アプリコット
作戦会議室のイスに座っていたそのロボットは戦隊系の特撮物やロボットアニメに出てくるようなカッコイイデザインだった。そしてそのロボットは何故か執事のような服を着せられていた。
「あら、そういえば山田ちゃんにはまだ紹介していなかったかしらん。この子は山田ちゃんの歓迎会の日には修理中で紹介が出来なかったアプリコットちゃんよ」
「確か鋼鉄の心臓と戦闘になったって言っていましたっけ」
「えぇその通りよん。前回は奴らにヤラれたけれど、次こそはアタシのアプリコットちゃんには頑張ってもらうわよん。まぁそれは一旦おいておいて……うふ。さぁアプリコットちゃん、山田ちゃんに挨拶をするのよん」
ドクターが指示を出すと、イスに座っていたアプリコットと名付けられたロボットは立ち上がりこちらへと歩いてきた。そして私の前まで来ると立ち止まった。
「山田様、どうも初めまして。自分はアプリコットと申します。お気軽にアプリコットとお呼びくださいませ」
アプリコットはそう言うと、右手を差し出してきた。私も右手を差し出しアプリコットと握手を交した。
「一応、ドクターと魔法契約をした山田明です。よろしくねアプリコット」
私達は挨拶を終えるとアプリコットは軽く会釈をし、元の位置へと戻っていった。
「うふ。アプリコットちゃんは炊事や洗濯といったあらゆる家事や戦闘までこなせるアタシの傑作なのよん」
「家事って……だから執事服なんて着せてるんですか?」
「そうなのよん。昨今の執事は家事スキルはもちろんのこと、戦うことも出来るものでしょう。うちのアプリコットちゃんにぴったりだと思わないかしらん?」
「なんて言うか色々とツッコみたいところがありますが……」
私がドクターに色々と言おうとすると、総統である管理人さんが立ち上がった。
「えっと、山田さんのツッコみたい気持ちはわかるんじゃが……すまないが先に作戦会議を進めてもいいだろうか」
「あ、はい。すみません」
総統に話を遮られた私は近くにあったイスに座った。
「うむ……それでは我が眠れる獅子の作戦会議を始めたいと思う。まずはこれまでに入手した情報を出してもらいたい」
「うふふ。それじゃあまずはアタシから話そうかしらん。アプリコットちゃん準備をお願いねん」
ドクターがそう言うとアプリコットは室内の明かりを消し、作戦会議室にあるスクリーンに向かい目から光線を放った。その光がスクリーンに当たるとそこに映像が映りだした。
「この映像は以前に鋼鉄の心臓とアプリコットちゃんが戦闘になった時のものよん。で、今映っているのはアタシが言っていた鋼鉄の心臓の幹部と思われるイケメンも出てくるわよん」
アプリコットがスクリーンに映し出した映像はちょうど、ドクターが言っているイケメン幹部が出てくるところから始まった。そのイケメンは髪は黒のショートで目つきは少し鋭く、黒のコートを羽織っていた。映像の様子から件のイケメン幹部はアプリコットの正面から堂々と歩いてくる。そしてある程度の距離まで近づくと、イケメン幹部は黒いヘルメットのような物を取り出した。
「さぁここから戦闘が始まるわよん」
私達は映像を観ているとイケメン幹部が手に持ったヘルメットのような物を頭に被ると強い光を放ち、一瞬映像が真っ白になった。そして光が収まるとそこには黒い機械の甲冑のような物を身に纏ったイケメン幹部が立っていた。




