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【ご飯にする? お風呂にする? それとも人形?】

グローリア:誰ですか〜



グローリア:学院長室にビスクドールを置いた馬鹿は誰ですか〜



グローリア:帰ってきた時に心臓が縮みあがりましたよ〜



ユフィーリア:あ・た・し♡



ユフィーリア:ていうか名指しでメッセージを送ってくるから、もう犯人分かってただろ



グローリア:君しかやらないだろ、こんなの



グローリア:何の意味があってあんなの仕掛けたんだ



ユフィーリア:面白いかなって思って



グローリア:君ならそうだと思ったよ



グローリア:僕に人形の趣味はないから捨てるけど



ユフィーリア:人形が悲しむだろ



ユフィーリア:「アタシで遊んでくれないの?」って



ユフィーリア:まあ購買部で投げ売りされてたんだけど



グローリア:絶対に碌なことじゃない



グローリア:ちなみに聞くけど、いくらだったのこれ?



ユフィーリア:1ルイゼ



グローリア:投げ売りどころの騒ぎじゃないんだ



グローリア:在庫処理されてんじゃん



ユフィーリア:だからせめて1ルイゼ分の面白さを提供してくれよ



ユフィーリア:せっかく金出したんだし



グローリア:僕でエンタメをしないの



グローリア:もう捨てたよ



ユフィーリア:何で



ユフィーリア:ひっでえの



ユフィーリア:ショウ坊に見せたら「呪われたアナベル人形みたいだ」って言ってたのに



グローリア:呪いのとかふざけないでほしいんだけど



グローリア:その理屈で言ったら捨てても戻ってくるパターンじゃないの?



ユフィーリア:ただの人形なんだからそんなことねえだろ



グローリア:君がやるんだから碌なことないし、絶対そうなるよ



グローリア:ねえ〜



グローリア:誰ですか〜



グローリア:僕が捨てたはずのビスクドールが学院長室の机の上にあるんですけど〜



ユフィーリア:戻ってきてる笑笑



ユフィーリア:クソウケる



ユフィーリア:まあ戻したのアタシなんですけど



グローリア:犯人は君か



グローリア:何してくれてんの



グローリア:扉開けた時にあのビスクドールと目が合った時の僕の気持ちを考えて?



グローリア:ぴゃあって声が出たよ



ユフィーリア:めっちゃ聞きたかったな



ユフィーリア:聞きにいっていい?



グローリア:ふざけんな



グローリア:あの人形も捨てるからね



グローリア:やだもう、心臓に悪いんだから



ユフィーリア:笑ったわ



ユフィーリア:1ルイゼ分の笑いはあったかな



グローリア:また魔法で捨てたビスクドールを用務員室に戻さないでよ



ユフィーリア:分かった分かった笑笑



グローリア:分かってないよね



グローリア:ねえ〜!!



グローリア:またビスクドールが戻ってるんだけど〜!!



グローリア:ちゃんとゴミ捨て場に置いてきたのに戻ってきてるんですけど〜!!



グローリア:君でしょ絶対に〜!!



ユフィーリア:アタシじゃねえよ



ユフィーリア:冤罪冤罪



ユフィーリア:アリバイあるからな



グローリア:嘘つけ



グローリア:転送魔法で戻したんでしょ



グローリア:僕は知ってるんだからね!!



ユフィーリア:本当に知らねえよ



ユフィーリア:アタシじゃねえってことは言える



ユフィーリア:エドとアイゼが証明してくれる



グローリア:じゃあ何、人形が歩いて戻ってきたって言うの?



グローリア:あり得るな



グローリア:怖……



ユフィーリア:クソウケる



ユフィーリア:人形に呪われてやんの



ユフィーリア:楽しくなってきたから秘蔵の大吟醸酒開けちゃった



ユフィーリア:いいぞもっとやれ



グローリア:面白がりやがって



グローリア:君が元凶じゃないか



グローリア:何とかしてよ



ユフィーリア:名門魔法学校の学院長なんだから、自分で何とかしろよ



ユフィーリア:アタシは協力しねえ



グローリア:君の魔眼は何の為にあるんだ



ユフィーリア:お前の為に使ってやるつもりは砂粒ほどもねえよ



グローリア:畜生



ユフィーリア:お



ユフィーリア:朗報だ、グローリア



ユフィーリア:戻したのはショウ坊がやったらしい



グローリア:ショウ君かい!!



グローリア:僕凄く悩んでたのに!?



ユフィーリア:だははって声出た



ユフィーリア:グローリアがゴミ捨て場にビスクドールを捨てたのを見たらしい



ユフィーリア:アタシが買ってあげたのに、粗末に扱うのが許せなかったんだとよ



ユフィーリア:優しいお嫁さんに育って……



グローリア:優しいか?



