからな



ユフィーリア:生徒たちが世紀末でも見るかのような目でお前のことを見てたぞ



ユフィーリア:問題児のせいってことにしておいたから感謝しろよクソボケ



グローリア:何でここまで罵詈雑言を受けなければならないのか



グローリア:僕は冥王様みたいに興奮しないからね



ユフィーリア:この前ショウ坊が『メスガキに分からせられる本』っていうエロ本を見つけたって言ってたぞ



グローリア:何してくれてんだ



エドワード:言葉責めが好きなクソ変態野郎がよく言うよね



エドワード:甘いよ出直しな



エドワード:テメェにゃドMの道はきつすぎる



グローリア:君は何目線なんだ



グローリア:脱線



ユフィーリア:解散



エドワード:グッナイ



グローリア:集合しろ、給料払わないぞ



ユフィーリア:何だよ



エドワード:何よ



グローリア:外のくねくねした変な物体だってば



グローリア:人間みたいに見えるけど人間じゃなさそう



グローリア:だって関節とか無視して腕とか足とかダバダバ振ってるし



ユフィーリア:お前の幻覚だってば



エドワード:寝たら治るよ



グローリア:幻覚ってことにしないでよ



グローリア:お願いだから同意して



グローリア:怖くなってきた



ユフィーリア:同調を求められても



ユフィーリア:どこで見かけたんだよ、そんなの



エドワード:校庭からは見えないね



グローリア:中庭



ユフィーリア:中庭にそんなのいた?



グローリア:まだいる



エドワード:いるみたいだね



エドワード:行ってみる?



ユフィーリア:そうするか



ユフィーリア:面白そうだし



グローリア:僕でエンタメされているのが凄く癪に障るけど、君たちがいてくれればもう何も怖くない



グローリア:僕、ひとりぼっちじゃないんだ



ユフィーリア:それ次の瞬間、頭食われる奴な



エドワード:学院長、頭食われるの?



グローリア:食われてたまるか



グローリア:こっちだよ



ユフィーリア:本当にいる



ユフィーリア:何あれ



エドワード:腕とか足とか骨ないんじゃないの?



エドワード:じゃなきゃあんな変な動きしないでしょ



ユフィーリア:いや関節外せばいけるいける



グローリア:いくないくな



グローリア:大惨事になるんだよ



グローリア:人ではなくなるんだよ



エドワード:あー、確かに



グローリア:納得しないでいただけます?



グローリア:関節を外した人間じゃない方向で推理しよう



ユフィーリア:シーツとか?



エドワード:煙?



ユフィーリア:どれもしっくり来ないから、集団幻覚ってことで



エドワード:解散



グローリア:幻覚にするなって言ったでしょ



グローリア:ていうか集団幻覚に格上げになっちゃったし



グローリア:君たちも幻覚を見てるってことにならない?



ユフィーリア:いや



エドワード:だって実物を見ちゃったし



エドワード:集団幻覚ってことにした方がまだマシ



ユフィーリア:な



グローリア:洒落にならないんだよ



グローリア:僕、名門魔法学校の学院長だよ?



グローリア:集団幻覚なんか見ましたってなったら生徒に示しがつかないよ



ユフィーリア:髪パスタが何言ってんだよ



ユフィーリア:すでに手遅れだわ



エドワード:学院長「パスタおいしい」



エドワード:実際に食ってるのは髪だわ



ユフィーリア:それを見た未成年組はドン引きしてましたが



グローリア:凄く申し訳ない



グローリア:すでに尊厳なんてなかったんだね



グローリア:これからは早く寝ます



ユフィーリア:何徹したんだよ



エドワード:そんなヘロヘロになるまでよく起きてられるね



グローリア:僕はいつ寝たんだろう



グローリア:覚えてないや



ユフィーリア:目潰しすれば寝るかな



エドワード:首も絞めとく?



グローリア:寝かせようとしてるところ悪いんだけど



グローリア:それ永眠って言わない?



ユフィーリア:大丈夫



ユフィーリア:世の中には都合のいいことに死者蘇生魔法があるから



グローリア:何も大丈夫じゃない



エドワード:ねえ



エドワード:あの白くてくねくねしたの、増えてない?



ユフィーリア:本当だ



グローリア:誰、増やしたの



ユフィーリア:そんな簡単に増えるか?



ユフィーリア:しかも首が凄え曲がる



ユフィーリア:もう真後ろ向いてる



エドワード:凄えなぁ



エドワード:あれは間違いなく死ぬ挙動



グローリア:純粋に推測してないでよ



グローリア:どうするの、増えた分



ユフィーリア:あれどうやったら消えるかな?



