変身の仕方
「うふふ。今無理に理解する必要はないわよん。本契約をして魔法を使うことになればイヤでも理解せざるを得ないのだから」
「あの……契約と改めて言われると少し不安な気がしてきました。魔法は勿論使いたいけれど、何らかの代償がいるのでしょうか?」
「本契約と言ってもアタシとの契約は特に代償は頂かないわよん。でもまぁ強いて言うなら……アタシの望みを叶えることに協力してもらうことかしら」
「あー……ドクターの望みってアレでしたっけ……」
「えぇそうよ。世界を征服したら世界中のアタシ好みの男を自分のものにする為よん」
「まぁドクターの目的は私には理解できませんが。あと魔法の国の王子様ってどういうことです?」
「あら。言葉通りの意味よん。山田ちゃんや一般人には知られていないこの世界とは別の世界が幾つもあるの。その中の一つがアタシの出身である魔法の世界。そして魔法の世界の中にも幾つかの国があってアタシは雷属性の魔法が発展した国の王族よ」
ドクターは他にも魔法の世界には各属性の魔法に特化した国があることを教えてくれた。そして魔法の国の王族は特に魔法の力が強く、他者と契約することで自分の魔力や魔法を貸し与えることが出来るようだ。
「と言うことはドクターと契約すれば雷属性の魔法が使えるってことなのでしょうか?」
「うふ。その通りよん。アタシと魔法の契約をすることによって山田ちゃんは雷を操る魔法少女になれるの。ここで一つ注意をしてほしいのだけれど、杖による身体強化の魔法とかは杖自体に付与してあるから変身した状態じゃないと効果は出ないのよね。でも本契約した魔法は変身状態でなくても使えるから特に日常生活では気をつけてね」
「はい、わかりました」
「それじゃあ契約を始めましょうか。えっと……まずは変身の仕方だったかしら。変身は杖に触れている状態で変身する自分の姿をイメージすればいいわ。あとは変身したいと思えばそのイメージを杖が読み取って変身魔法が発動するから」
「杖に触れている状態で変身する自分をイメージ……ですか。わかりました。やってみます!」
ドクターから変身魔法の発動方法を教えてもらった私は魔法少女に変身した自分自身をイメージした。今から思えばこの杖に初めて触れた時、私はきっと無意識にテレビのアニメで見た魔法少女のイメージを思い浮かべていたのかもしれない。
私は魔法少女に変身した自分をイメージする。
髪は憧れだったロングに……そしてフリルの付いた可愛い服とリボンで装飾された帽子。
――イメージ完了!
自分の魔法少女のイメージを固めることが出来た私は一度深呼吸をし、変身魔法を発動させる準備を完了させた。
「それでは……いきます!」