グローリア:ふざけないでくれるかな



グローリア:君の仕業じゃないって分かった時に「きょんッ」って声が出たんだよ



ユフィーリア:録音しにいっていい?



グローリア:何度ふざけんなって言わせるつもりなの?



グローリア:洒落にならないんだよ



ユフィーリア:お前意外とホラー耐性ないんだな



ユフィーリア:指差して笑うしかねえわこれ



ユフィーリア:問題児全員にお前の痴態を共有しちゃお



グローリア:するな



グローリア:本当にもう捨てちゃお



グローリア:ぐるぐる巻きにすればいいでしょ



ユフィーリア:これで戻ってたら笑うしかねえわ



ユフィーリア:酒なくなったな



ユフィーリア:買いに行こう



グローリア:それでゴミ処理場から拾って学院長室に置いたら怒るからね



ユフィーリア:エドも一緒にいるから大丈夫だよやらねえよ



グローリア:本当に?



グローリア:怒るからね、本当に



グローリア:やるんじゃないよ



ユフィーリア:えー、今日の酒どうしよ



ユフィーリア:たまには甘いの飲もうかな



ユフィーリア:果実酒にしちゃおうかな、林檎の奴



グローリア:ねえ〜



グローリア:戻ってきたんですけど〜



グローリア:ぐるぐる巻きの状態で戻ってきたんですけど〜



グローリア:今度は誰ですか〜



グローリア:連れてきたのは誰ですか〜



ユフィーリア:酒吐いた



ユフィーリア:エドの股間が濡れたわ



ユフィーリア:本格的に呪いの人形じゃん



グローリア:君はアリバイがあるとして、また未成年組?



グローリア:ショウ君かハルア君のどっち?



ユフィーリア:聞いてみたらハルみたいだな



ユフィーリア:「あれ学院長の人形さんじゃないの!?」って言ってる



ユフィーリア:ナイス、ハル



グローリア:笑い事じゃないんだよ



グローリア:ぐるぐるの簀巻きになった状態で学院長室に戻ってきた人形と目が合った僕の口から「ぽぷッ」って声が出たよ



グローリア:心臓が止まったら君に学院長をお願いするからね



ユフィーリア:何でだよ



ユフィーリア:そこは副学院長だろ



グローリア:彼に任せたらトラップ学院になるよ



グローリア:色んなところが全自動になる



グローリア:床とか動くんだ



ユフィーリア:スチームパンク……



ユフィーリア:それはそれで面白そうだな



ユフィーリア:副学院長を学院長にしてみるか



グローリア:やるなっての



グローリア:仕方がないな



グローリア:これ燃やすか



グローリア:燃やせば誰も持って帰れないでしょ



グローリア:そうだ、そうしよう



ユフィーリア:あーあ、ついに燃やされんのか



ユフィーリア:楽しかったな、いっぱい笑えたし



ユフィーリア:次は何で笑おうかな



グローリア:本当に止めて、何するつもりなんだ



グローリア:あー、燃えてる燃えてる





【燃えているビスクドールの写真】





グローリア:ちゃんと燃やしたよ



ユフィーリア:可哀想に



ユフィーリア:恨むならそこの馬鹿を恨めよ



グローリア:嫌なことを言わないでくれる?



グローリア:洒落にならないから



ユフィーリア:はー、これで戻ってたら面白いんだけどな



グローリア:滅多なことを言わないで、燃やしたじゃん



グローリア:ねえ〜



グローリア:ねえ誰ですか〜



グローリア:焼け爛れた人形が戻ってるんですけど〜



グローリア:誰がやったんですか〜



ユフィーリア:問題児じゃねえのは確か



ユフィーリア:全員用務員室にいるよ



グローリア:じゃあもう呪いの人形じゃんこれ



グローリア:学院長室が乗っ取られるんだ



ユフィーリア:ハルが「あの人形が学院長室に連れて行ってほしいって言うから連れて行ったんだよ!!」って言ってる



ユフィーリア:呪いの人形ですね



グローリア:ユフィーリア



グローリア:お祓い



ユフィーリア:もう少し笑っとこう



ユフィーリア:副学院長にも会ったから共有しとくね



グローリア:この野郎

《登場人物》


【グローリア】人形は別に平気だが、ビスクドールが何の予備動作もなく部屋にいたら驚く。視線が気になっちゃって眠れなくなるタイプ。

【ユフィーリア】投げ売りされてたビスクドールを面白そうだから買い、学院長室に放置した。抱きしめ癖があるので人形があるなら壊れるまで抱きしめながら寝るタイプ。

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