【ラジオ☆みらくるヴァラール・復刻版】最終回
エドワード「帰っていい?」
ユフィーリア「冒頭で?」
エドワード「じゃあせめて違う人を寄越してよぉ」
ユフィーリア「未成年組は山へ芝刈りに、南瓜頭の美人さんは植物園で茶をしばいてるよ」
エドワード「クソがよ」
ユフィーリア「そんなに悪態を吐いても無駄です。今回のラジオ☆みらくるヴァラールのゲストはコイツだ!!」
アッシュ「おい馬鹿息子、テメェ何で俺の時だけやる気ねえんだよ」
エドワード「身内だからに決まってンだろ」
ユフィーリア「はい、そんな訳で本編での登場機会は一切なしのアッシュ・ヴォルスラムです。拍手!!」
エドワード「早く終わらせてくれ」
ユフィーリア「お前の人生を?」
エドワード「この放送だよぉ!!」
アッシュ「いつもこんな感じか?」
ユフィーリア「やる気のなさは過去2番目ぐらいですね」
アッシュ「それでも2番目かよ」
ユフィーリア「1番目は八雲のジジイです」
エドワード「あれに比べればマシかぁ」
ユフィーリア「急にやる気になるなよ、天変地異かと思うだろ」
エドワード「ほら自己紹介しろクソ親父」
アッシュ「いつからそんな口を利くようになった、クソ息子がよ」
ユフィーリア「自己紹介しねえならこっちで適当にやっとくぞ。えーと、子煩悩パパ会員No.2のアッシュ・ヴォルスラムっと」
アッシュ「何だよ子煩悩パパって!?」
ユフィーリア「我が子大事だろ。はいそろそろタイトルコール行くぞ」
復刻放送『アッシュ・ヴォルスラムについて!!』
ユフィーリア「この放送ではゲストの掘り下げをしていきます」
アッシュ「悪意ある放送の始まり方だな、おい」
ユフィーリア「正直なところ、完璧に予定外だったからな」
エドワード「何で予定外のところで出てくるのぉ?」
ユフィーリア「放送作家のサービス精神」
アッシュ「サービス精神で俺は何枚も写真を撮られたってのか。あんな格好までして……」
エドワード「ねえユーリぃ、父さんに何やったぁ?」
ユフィーリア「人聞きの悪いことを言うなよ、エド。ただお写真をパシャパシャと撮影したぐらいだよ。あとで出すって」
エドワード「面倒くさいからとっとと情報を出してとっとと帰ってもらおうねぇ」
アッシュ「おいコラ」
ユフィーリア「それではまずはこちらの情報から、ドドンとな」
アッシュ・ヴォルスラム
年齢:享年38歳
職業:冥府総督府獄卒課 課長
趣味:筋トレ、ランニング
特技:狩猟、マラソン、彫刻
特記事項:本編でしっかり死んだ、エドワードの実父
アッシュ「最後」
ユフィーリア「しっかり死んだとか書かれてる」
エドワード「確かに死んだねぇ。死んだところをまともに書かれた人じゃないのぉ?」
ユフィーリア「親父は書かれてないし、親父さんもか。ちゃんと死んだ描写があるのは今のところアッシュの旦那ぐらいだな」
エドワード「ていうか享年だよぉ。父さん、その面で38歳って本気?」
ユフィーリア「サバ読みとかしてねえか?」
アッシュ「出来ると思うか?」
エドワード「無理だねぇ」
ユフィーリア「無理だな」
アッシュ「つーか全身毛むくじゃらに『その面で38歳』とか喧しいわ。獣人と人間だと老け方が違って見えるんだよ」
ユフィーリア「でも純粋な獣人だから年齢も人間とかけ離れてるだろ」
エドワード「俺ちゃんは人間寄りだけどねぇ」
アッシュ「テメェ、何歳になった?」
エドワード「31歳」
ユフィーリア「お、だいぶ近くなってきたな」
アッシュ「大きくなったなぁ……」
ユフィーリア「泣き出した」
エドワード「だから子煩悩パパ会員No.2とか言われンだよ」
アッシュ「うるせえ、テメェなんかどうでもいいやい」
ユフィーリア「泣きながら言われても説得力がまるでない」
エドワード「どっちなのぉ」
