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魔法少女と進める世界征服  作者: 北斗拳士郎
二章 秘密結社 鋼鉄の心臓(アイアンハート)
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作戦開始前

 翌朝となり私は目を覚した。

 昨夜のドクターの言うことが本当なら今日の夜、ついに眠れる獅子と鋼鉄の心臓(アイアンハート)が戦うことになる。この事について詳しい話を聞くため、私はドクターの部屋へと向かった。


 ドクターの部屋の前に着きドアホンを鳴らすと、すぐに彼は扉を開けて出てきた。


「あら。そろそろ通信魔法で起こそうと思っていたのだけれど、今日はいつもより早いのねん。まぁいいわ。起こす手間が省けたもの。さぁ入って入って」


 いつもと違い、ドクターの顔はやけに気合の入ったメイクをしていた。


「ドクター、なんかいつもと違いますね」


「あら。山田ちゃんでもわかっちゃうのねん。そうなのよ。今日はイケメンのために頑張っちゃったのよん」


 聞かなくてもなんとなく理由は察してはいたが、これ以上触れるのも面倒そうなので私はスルーをすることにした。


 私が部屋に入るとドクターは眠れる獅子のアジトに入るため、彼の部屋にある仕掛けを作動させた。これによりドクターの部屋全体がエレベーターとなりアジトがある地下へと下降を始める。

 やがて部屋の揺れは収まり扉が開くとアジトの地下空間が広がる。私はドクターの後に続き部屋から出ると作戦会議室へと着いた。中に入るとそこには既に眠れる獅子のメンバーが揃っていた。


「やっと揃いましたか。相変わらずドクターとお姉さんが最後なのですね」


「うふ。お待たせして悪かったわ。でもね、アタシだってメイクや準備に時間が必要よん。それに今日はいよいよ待ちに待ったイケメンをアタシのものにする日だもの。気合だって入っちゃうわよん」


 ドクターは以前からこの日を楽しみにしていたようなので、すごくやる気に満ちているようだった。


「ドクターのことはとりあえず放置でいいので、今夜の戦いに向けての最後の作戦会議を始めるのです」


 ドクターのことは気にせずエリーちゃんは話を進める。


「その前にお姉さんにはまだ詳しく説明が出来ていないかと思うので、そこから始めさせてもらうのですよ」


 まだ何もわかっていない私のためにエリーちゃんは今回の経緯を説明してくれた。

 

「まずは何故鋼鉄の心臓(アイアンハート)との戦闘が始まるのかについてからなのですが、お姉さんが魔法少女の特訓をしている間に相手の欲しがるであろうと思われるとある情報を流しておいたのです」


 エリーちゃんはこの鋼鉄の心臓(アイアンハート)が欲しがる情報について説明を続ける。

 鋼鉄の心臓(アイアンハート)はブラックアルケミストへ機械や技術で協力する見返りに求めたものはブラックアルケミストの研究成果であった。しかしブラックアルケミストは私が入る前の眠れる獅子に敗れ壊滅状態となってしまった。そのことにより鋼鉄の心臓(アイアンハート)はブラックアルケミストの研究成果を得ることが出来なくなってしまった。

 今回の作戦はこのことを利用し、眠れる獅子がブラックアルケミストの研究成果を壊滅させた際に入手していた一部の情報をあえて流すことによって鋼鉄の心臓(アイアンハート)を誘い出すというものであった。


「相手を誘い出すと言っても、そんなに簡単に出てくるんですかね?」


 いくら鋼鉄の心臓(アイアンハート)が欲しがる情報を持っているとはいえ、私はこんな罠丸出しのような情報に引っかかるのか疑問に思う。


「流していた一部の情報は本物なのです。そうすることで情報の信憑性を高めるのですよ。そして残りの情報を眠れる獅子がどこかと取引しようとしているということを流したとしたら相手はどう思うでしょうね?」


「……本当に取引しようとしているなら、そうされる前に情報を確保したいと思うんじゃないかな」


「その通りなのです。鋼鉄の心臓(アイアンハート)が欲しがる情報を私たちが握っている以上、例え罠だとしても出てこざるを得ないのです。そしてその情報を私たちが今夜に取引するということを流したのですよ」


 鋼鉄の心臓(アイアンハート)がそこまでして欲しがる情報なのだとしたら取引させまいと確かに出てこざるを得ない状況なのかもしれない。


「さて、ここからは今夜の作戦会議といきましょう。取引を行う予定の場所はアプリコットが襲撃された場所にしました。あそこなら多少暴れても問題はないでしょう。基本的には先日の通り、幹部のお兄さんはドクターで人形使いの魔法少女さんはお姉さんに対応をしてもらうのです。あとはマスターには鋼鉄の心臓(アイアンハート)のボスを確保を。私とおじいちゃんとアプリコットでその他の敵の対応とサポートを行うのです」


 エリーちゃんの鋼鉄の心臓(アイアンハート)に対する作戦会議は続き、話が終わる頃には日が沈みかけていた。作戦開始となる時間まではまだ余裕があるとのことで、マスターが食事を用意してくれた。私たちは作戦会議室で食事をとり、作戦開始となる時間までここで過ごした。


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