エドワード:中庭を焼き払ってみる?



グローリア:却下



ユフィーリア:ダメだって



エドワード:じゃあハルちゃんを呼ぼう



グローリア:何でハルア君が出てくるの?



ユフィーリア:最初に言ったろ、関節を外せばいけるって



ユフィーリア:ハルにやらせる



グローリア:可哀想でしょ、部下に何てことを言うんだ



エドワード:でも、もうハルちゃんが中庭に到着しちゃった



エドワード:ハルちゃん「凄えね!!」



エドワード:ショウちゃん「関節を外さなければ動けないのでは?」



エドワード:ハルちゃん「関節外せばいいの!?」



グローリア:よくないんだよなぁ



グローリア:普通に関節を外して挑もうとするのが間違いなんだよ



ユフィーリア:躊躇いもなく関節を外したよな



ユフィーリア:あれ嵌めるの?



エドワード:まあ、嵌めればいいんじゃない?



エドワード:リリアちゃん先生に怒られそうだけどね



ユフィーリア:泣きながらトドメを刺すんだよな



ユフィーリア:でも異常に治癒力高いから平気だよ多分



ユフィーリア:ほらあんなにぐにゃぐにゃになってもまだ生きてる



エドワード:足とか手とかどうなってんの?



エドワード:再現度高いなぁ



グローリア:気持ち悪い



グローリア:あれ、ハルア君って人間だっけ?



ユフィーリア:疑ってる



エドワード:人間だよ、ちゃんと



エドワード:多分



グローリア:多分って言った!!



グローリア:ねえ、多分って言ったよ!?



ユフィーリア:いや、アタシらも自信ねえんだよ



ユフィーリア:何でぐにゃぐにゃになりながら生きてられるの?



エドワード:俺ちゃんも自信無くなってきた



エドワード:怖いんだけど



ユフィーリア:あ、何かあの白いくねくねした奴が消えたな



ユフィーリア:ハルのぶっ飛び具合についていけなくなったな



エドワード:ざまあみろ



グローリア:どうやって勝ったと思えるんだ



グローリア:ハルア君が人間を辞めたのに



ユフィーリア:いいじゃねえか、幻覚が消えたんだし



ユフィーリア:これでお前も安心して眠れるということで



グローリア:ねえ



グローリア:僕の幻覚だと思いたいんだけど



グローリア:廊下の奥に何かくねくねしたものが見えるんだけど



ユフィーリア:あれ、ハルがやっつけたはずなんじゃねえの?



ユフィーリア:違うわ



ユフィーリア:校舎内に戻ってきたハルだわ



エドワード:あの状態で戻ってきたんだ



エドワード:くねくねっていうか、廊下を這ってる



ユフィーリア:移動できるのは何で?



エドワード:知らん



グローリア:悪夢を見ているみたい



グローリア:嫌だな



ユフィーリア:集団幻覚もおさまったことだし



ユフィーリア:今日はちゃんと早く寝ろよ



ユフィーリア:夜中まで仕事をしていたらハル(関節を外した姿)を派遣させるからな



エドワード:今ならショウちゃん(真っ白な着物姿)も派遣するよ



グローリア:死神とお化けを両方派遣するんじゃないよ



グローリア:早く寝るってば



グローリア:もう眠いし



ユフィーリア:お、じゃあ首をトンッてすれば寝るか?



グローリア:いいことを教えてあげようか



グローリア:それは気絶って言うんだよ



エドワード:ねえ



エドワード:何か白くてくねくねしたものが中庭に3つぐらい出てきたけど



エドワード:あれは何?



グローリア:君の幻覚だよ



ユフィーリア:お前の幻覚だよ



エドワード:集団幻覚、再び



エドワード:お昼寝しよ

《登場人物》


【ユフィーリア】徹夜はしない主義。眠れない時は普通に酒を入れて眠くなったところで寝る。

【エドワード】健康の為に徹夜はしない主義。眠れない時は夜食で腹を満たしてから眠る。


【グローリア】仕事に夢中になって徹夜をしてしまう主義。なので問題児から襲撃されるし、徹夜をしすぎると幻覚も見る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] やましゅーさん、お疲れ様です!! 新作、今回も楽しく読ませていただきました!! 都市伝説の中でもあの「くねくね」がまさか、やましゅーさんの手にかかるとここまで笑えて面白い話になるとはすご…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