【命乞いの数だけ言い訳がある】
ユフィーリア:エド
ユフィーリア:集合
エドワード:うい
ユフィーリア:集合までに5秒か
エドワード:10秒以内には取れたでしょ
ユフィーリア:まあ合格
エドワード:要件は?
ユフィーリア:中庭の木を間引くから手伝え
ユフィーリア:器具は副学院長から借りた
エドワード:うい
エドワード:すぐ行く
ショウ:ユフィーリア、何で俺ではなくて真っ先にエドさんを頼るんだ
ショウ:俺でも木を間引ける
ショウ:貴女のことを手伝えるぞユフィーリア
ショウ:ユフィーリア
ショウ:ユフィーリア?
ショウ:どうして返事をしてくれないんだユフィーリア
ショウ:お手伝いするぞ
ショウ:燃やせばいいのだろう? 簡単な話だ
ショウ:ユフィーリア
ショウ:(´;ω;`)
ユフィーリア:ショウ坊
ショウ:ユフィーリア!!
ショウ:やはり俺のお手伝いが必要か!?
ユフィーリア:早いんだよ、文章を送ってくるの
ユフィーリア:説明するからステイ
ショウ:くうーん……
ユフィーリア:間引いた木は薪に加工するから燃やされたら困る
ユフィーリア:あとショウ坊の細腕だと薪割りに適さない、ノコギリもまず危ない
ユフィーリア:間引く為の資格もない
ユフィーリア:結論、今回は力仕事だからエドの出番だ
ユフィーリア:お分かりいただけたか?
ショウ:エドさんの首と俺の首を入れ替えれば、俺はユフィーリアをお手伝いできるか?
ユフィーリア:どうしてそうなった?
ユフィーリア:最近、ハルに思考回路を洗脳されてるのか?
ユフィーリア:お前らは部品単位で交換できる訳じゃねえのよ
エドワード:ついた
エドワード:何かショウちゃんがハルちゃん化してきてんだけど
ユフィーリア:ようこそ犠牲者
ユフィーリア:楽しい労働の始まりだよ
ショウ:エドさん、身体ください
ショウ:ユフィーリアに頼られます
エドワード:その理屈で言ったら俺ちゃんはユーリに愛されちゃうけどいいの?
エドワード:隙あらば乳首を狙ってくるんだぞ、この魔女
エドワード:やめときな
ショウ:乳首ぐらいがナンボのもんじゃい
ショウ:ご褒美です
ユフィーリア:ショウ坊、今から5分後にお茶持ってきて
ユフィーリア:お茶の種類は任せる
ショウ:とびきり美味しいのを入れて持っていく
ショウ:楽しみにしていてくれ
エドワード:お嫁さん使いが上手になってきたね
ユフィーリア:こうでも言っておかねえと本気でお前を殺しにかかるだろ
ユフィーリア:お前をいいように使える下僕に育てるのに何年かかったと思ってんだ
エドワード:下僕て
エドワード:せめて忠犬にして
ユフィーリア:いいのかそれで?
ユフィーリア:とっととやるぞ
ユフィーリア:グローリアの奴に「やらなきゃ減給」って言われたから
エドワード:珍しくやる気を見せたけど何が原因?
ユフィーリア:最近、食堂の厨房にあるピザ窯を新調したらしい
ユフィーリア:薪を作るついでに使っていいって
エドワード:今夜はピザパーティーだぜ
エドワード:気合い入るね
ユフィーリア:それじゃあ行ってみよう
〜5分後〜
ショウ:ユフィーリア、そろそろお茶を持っていくぞ
ショウ:あとエドさんとの会話を覗き見してしまった
ショウ:買い物ならハルさんとアイゼさんで行ってきていいか?
ショウ:ピザの具材を買いたい
ショウ:異世界文化『照り焼きチキンピザ』とか実践するんだ
ショウ:ユフィーリア?
ショウ:ユフィーリア、何かあったのか?
ユフィーリア:ショウ坊
ショウ:何だ?
ユフィーリア:木を切ったら悲鳴が上がるのってやっぱりホラーだよな
ショウ:よくあるホラー話だな
ショウ:木で首を吊って自殺をすると、怨念が木に取り憑いていたりするものだからな
ユフィーリア:中庭の木を切ったらさ、悲鳴が上がったんだよ
ユフィーリア:ぎゃーってさ
ユフィーリア:2人揃ってノコギリ投げ出すよな
エドワード:切ったところから血が出てるんだけど
エドワード:これってトマトジュースだったりする?
ユフィーリア:ちゃんと血生臭いだろ鼻機能してんのか
エドワード:現実逃避したかった〜
ショウ:気にせず切ってしまえばいいのでは?
