表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女と進める世界征服  作者: 北斗拳士郎
二章 秘密結社 鋼鉄の心臓(アイアンハート)
35/70

作戦開始

 その後作戦会議室での食事を終え、作戦開始の時間が近づいてくる。食事の片付けが終わると総統が立ち上がり話し始めた。


「これからいよいよ鋼鉄の心臓(アイアンハート)との戦いが始まるじゃろう。皆の者、世界の平和を目指す世界征服のために改めて協力をよろしく頼む。それでは眠れる獅子たちよ! 出撃開始じゃ! そして必ずや全員無事に帰還せよ!」


 総統の号令により眠れる獅子のメンバーは作戦会議室から移動を始める。初めての出撃となる私はどうすればいいのかわからずにいるとエリーちゃんが声をかけてくれた。


「お姉さんは出撃するのは初めてなのでしたね。とりあえず作戦中はドクターと一緒に行動をしてもらうことになりますので、地上に出たらドクターの後に付いていくといいのですよ」


「あら。アタシの後ろはイケメン以外に立たせるつもりはないけれど、今回はイケメンとのお楽しみ時間のため特別にアタシの後ろに立つことを許してあげるわよん」


 エリーちゃんと私はドクターの言葉をスルーしながらアジトの通路を歩いていくと、エレベーターと思われる扉がある場所に辿り着いた。そのエレベーターをドクターが操作するとエレベーターの扉が開く。私たちは地上へと戻るためエレベーターに乗り込んだ。ドクターがエレベーター内にあるボタンを押すと動き出し、やがて揺れが収まり扉が開いた。

 私たちがエレベーターから出るとそこには小さな部屋のような空間が広がっていた。そしてその空間にはいくつかの通路が伸びていた。


「うふ。山田ちゃんはここに来るのは初めてだから教えてあげるわねん。この通路はそれぞれ別の場所に通じているのよ。アタシ達は山の方へ直接向かうから、そこに近い出口へ向かうわよん」


 私はドクターの後を付いていき、いくつかある通路の一つを歩いていこうとすると後ろからエリーちゃんに声をかけられた。


「これをお姉さんに渡しておくのです。ドクターとお姉さんは通信魔法で連絡が取れるでしょうけど、こちらと連絡が取れるようにこのインカムを作戦中は着けてください。それではグッドラックなのですよ」


 私は通信用のインカムを受け取るとそれを装着し、エリーちゃんに手を振りながら振り返るとドクターが進む通路を歩き出した。そしてそのまましばらく歩き続けると再び小さな部屋のような空間が広がっている場所に辿り着いた。


「うふふ。さあ山田ちゃん、ここからは敵との戦いになるわよん。今の内に変身をしておきなさいね」


 ドクターにそう言われ私は変身魔法を発動させるため魔法の杖を手に持つと、魔法少女に変身した自分の姿を強くイメージする。


「変身魔法……発動!」


 変身魔法を発動させ、私は魔法少女の姿になった。


「うふ。山田ちゃんも準備ができたようだから、それじゃあ行くわよん」


 ドクターは部屋の扉を開け進み出したので私も後に続きこの部屋を出る。部屋の外に出るとそこは洞窟のような場所となっていた。ふと出てきた扉を見てみると、こちら側からは扉だとわからないように岩でカモフラージュされているようだった。洞窟を出るために少し歩くとすぐに出口となり、そのまま外に出るとそこは木々に覆われた森の中だった。


「うふ。こんな場所に繋がっていることに驚いたかしらん。ここは総統が所有している山でアプリコットちゃんが以前にイケメン幹部と戦闘になった場所の近くなの。さて、ここからが今回の作戦の本番なのだから油断してはいけないわよん」


「はい……でも本当に大丈夫でしょうか。正直なところ、不安しかありません」


「うふふ。山田ちゃんはアタシとマスターが教えた通りにすれば問題ないはずよん。特訓で教えた今回の作戦は覚えているかしら?」


 私はドクターとマスターの魔法少女特訓を思い出す。その時に二人から教えられた作戦は確かこうだった。

 相手が本気になるまで極力雷魔法は使わない。これは相手である人形使いの魔法少女とは魔法少女としての経験に差があるため、出来るだけこちらの手の内を隠すということだ。それまでは身体強化魔法と杖が変化した大鎌を武器にして、喧嘩で慣れた接近戦で対応するという作戦だ。


