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魔法少女と進める世界征服  作者: 北斗拳士郎
三章 復讐のローレライ
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意外な二人の共通点

 エリーちゃんと五十嵐さんの間に挟まれた私もそのまま暫く話を聞いていた。彼女の話を聞いているうちに少しずつ慣れてきたのかエリーちゃんも私の背後から離れて出てきて、私の制服の袖を引っ張り何かを訴えかけるような目で私の顔を見上げる。恐らくエリーちゃんも五十嵐さんに何か言いたいことがあるのだろう。しかしどこで話せばいいのかタイミングが掴めないでいるのではないだろうか。うん、私もタイミングを掴めそうにない。

 そのまま五十嵐さんの話している様子を眺めているとエリーちゃんと彼女の目が合う。すると五十嵐さんはエリーちゃんの何かを言いたそうにしている様子を察したようだった。


「あら……わたくしばかりお話してしまって申し訳ありません。悪い癖だとはわかってはいるのですが……わたくしは元々、人間関係は不器用な方でして……どうしても相手の方にわたくしのことを知ってもらってから仲良くなりたい。そう考えてしまうのです」


 五十嵐さんはそう言うと、私の背後から出てきたエリーちゃんに近づく。私より背の高い五十嵐さんは少し屈んでエリーちゃんと視線の高さを合わせると恥ずかしそうに顔を赤らめ苦笑いをする。


「……風音お姉さんのこと、たくさん教えてくれてありがとうなのです。私は最近まで歳の離れた人としか接する機会がなかったので、特に同年代の初めての人とはうまく話せないことが多いのです。私も風音お姉さんのように自分のことをもっと話せたらいいのですが。それはさておき、風音お姉さんは紅茶がお好きなのですね。私も母がイギリス人で少し前までイギリスに住んでいたこともあってよく飲んでいたのです。でも今はいろいろとありましておじいちゃんとこちらに住んでいるのですが、おじいちゃんがあまり紅茶を飲まないので私も飲むことが少なくなってしまったのです。一応、知り合いに紅茶も扱っているカフェのマスターがいることはいるのですが……あと、変な執事ロボットも……それはまぁどうでもいいとして、一緒に紅茶を飲めるお友達が欲しいとは思っていたのです。なのでこれから私と仲良くしてくれませんか?」


「はい! こんなわたくしでもよろしければ是非!」


 五十嵐さんはとても嬉しそうに笑顔で答えた。


 少し人見知り気味で背が低い金髪で碧い眼のエリーちゃんと、社交的で背が高く銀髪で赤い眼の五十嵐さん。並んだ二人の見た目と性格は一見すると対極的のように思える。しかし二人ともどこか不器用な部分と、紅茶という共通の話題もあり似ている部分もあるようだ。


 それからエリーちゃんと五十嵐さんはどうやら少し打ち解けた様子だった。会話の主導権は相変わらず五十嵐さんが握ってはいるものの、エリーちゃんも少しずつ彼女と普通に話を出来るようになってきていた。


「……そう言えば今日はこの後、風音お姉さんにこの学園の案内をしてもらうのですよね?」


 五十嵐さんとエリーちゃんのやり取りを静かに見守っていた私だったが、今回の本来の目的は学園の案内をしてもらうことだったのを忘れそうになっていた。

 うん、よく言ってくれたエリーちゃん!


「そうでしたわ。エリーちゃんとのお話が楽しくて忘れるところでした。それでは遅くなってしまう前に参りましょう」


 こうして私たちは五十嵐さんに学園の案内をしてもらう。学園内の各教室や知っておくと便利なことを教えてもらい、高校生活の初日を終えたのでした。


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