ユフィーリア「察せ」
エドワード「触れないでおくぅ」
ユフィーリア「さて、アッシュの旦那の掘り下げだけど。残念ながら掘り下げるほど話がねえな」
アッシュ「だろうな」
エドワード「悲しいことにねぇ、殺す為に生まれたばっかりにぃ」
アッシュ「最初から殺される予定だったから、まさか冥府総督府の関係者で再登場できるとか思ってねえんだわ。こっちもこれに関しては完全に想定外だよ」
ユフィーリア「冥府総督府って言えば親父さんしか出てこねえもんな」
エドワード「出てこれてよかったねぇ」
アッシュ「よかねえんだよな、オルトの奴から実験台にされまくるし。大体が巻き込まれるんだよ」
ユフィーリア「でもアッシュの旦那は魔法兵器をぶち壊して親父に怒られてるよな」
アッシュ「ぐうの音も出ねえ」
エドワード「父さん何やってんのぉ。馬鹿力なんだからもっと魔法兵器は繊細に扱いなよぉ」
ユフィーリア「お前、この前副学院長が組み上げた転写機を壊してたよな」
エドワード「壊れてたんだよぉ」
ユフィーリア「壊してんだよ、掴んだ瞬間に握り潰してんじゃねえ。副学院長の悲鳴はうるせえんだよ」
アッシュ「テメェも大概じゃねえか」
エドワード「どこかの脳筋馬鹿の血を色濃く引いたかねぇ」
アッシュ「ンだとアホ長男が」
エドワード「何よぉ、やるってのぉ?」
ユフィーリア「ここで喧嘩したら親子揃って尻に氷柱をぶっ刺すからな」
アッシュ「命拾いしたな」
エドワード「次喧嘩を売ってきたら噛み殺してやるよぉ」
ユフィーリア「これが親子の姿だよな。うんうん、理解できる理解できる」
エドワード「しみじみ呟いてんじゃないよぉ、ユーリ。お前さんだってオルトさんと喧嘩をすることぐらいあるじゃんねぇ」
ユフィーリア「お前らより素早く互いに手を出してるな」
アッシュ「他人のことを言えねえじゃねえか」
ユフィーリア「なんとでも言え」
エドワード「はい、じゃあ次の情報だよぉ」
好きな食べ物:熊肉、猪肉
苦手な食べ物:辛いもの(少しの香辛料もダメ)
性癖:尻の大きい女
行ってみたい場所:特になし
家族構成:妻、長男、次男、長女
前職:狩人
最近やらかしたこと:オルトレイが開発中の魔法兵器をうっかり壊した
誕生日:9月12日
誰にも言えない秘密:エドワードに内緒で縁談が進んでいた、流れたけど
エドワード「は?」
ユフィーリア「縁談?」
アッシュ「昔は早い段階から許嫁とか作っとくのが当たり前だったんだよな」
ユフィーリア「あー、何か分かる気がする」
エドワード「だからって何で言ってくれないのぉ?」
アッシュ「そりゃテメェ、お相手の家が『人間みたいな見た目の奴はナヨナヨしてそうだから嫌だ』って言うから」
ユフィーリア「どーこがナヨナヨだよ、見ろよこの筋肉ゴリラをよ」
エドワード「狼さんですぅ」
ユフィーリア「喧しいわ筋肉ゴリラ。文句あるのか」
アッシュ「凄えな、俺を怒る時のオルトに似てる」
エドワード「こんな圧がかかるのぉ?」
アッシュ「圧がかかるってもんじゃねえ、下手すりゃ首を刈り取られるんじゃねえかって錯覚に陥るんだよ」
ユフィーリア「親父だってそこまでしねえだろ」
アッシュ「いいや、やる。相手はあのエイクトベル家だぞ、頭のいい戦闘狂とか言われてんだぞ。敵う訳がねえだろ」
ユフィーリア「旦那も弱腰になるなよ。その筋肉は見掛け倒しか」
エドワード「分かる」
アッシュ「だろ?」
エドワード「ユーリも怒ると首どころか全身の皮を剥がれるんじゃないかって勢いの圧をかけてくるよぉ」
ユフィーリア「失礼だな。裸にひん剥いてルージュの前に放り出してやろうとは思うけど、皮まで剥がねえよ」
エドワード「ほらやるじゃんねぇ」
アッシュ「しかも最悪の方向にな」
ユフィーリア「はいはい、もういいもういい。次だ次」