「確認してみると全然魔法少女っぽくない作戦ですよね」


 せっかくの魔法少女なのに魔法ではなく物理的すぎる。


「あら。身体強化魔法もちゃんとした魔法よん。それに慣れない戦い方をするより山田ちゃんもその方が動きやすいでしょう」


 派手に魔法を使ってみたい気持ちはあったが、確かにその通りなので残念ながら私は納得してしまう。


 ドクターと話しながら暗い森の中を進むと見覚えのある木々に囲まれた広場のような場所へと出た。作戦会議室でアプリコットが見せてくれた映像にあった鋼鉄の心臓(アイアンハート)の二人と戦闘になった場所だ。映像で見た時は空は曇っていたので暗くてよくわからなかったが、今日は星と月が見える夜空が広がっていた。月の光で明るく照らされた広場に私たちは出ると、そこには既に誰かが立っていた。


「あらあら。物陰から奇襲をしてくるのかと思っていたのだけれど、正面から堂々と待っていてくれるだなんて思わなかったわよん。ねぇ鋼鉄の心臓(アイアンハート)さん」


 ドクターがその人物に話しかけると鋼鉄の心臓(アイアンハート)のイケメン幹部と人形使いの魔法少女がこちらに近づいてきた。


「ハッ! よく言うぜ! ブラックアルケミストの研究を利用している時点で俺たちが来るのは承知済みだろうよ。だったら奇襲なんてしたところで無意味だろうが」


「うふ。確かにその通りねん。とはいえここの周辺に機械兵を配置して潜ませているようだけれど……この場はあなたたちだけでよかったのかしら。鋼鉄の心臓(アイアンハート)は数で攻めて来るのがお得意なのでしょう?」


「ブラックアルケミストを潰せるような奴ら相手に質の悪い数なんて戦力にならねえよ。だから俺たちが直々に奪い取る。研究成果はアンタが持っているんだろう?」


 ドクターは懐からUSBメモリを取り出し、イケメン幹部にそれを見せつけた。


「ええ、アタシが持っているわ。欲しければアタシから奪うことねん」


「ハッ! 上等だっ!」


 ドクターが目的の物を持っていることを確認すると、イケメン幹部は黒いヘルメットを取り出した。その黒いヘルメットを被るとそれは強い光を放ち、やがて光が収まると黒い機械の甲冑を身につけた姿へと変身していた。


「うふふ。さあ戦いが始まるわ。山田ちゃん、それじゃあ頑張りなさいねん」


 ドクターはそう言うとイケメン幹部へと近づいていき、残された私は人形使いの魔法少女と対峙した。


「あなたも魔法少女なんだよね。ねぇ……なんで鋼鉄の心臓(アイアンハート)のような争いを利用してお金稼ぎをしているようなところに協力しているの?」


 私は人形使いの魔法少女に鋼鉄の心臓(アイアンハート)に協力している理由を聞いてみた。


「私たちの目的のためにはお金がどうしても必要だからです」


「それが戦争を利用するようなことでも?」


「……はい、そうですね」


 そう答えた人形使いの魔法少女はどこか悲しそうな雰囲気だった。


「今からでも鋼鉄の心臓(アイアンハート)を抜けることは出来ないの?」


「残念ですが、もうここまで来たら私たちも引くに引けないんですよ。あなたたちの持つブラックアルケミストの研究成果があれば私たちの目的が近づくかもしれないのですからね」


「そっか……あなたの目的がどうであれ、悪いけれど止めさせてもらうよ。魔法少女は平和のために戦うものだと私は思うから」


「そう……ですね。それではそろそろ私たちも魔法少女らしく踊りましょう」


 人形使いの魔法少女は両手を前に突き出すような動作をすると、彼女の左右にアプリコットの映像で見た二人のメイド服を着た銀髪の少女の姿をした人形が現れた。私は武器となる大鎌を構えながら身体強化魔法を発動させ戦闘態勢をとった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