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蛇は、意地でも笑うもの、けっして涙を、流さない

作者: 秋葉竹



好きな小さな白い花の香り

写真じゃわからないよね

それなのにそれが

なぜか鼻をつき、香って来て、ね

(あ、花と鼻を掛けてるわけやないで?)

まるで透明な約束をした夜みたいな

つうじ合えてる一夜があった


君の声が聴こえたんだ

(むろん、甘ったるい、肉声で、やで?)


あの漫才の人になら

ちょっと、なにいってるか、わからないんですけど

とか言われちゃうよね


その花が

その小さく可憐な花びらに受けた

過去の、現在の、

(そして、未来のもそうだと思うんやけど)

どんなささやかな傷にも

やさしさゆえの

目にはみえない痛みがあるという

それだから、

なんだ

そんな

うつむいた、

白い花が、大好きなんだ


そして

白い花という

擬人化をもうやめるけど、

(って、放棄、

もはや、詩人にあるまじき、やね?)

宝石に憧れる《君》が、好き。


宝石

そんな

人間でなく

動物でなく

生物でさえない

存在としての美しさの


けっして怒らない

けっして泣かない

けっして笑わないそんな美しさの


ただ美しいという価値でしか

生きられない

(鉱物だから生きてないという話は

置いておいて、やね?)

美しさに

憧れる気持ちを。


愛なら愛と名づけて、愛する。


この、

お堅い鎧みたいな嘘

を、

今夜も満月をみあげて

哀しい遠吠えをする狼みたいな

透きとおる孤独さ

(おーっ!詩人の比喩、やね?)

突き通すというからさ


嘘でも愛と認めて欲しい、


そしてそんなやさしさに甘えている

僕のことを

かんがえて、欲しい

かんがえたあとで、僕を、あゝ、

愛してほしい

温めてほしい

僕と、

遊んでほしい

と渇望するのは、

きっと、地を這う蛇の、

不遜なわがまま、だよね。


(せやな〜、しみじみ、せやな〜って、思うわ)












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