ショウ:木が命乞いをしているんだ
エドワード:草
エドワード:どうしよう、それで納得しちゃった自分がいる
ユフィーリア:命乞いの表現いいな
ユフィーリア:切っちまうか
ユフィーリア:今度は「切らないでえええええええ」って叫び始めた
ショウ:ほら命乞いではないか
ショウ:木の数だけ命乞いが聞けるぞ
ユフィーリア:問いかけたら答えてくれるかな
エドワード:俺ちゃんギコギコするからやってみなよ
ショウ:楽しそう
ショウ:聞いてみたいな
ユフィーリア:命乞いしたな
ユフィーリア:「き、切らないでくれたらお花を咲かせます!!」
ユフィーリア:お前の咲かせる花はラフレシアみたいに臭えんだよ
ショウ:間引かれて当然
ショウ:判決、死刑
ユフィーリア:執行じゃー
エドワード:執行じゃー
ユフィーリア:倒れたら大人しくなったな
ユフィーリア:もう1本ぐらい行けそう?
エドワード:これはいけるね
エドワード:次もまた悲鳴が聞こえてきたな
ショウ:次はどんな命乞いを聞かせてくれるんでしょうね?
ショウ:今からワクワクしちゃうな
ショウ:お茶もうすぐで持っていくぞ
ユフィーリア:次の奴、ギコギコしてたら「食べないでください!!」って言ってたな
エドワード:食べはしないよね
エドワード:お前を燃やしてピザは作るけど
ユフィーリア:「食べないでください、美味しくないです!!」
ユフィーリア:樹液が美味いのかと思ったら出てきたのは真っ赤な血なんだよ
エドワード:それで「美味しくないです」なんて当たり前のことがよくほざけたなって
ショウ:美味しくないと言うならせめて樹液でも出せと
ショウ:色々おかしい
ユフィーリア:何だここ、喋る木のオンパレードか?
ユフィーリア:食ってもいいんだぞこっちは
エドワード:食えるよ
エドワード:飢えた時は木の皮をしゃぶるとよき
ショウ:何にもよくない
ショウ:とりあえず何も良くないのは分かる
エドワード:ショウちゃんだってお腹減った時は蝉を食おうとか考えたじゃんね
エドワード:他人のことは言えない
ショウ:考えただけであって、実行に移したことはないです
ショウ:実際に食べたエドさんの方がまずい
エドワード:論破されちゃった
エドワード:腹いせで木を切っちゃお
ユフィーリア:悲鳴がさらにうるさくなるし血もドバドバ出てくるんだけど
ユフィーリア:腹いせでギコギコするな
ユフィーリア:「えーん」って子供みたいに泣いてるんだよ
ショウ:木が?
ユフィーリア:木が
ユフィーリア:倒れたら大人しくなったけども
エドワード:お腹減ってきたな
エドワード:もう1本いく?
ユフィーリア:だな
ユフィーリア:ラストいっぽーん
エドワード:まーたうるせえ木だな
エドワード:3回連続だよ
ユフィーリア:ちったぁ大人しくしてろよ
ショウ:また悲鳴か?
ショウ:なんて?
ユフィーリア:「お姉さん綺麗ですね!!」ってあからさまに褒めてきたな
ユフィーリア:嬉しくないな
エドワード:ユーリが無心になって木をギコギコしてるよ
エドワード:お目目が死んでんのよ
ショウ:ユフィーリアは綺麗だぞ
ショウ:俺の自慢の旦那様だからな
ユフィーリア:やだ嬉しい
エドワード:おい
エドワード:誰が木を凍らせろって言ったよ
エドワード:ノコギリごと凍ってるし
ユフィーリア:褒められたからつい
ユフィーリア:休憩のあとに再開するか
ユフィーリア:木から「……して……殺して……」って聞こえるから、あとで殺してやるとして
ショウ:お茶持ってきたぞ
ユフィーリア:わあい
エドワード:わあい
《登場人物》
【ユフィーリア】このあと薪を使ってピザパーティーを開く予定の魔女。ピザで好きなのはたくさんの具材が載っている系のもの。
【エドワード】林業の資格もちゃんと持っている。副学院長に作ってもらった『チェーンソー』なる魔法兵器を使っていたら何故か生徒に泣かれた。ピザで好きなのはサラミが載った奴。
【ショウ】最近、エドワードと身体を交換すればユフィーリアに頼りにされるのではないかと画策する。ピザはあまり食べたことないのだが、食べてみたいのはチーズがたっぷり載って蜂蜜をかけて食べるあれ。




