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魔法少女と進める世界征服  作者: 北斗拳士郎
三章 復讐のローレライ
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モードチェンジ

 起き上がったマーマレードにはアプリコットの射撃による弾丸と、壁に激突した際にできたであろうかすり傷が少しあるものの平然としているように見える。


「うふふ。マーマレードちゃん、コンバットモードにモードチェンジよん」


 ドクターはマーマレードにモードチェンジを命令しながら指を鳴らした。するとマーマレードの背中に付いていた翼のような物が広がる。翼のようだったそれはマーマレードの背中から外れると、一枚一枚の羽のように飛び散った。その羽が多数の刃となり鋭い爪のように変形すると、マーマレードは手の甲にそれを装着した。


「うふ。マーマレードちゃんの機械甲冑に付いていた翼はただの飾りじゃないわよん。状況に応じて変形させることでいろいろな戦い方ができるの。さっきまでは通常モードだったから空くんの戦い方とそんなに変わらなかったのだけれど、ここからは同じようにはいかないわ」


 爪を装備したマーマレードは再び身構えると機械甲冑で加速し、アプリコットに向かって突進する。


「例え武器を手にしてモードチェンジをしたとしても、今までのようにただ加速して向かってくるというだけなら自分には通用しませんよ!」


 アプリコットは手にした二丁のサブマシンガンで再び連射を行う。


「うふふ。甘いわよ。さあマーマレードちゃん、ディフェンスモードにモードチェンジするのよん」


 マーマレードはドクターのモードチェンジの声に反応をすると、手の甲についていた鋭い爪はまた違う形状へと変化をする。その形はマーマレードの左手の平を中心に多数の羽が放射状に広がっていた。

 アプリコットから放たれた多数の弾丸はマーマレードの突進を阻む弾幕となる。マーマレードが再び弾幕に突っ込むように見えた瞬間、マーマレードの左手の平が青く光った。その青い光は放射状に広がった羽と羽を繋ぎ、マーマレードの正面で薄く青色を帯びた透明な光の壁のようになっていた。

 マーマレードはその光の壁を盾のように自分の前に構えると、弾幕を気にせず勢いをそのままに突進する。

 アプリコットの放った多数の弾丸がマーマレードの光の壁へと命中する。しかしその光の壁に阻まれ、一発も弾丸がマーマレードに命中することはなかった。そしてマーマレードは光の壁を構えたままアプリコットに正面から衝突した。


「グワアァァァッ!」


 マーマレードの突進を正面からまともに受けたアプリコットは吹き飛ぶと、先程のマーマレードのように部屋の壁へと激突する。


「うふふ。確かに学習はしているようだけれど、そうじゃなければ以前の空くんとの戦いを思い出すかのような見事な吹っ飛びっぷりじゃないの。この光の壁はただの壁じゃないわ。普通の銃弾では簡単にこの壁を貫くことなんてできないのよん。ちなみにこの光の壁なのだけれど、今の山田ちゃんなら正体に気付くことができるんじゃないかしら」


 ドクターはこちらを見ると私を試すかのようにそう言った。確かに今の私にはマーマレードの光の壁の正体には心当たりがあった。


「……多分魔法かな。マーマレードの光の壁は私がこの前、ドクターに使えるようにしてもらった魔力を変換する魔法なんだと思う」


 マーマレードが光の壁を出した時、実際に魔力を感知することができた。その他にも僅かにではあるが、先程から形状を変化させている機械甲冑の翼からも魔力を感じる。


「うふ。その通りよん。アタシの魔力を魔石に込めているのだけれど、それを電池のように使うことでちょっとした魔法を発動できるようになるの。以前に空くんとの戦いで使っていたアプリコットちゃんの電撃もこれを利用しているわ。それと恐らくこちらにも気付いているのでしょうけれど、マーマレードちゃんの翼にも魔力が関係しているのよん」


 ドクターがマーマレードの装備と魔力の関係について説明をする。

 マーマレードが装備している翼のような部分だが、ドクターがいた魔法の世界に存在している魔力の流れや強さによって性質を変える魔法金属で出来ているらしい。その金属に先程ドクターが言っていた魔石に込められた魔力を使って変化をさせているようだ。


「さすが、自分をベースに改良して作られたというだけはありますね。正直、なかなか手強い相手ではあります」


 ドクターの説明が終わると同時に、壁際まで吹き飛ばされていたアプリコットはいつの間にか起き上がっていた。


「――しかし! 何も変形できるのはそちらだけではありませんよ! トランスフォーム!」


 アプリコットが叫ぶと人型の姿から変形を始める。その姿は以前、鋼鉄の心臓との戦いの後に一度見た執事服を着た馬のような姿へとなる。


「さあ! ここから自分の本気をお見せいたします!」


 変形を終えたアプリコットをよく見てみると、その姿は以前とは少し違い額から一本の角のような物が生えていた。


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