エドワード「俺ちゃんたち銀狼族は狩猟が得意だから全員狩人をやってたよぉ」
アッシュ「繁殖しすぎて危険な魔法動物の駆除とかな。熊とか猪、鹿だと食えるから持って帰るし」
ユフィーリア「なるほどな。一応はちゃんと金銭を稼いでたって訳か」
アッシュ「自給自足で食っていける訳がねえんだよな」
エドワード「そりゃ食べ物は自給自足できるけどねぇ、問題は日用品よねぇ」
アッシュ「麓まで買いに行かなきゃいけねえしな。かと言って、買いに行った矢先で獣人差別に遭って街に入れてもらえなかったりしたし」
エドワード「そうだっけぇ?」
ユフィーリア「アッシュの旦那は人望があるから入れてもらえそうだけど」
アッシュ「俺はその辺り苦労したことねえよ、俺はな」
ユフィーリア「ああ、他か」
アッシュ「神の薄い血が流れてるのが自慢の連中だ、横柄な態度で騒ぐものだから門前払いをされんだよ。話し合いだって出来るだろうによ」
ユフィーリア「こういうところが族長一族って感じがするよな」
エドワード「ね。キクガさんとオルトさんと一緒にいる時ははっちゃけるのにねぇ」
アッシュ「巻き込まれてんだよ」
ユフィーリア「さて、お楽しみの写真の時間だぞ」
エドワード「あれぇ? 写真がないよぉ」
アッシュ「俺が苦労して撮影した奴はどこに行ったんだよ」
ユフィーリア「かもーんぬ」
エドワード「誰を呼んだ」
ユフィーリア「特別ゲスト」
アンドレ「とーちゃのおしゃしんもってきたよー」
エリザベス「きたよ」
アッシュ「アンドレ!? エリザベス!?」
エドワード「2人だけで来たのぉ?」
アンドレ「ちあうよ」
エリザベス「おるちゃん」
オルトレイ「ぶーい」
アッシュ「テメェ、あとでお話しような」
オルトレイ「そうなったら魔法兵器を壊した時のことを反省させるぞ、アホ狼」
アッシュ「くうーん……」
エドワード「父さんも大概」
アンドレ「おねちゃ、どーじょ」
エリザベス「えらい?」
ユフィーリア「偉いぞ、アンドレとエリザベス。なでなでしちゃおう」
アンドレ「えへへへへ」
エリザベス「えへへへへ」
ユフィーリア「うん、可愛い」
エドワード「俺ちゃんの弟と妹だよぉ? 可愛くない訳なくない?」
ユフィーリア「さて、妄言も程々にして写真を大公開」
エドワード「おい」
ユフィーリア「お、イケおじって奴か」
エドワード「あらぁ、ほんとぉ」
ユフィーリア「アンドレ、エリザベス。これお父さんだよ」
アンドレ「とーちゃ?」
エリザベス「おひげひげ」
アンドレ「ひげひげ」
エリザベス「とーしゃ、ひげひげ」
ユフィーリア「髭だって」
オルトレイ「オレの調合した魔法薬はちゃんと機能しているぞ」
エドワード「これ調合したのオルトさんだったんだねぇ」
オルトレイ「アホ娘からいきなり『獣人を人間に変える魔法薬を調合してアッシュの旦那にかけてこい』って言われたから楽しませてもらったぞ」
アッシュ「楽しむなよ」
ユフィーリア「お、残念ながらお時間が来ましたな」
エドワード「復刻放送も楽しんでもらえたぁ? よかったら感想を聞かせてねぇ」
アッシュ「疲れた」
エドワード「お前じゃない」
オルトレイ「おチビチビズ、ばいばーいって言ってやれ」
アンドレ「ばいばーい」
エリザベス「ばい」
ユフィーリア「じゃあな視聴者。最近寒いからあったかくして過ごせよ」
《舞台裏》
ユフィーリア「いやー、久々のラジオも楽しいな」
エドワード「俺ちゃんは疲れたけどねぇ」
アッシュ「勝手に疲れてんじゃねえやい」
エドワード「うるさいな」
アンドレ「にちゃ、あしょぼ」
エリザベス「あそぼ」
エドワード「いいよぉ、何して遊ぶぅ?」
ユフィーリア「弟と妹にはデレデレなの何なの?」
エドワード「ユーリ、あとで校舎裏ねぇ」
ユフィーリア「怖」




